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一欠片の勇気から始まるうさ耳少女の冒険〜今世こそ勇気を振り絞って友達を作ってみせます!!〜  作者: 氷河の一輪
第1章 金色の悪魔

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第66話 自分に自信を持つ

 ついにこの日がやってきてしまった……三聖武道祭が始まるっっ!!

 このお祭りで私の命運が決まる。大三賢者になれなければ忌々しき王家に連れ戻されてしまう。なれれば制約と自由を手にすることが出来る。

 大三賢者になるのも、面倒事が増えそうで嫌だけど、あいつらとまた過ごさなきゃいけなくなるよりずっとマシだ!!

 それに……アムールの様子もおかしかったからね。私がステラ王国の王族ななろうものなら反逆すら起こしそうな感じだったし……。それはダメだ。友達が反逆者になるのだけは避けなくちゃ!!



「パープちゃん、そんなに気負わなくてもきっと大丈夫よ」 

「そうかなぁ?」

「ええ!! だってパープちゃんは努力家だもの!」


 それ関係あるのかな……?

 どうして皆、私が大三賢者になるのは当然って顔してるの!? 買い被りすぎだって!!



「お待ちしておりました、シー・オシェロン様、パープ様。ご案内致します」


 会場に着くと綺麗なお姉さんが声をかけてくる。シーちゃんがお姉さんに連れられ会場に踏み入れたのを見て、私も会場に足を踏み入れる。


 ここはステラ王国で一番大きな闘技場。そして今日、三聖武道祭の会場となる場所。

 必ず王族の誰かがここにやってくる。私を殺そうとしたあの人たちが。

 会場は広いけど、もしかしたら会ってしまうかもしれない。まぁ会うには会うと思うけど……私が心配してるのは話しかけられること。


 私はあの人たちに対していろんな感情を抱いている。怒りだったり寂しさだったり……あるいは愛を求めていたり……?

 私でもよくわからない、いろいろな感情が混じってぐちゃくちゃになった想い。

 会うだけならきっと耐えられる。でも話しかけられたら……私は何をしでかすか分からない。不敬なことをしてしまうかも……それで済んだらいいけどね。もっととんでもないことをしてしまうかも……。



「こちらが待合室となります。専用の部屋となりますのでご自由にお使いください。使用人が部屋の前で待機させていただきますので、何かありましたらお申し付けください」


 凄い豪華な部屋だ……。ただの待合室のはずなのにベットやらお風呂やらがあるぞ。さっすが、Sランクとなると待遇がこれだけ良くなるみたいだね。やっぱり強さこそが物を言わすのか……?


「こんなに広ければ落ち着いてゆっくりできるわね!」


 私とシーちゃんの部屋はなんと隣!

 シーちゃんにとっては心地よい広さなのか……私には広くてなんだか落ち着かないよ。だからすぐにシーちゃんのとこに遊びに来ちゃった☆


「うーん、そろそろ開会セレモニーが開催されるみたいだけど……見に行く?」

「私はいっかな」

 開会セレモニーでは有名な劇団とか魔法使いを呼んで盛大に行うみたいだけど、絶対あの人たちも参加するよね……。参加する必要なんて全然ないし、私は見なくていっか‼ こんなに素晴らしいベットがあるんだから、ひと眠りしないと損々!


「そうね、パープちゃんは一回戦で現大三賢者と戦うから休みたいわよね」

「そうだったぁぁぁ……」


 なんと私はまたもや一回戦目で戦うことになる。それも現大三賢者のシャルマンとね。幸いと言っていいか分からないけど、この人はまだ序列三位だから望みはある……? それに、この間のエトワール大武道大会でシーちゃんと対戦した人だから、戦い方はある程度把握している。

 それでもさぁ私、運が悪くない? ……いや、もしかしたら仕組まれたのかもしれないけどっ! 大三賢者と一回戦でぶつかれば初戦敗退、話題にすらならず権力を手にすることも出来ない。そうなれば私を王家に連れ戻しやすくなる。そう……あいつらが仕組んだのかもしれない。


 あー! なんかムカついてきたっ! 絶対にあいつらの望み通りにしてやるもんかっ‼ ここで勝って、あいつらの計画台無しにしてやるっ‼


「シーちゃんっ! お願いがあるの!」

「な、なぁに?」


 顔をグイッと勢いよく近づけながら喋りかけたからか、シーちゃんが珍しくたじろぐ。


「シャルマン攻略のコツを教えて欲しい!」

「え、えぇ……?」


 なんか引かれてる……? いやいや、背に腹は代えられないよ。大三賢者になるための最初の関門、自分の力だけで超えられる気がしない。

 シーちゃんの知恵を借りるしか、私に勝つ術はないんだっ!


「えっと……そんなこと聞かなくても確実に勝てると思うわよ……?」

「買い被り過ぎだってば‼ 私はそんなに強くないんだよ! お願ぁいっシーちゃんっ‼」

「そこまで言うなら……」

「いよっしゃぁ‼」


「そうねぇ……私が言えることはたった一つ」

「……」

「自分を信じて」

「えぇっ⁉ 自分を信じる⁉」

 私が聞きたいのは戦法についてなんだけど……。

「私が思うにね、パープちゃんは本来もっと強いと思うの」

「私がもっと強い……?」

「えぇ」


 ……。もしかして、私にかかってる謎の呪いとも関係あるのかな……?


「自分自身を縛り付けないで、変幻自在で強い自分の姿を想像してみて。そしたらきっとなりたい自分になれる。新しい自分になれるはずよ」


 変幻自在で強い自分――


「はい、私が言えるのはここまでよ。あとは自分で殻を破るしかないわ。大丈夫、パープちゃんなら出来るわ」

「ありがとう、なんだかちょっとだけ分かった気がする」

「ふふ、頑張って!」

「うん!」




♢♢♢



 パープとシーが着いてから少し経った後のこと、ある二人が会場にやってきた。


「ほらリバー、大丈夫大丈夫! 深呼吸だよ~」

「う、うん」

「いい? 戦うときは緊張しないように私が作った仮面を付けるんだよ?」

「分かった」

「もう心配だなあ。私は修行しに魔境の森に戻っちゃうんだから、しゃんとするんだよ?」

「ごめんね、わざわざ付いてきてもらっちゃって……」

「良いってことよっ!」

「ありがとう、ウィン」

「じゃ、頑張ってね‼」


 少女は大きく手を振りながら走り去っていく。

 少年は小さく手を振り返した後、不気味な般若のお面を握りしめて会場に足を踏み入れていった。

 ウィンと仲良くしていた少年リバーとは一体⁉ なーんちゃって、一回登場したことあるけどな‼


 来週、中間考査の勉強に専念するため投稿を休みます! 大っ変申し訳ないです‼ 時間に余裕が出来たら埋め合わせしますので、宜しくお願いします!

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― 新着の感想 ―
不気味な般若のお面!?なんか怖いな ウィンは魔境の森に居たのに一緒に居たってことはリバーは魔境の森出身なのか?アムールと一緒で魔物ってこと? 中間考査の勉強頑張ってください!!
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