表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勘違い暗殺者の演出無双 ~暗殺成功率100%。演出が納得いかないので、クライアントからの暗殺締切を延長させてもらいます~  作者: ぶらっくそーど
第二部「幕間劇——あるいは、演出家の物語」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

71/76

四幕目の前に、幕が降りるー[5]


 その夜。全員で作戦の最終確認をしている最中——通信魔具が鳴った。


 ルカからだ。



「レヴィアン殿。——()()()()


「何だ」


「明日の理事会ですが——()()()()()()()()()()


「変更?」


「ガルシア副長官の提案で、臨時理事会の議題が差し替えられました。新しい議題は——〝《破滅の芸術家(マエストロ・ルイーナ)》レヴィアン・グラースの活動に関する()()〟」


「――査問?」


「はい。レヴィアン殿の暗殺手法——()()()()()()()()()()()()()が、暗殺制度の根幹を揺るがしているとして、()()()()》《・》()()()()()が議題に上がっています」


「資格、剥奪……」


「そしてこの議題を提案したのは——()()()()()()()()()()()()()



 …………。


 先手を打たれた。


 ベッカーは——こちらの動きに()()()()()()。五つの末端が同時期に崩れたことで——俺が自分を追っていると察知した。


 そして——俺を追い詰める前に、()()()()()()()()()()()()()()()()()()



「ルカ。査問の場で、俺が証拠を突きつけることは可能か」


「可能です。ですが——査問は被告の立場です。あなたは〝告発する側〟ではなく、〝裁かれる側〟として理事会に立つことになる。発言の機会は限られます」


「限られたとしても——()()あれば足りる」


「……」


「ルカ。五人分の証言を——理事会の全員に配れるか」


「わたくしが監察部の権限で、理事会に資料を提出できます。ですが——ガルシアが握り潰す可能性があります」


「なら——()()()()()()()()()()


「……どういう意味ですか」


「理事会の場で——()()()()()()()()()()。紙で出したら握り潰される。だが——()()()()()()()()()


「理事会の場で——証拠を口頭で発表する……」


「ああ。査問で裁かれる側の俺が発言する前に——監察官のお前が〝調査報告〟として証拠を読み上げる。俺が〝被告〟なら、お前が〝検察〟だ」


「……レヴィアン殿。それは——()()()()()()()()()()ということですよ」


「ああ。()()()()()()。査問を——()()()()()()()()()



 全員が、俺を見ていた。



「お師匠様……」


「レヴィアンさま……」


「レヴィアン様……」


「レヴィアン……」


「……」


 七人の視線。七人の不安と、七人の信頼。


「明日——理事会に行く。査問を受ける。——そして、ベッカーの五十年間の罪を()()。師匠の物語の()()()を——あの理事会の場で()()


 手帳を開いた。最後のページ。


 書いた。



『最終作。舞台:《終幕庁(フィナーレ)》理事会。対象:グスタフ・ベッカー。ジャンル:——裁判劇。演出方針:被告席から、()()()()()()()()()。……先生。明日——あなたの物語を、完成させます。十年間書けなかった結末を、今度こそ。脚本通り率は——分からない。分からないが、この作品だけは——()()()()()()()。何が起きても、受け入れる。芸術家として——()()()()()()()()()




 コートのポケットの《幕引きの栞(カーテンブックマーク)》が——()()()()()


 今までで、一番強く。


 手帳を閉じた。



「さて」



 全員を見渡した。



「——まだ、最高傑作は生まれていない。だが明日——()()()()()()()()()()



 いつもの台詞を——少しだけ、変えた。



「「「「「「——はいっ!」」」」」」



 六つの声と。



「——はい」



 七つ目の、俺の声。



 明日。



 師匠の物語の——最終幕が始まる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ