第76話 腹を割って話そう①
今日って日曜なんですね!? 夏休みだと曜日感覚狂う〜
予約投稿うっかりしててすみませんでした。
アムールとのお出かけが終わり、今私は部屋の前に突っ立っている。
今日は本当に色々なことがあった。色々なことを知った。
ウィンやシーちゃんが転生者だということを知った今、真実を聞かなきゃいけない。雪の精霊は毎回悲惨な死に方をする……それを回避するために、私はシーちゃんと連携をとらないと。そのためには、シーちゃん達の事情を知っておくことが絶対条件。
勇気を出すんだ自分!! 今までシーちゃんとは楽しいこといっぱいした!! 築き上げてきた信頼がある。だからきっと、シーちゃんは教えてくれる。
深呼吸だ。息を吸ってー吐いてー吸ってー……よし、行こう!!
「どうしたの?」
「どわぁっっっ!!?」
び、びっくりした〜〜。覚悟を決めて部屋に入ろうとしたら、突然シーちゃんが出てきた。
「部屋の前にずっと居るから何してるんだろうって思って……」
「あー……ちょっと深呼吸してたんだ」
「……?」
とりあえず中に入ろう。
「ねえ……私達、そろそろ腹割って話さない? ……シーちゃんも転生者なんでしょ?」
「……どうしてそう思ったの?」
「エトワール図書館で本の精霊に会ったの。そこで雪の精霊について詳しく教えてもらったんだ。ウィンは転生を繰り返す雪の精霊……その中で今回は記憶を失った、そうでしょ?」
「そうね。でもどうして私も転生者だと思ったの?」
「まずは鑑定結果に“雪の精霊の守り人“とあること。それと、シーちゃんのウィンを見る目。凄く寂しそうで悲しい目をしていた。これってウィンのことを前から知ってないと出来ないことだと思うから」
まだ色々シーちゃんが転生者だと思う根拠はあるけど、とりあえず大きな根拠だけを言っていく。
「……半分正解かしら?」
半分……?
「彼女が転生者で、記憶を失っているのは正解。前世での彼女を知っているも正解。でもね、一つ間違いがあるの。私は……転生者じゃないわ」
「えぇっ!?」
転生者じゃ……ない? てことは……シーちゃんはずっと……
「そう、ずっと生きてきたの。ウィンリー様が亡くなってからもずっと……ずっと、転生するのをこの世で待ち続けていたの」
そうか。精霊は魔力が多ければそれだけ寿命が長くなる。魔力量の多いシーちゃんなら、400年も生き続けられるのか。
それでも、400年も生きる精霊なんてラズリを除けばきっと居ない……。どれだけの魔力を持ってればそんなに長く生きられるんだ……?
それに……精霊っていうのは、ある程度の年月を生きれば肉体の形が精神に影響された見た目になるはず。つまり精神年齢によって肉体もそれに合った姿に変化するということ。
じゃあ……私より一回り小さいシーちゃんの精神年齢は……10歳前後……?
いやいや、意味わからんて。こんなにしっかりしてるのに精神年齢が10歳? ないないない!! あり得ないって!! きっと闇魔法とかで姿を変えてるんだよ!!
むしろ400歳なのに納得いったね!! だからこんなに強くて、失われた古代の魔法の技術を知ってたんだ!
「シーちゃん、私、ウィンを守りたい」
「当然、私も同じ気持ちよ。一緒にウィンを守りましょう」
良かった。もし『弱々うさぎちゃんの貴方に何が出来るの〜? 私だけで十分よ!!』とか言われちゃってたら泣いてた。
「あー!! そういえば、エトワール大武道大会でウィンと戦った後、シーちゃんったら私におもいっきし殺気ぶつけてきたでしょ!?」
「バレちゃった? ウィンリー様が負けるのを見ていられなくってつい……」
だよね……。薄々気づいてたけど、私の第一印象最悪すぎじゃない……?
大好きな人をボコしてる評判最悪の女。こんな人とよく友達になってくれたよほんと……。
「それとね、一つ共有しておきたいことがあってね……」
「な、なに……?」
シーちゃんは深刻そうな顔をしながら話す。
「ウィンリー様は【永劫不変】という、死んでも決してスキルと記憶を忘れることが出来ないユニークスキルを持っているの」
そういえばウィンを鑑定した時に、半透明の文字で書いてあったな。
死んでも忘れられないスキルか……。それって良いことに見えて、残酷なことな気がする。
何度も転生をするということは、何度も死ぬということ。死ぬ瞬間の苦しみを忘れられないって……どんなに苦しいんだろう?
「それなのに、ウィンリー様は記憶もスキルもを失っている」
「……良いことなんだか悪いことなんだか」
辛い記憶を忘れていられるなら幸せだと思う。でも、それと同時に大切な記憶さえも無くしてしまっては……。
「原因が分からないと何とも言えないわね。ただ、頭の片隅に置いておいて欲しいの。それと、このことは本人に言わないで欲しいの」
やっとシーちゃんについて少しは書けた…。凄く書きづらくて苦行でした。




