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一欠片の勇気から始まるうさ耳少女の冒険〜今世こそ勇気を振り絞って友達を作ってみせます!!〜  作者: 氷河の一輪
第1章 金色の悪魔

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第68話 三聖武道祭②

「凄かったわね、パープちゃんっ!!」

「うん……ありがとう」


 手足に力が入らない。正に精魂尽き果てたって感じだ。

 足がもつれて何度も転びそうになりながらも、シーちゃんに支えてもらいながらなんとか待合室に戻る。


 あの戦い……全て思う通りに身体が動いた……まるで私が私じゃないみたいに。

 そしてあの蔦……あれはなんだったんだろう? 生まれた時からあった手足みたいに自由自在に動かせるけど、痛感感覚はなし。硬度もかなりある。目が熱くなった途端現れて……何だったんだろう?

 そういえば昔、お母さんが私の瞳に植物が宿ってるって言ってたっけ。


 もしかして……私の瞳の瞳孔が変化してる……?

 ステラ王国の直系の王家が持つ特殊な瞳孔。形は人によって変わるが、複雑な形ほど優秀とされる。そして、特に優秀な者はそれを()()させ、特別な力を行使することが出来ると言われている。


 私はその瞳孔を持っていなかったから用無しとなり、魔境の森に捨てられた。

 だけどもしかしたら……今になって瞳孔が()()したのかも……?

 あの蔦もその影響で顕現したのかもしれない。ここにきて新能力が発現した!?

 でも、常に開花してる訳では無さそうだしな……だから完全に変化したわけじゃないのかも。


 今までこの開花もどきが起こったのはいつだったっけ?

 まずは1回目のソリテール戦。あの時は生き残りたいって気持ちでいっぱいだったときに開花した。

 次は2回目のソリテール戦。アムールを傷つけてしまった怒りで我を忘れていた。その怒りが最骨頂になったときに開花した。

 その次はダンジョンボス戦。とにかくシーちゃんを……友達を助けなくちゃって考えてた。そして気がついたら開花してた。

 最後に今回の戦い。とにかく勝たなきゃって、そして自分に自信を持とうって思ってたら開花した。


 うーむ、これらを総合して考えると、開花は感情が昂ぶった時に起こっているのかな……?

 無理な開花をするとその後にめちゃくちゃ辛くなるデメリットはあるけど……でもピンチになった時は意識的に感情を昂ぶらせれば……開花が切り札になる!!



「辛そうね……一度横になっておいた方がいいんじゃないかしら?」

「そう……だね。シーちゃんの試合、見れそうにないや。ごめんね」

「いいのよ。今は休むことに専念するのよ! まだまだ戦いは残っているんですもの!」


 シーちゃんに言われた通り、ベットで横になって目を閉じる。寝たくらいで良くはならなさそうだけど、少しだけでも体力を回復させないと。

 大三賢者になるにはまだまだ勝たないといけないしね!!



♢♢♢



 パープちゃんは……うん、寝たわね。


「――【天使の奇跡(エンジェルミラクル)】――」


 これで体力・魔力共に全回復したはず。これならきっとパープちゃんは大三賢者になれるはずよ。


 ただ……一番の壁はリバー様とナイトね。

 ナイトに関しては負けるように誘導するとして……リバー様はどうしましょう?

 リバー様は弱体化しているとはいえ、大三賢者をも軽く超える力を持っている。その気になればパープちゃんを一瞬で倒せる。

 けど……まあ大丈夫でしょう。パープちゃんは創造神の気配を纏っている。創造神嫌いなリバー様ならきっと、パープちゃんと関わるのを避けるはずよ。


 さてと、そろそろ時間だし、暴れ始めるとしましょう。



♢♢♢



「パープちゃん、パープちゃん、起きて!!」

「うにゃ……あと5分……」

「次の試合始まっちゃうわよ〜」

「えぇっっ!?」


 シーちゃんのとんでもない発言にびっくりして飛び起きる。

 やばいじゃん!! 冗談かと思ったら本当に次の試合始まりそうじゃん!!

 慌てて装備を着たりと準備している途中、あることに気付いた。


「体力が回復してる……? それに魔力も……!」


「それは本当!? やっぱり睡眠は偉大なのね〜」


 いや、寝てこれだけ回復出来るはずがない。もしそうだったら世界中の冒険者がダンジョンやら森やらで眠ってるわ!!

 まさかシーちゃんが……?


「……ありがとう」


 シーちゃんは黙ったままだ。これは私に回復魔法をかけたことの肯定ということでよろしい?


「シーちゃんの試合はっ!?」

「3戦目で負けちゃった」

「えぇっ!!? 誰に!?」

「ナイトって子に」


 あ〜! あのドチャクソ強いイケメン君か!!

 え……? でもシーちゃんの方が強いと思ってたんだけどな……。私の勘違いだったのか?

 いや、分からないぞ。だってシーちゃん、エトワール大武道大会で棄権しまくってたもん。今回も面倒くさいことから逃げるためにわざと負けたんじゃ……?

 う〜ん、試合を観てないからなんとも言えないや。


「パープちゃんっ時間っ!!」

「あ、そうだった」


 急いで行かないと!!

 えーっと、確か次戦う相手は勝ち上がった人とだから……リバーって子だ。

 たしか同じエトワール大武道大会でも出場してた可愛らしい少年。この前はブルブル震えてたけど、今回は大丈夫なのかな?





 出場選手の紹介アナウンスが終わり、闘技場に上がる。この距離ならギリギリ【真実の鑑定】が出来そう。


(――【真実の鑑定】――)





【名前】リバー ♂

【種族】雪の精獣

【年齢】12

【魔力値 】900/900

【体力値】800/800

【スキル】

精霊魔法『雪』Lv8 水魔法Lv4 地魔法Lv4 無属性魔法Lv5 体術Lv8 両剣術Lv5 獸化Lv8 暗視Lv3 毒耐性Lv10 殺気Lv10 憤怒Lv10

【ユニークスキル】

『永劫不変』Lv--

【称号】

霆「逕溘@縺溯? 創造神に愛されし者 裏切られた被害者 人間不信

【総合戦闘力】4200

【ランク】???

――???のためステータスが著しく低下している。





 はぁっ!?

 い、忙しすぎる……。鬼畜のスケジュールだ。どうかモチベくださいぃぃぃぃいいい!!!!

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