二十話:黒霧コンボ
最初のスキル発動、宙くんは無詠唱でできるので、
わざわざ言葉にするは必要ないです。
気分です。
「『月の白剣』、『黒霧』、『月光』、『反射』オン」
スキルを発動しながら、オレは烏たちが待ち構える丘の表側へと向かう。
『出てきたぞ!』
『あの中に隠れているのか!?』
『突撃ー!!』
烏たちが叫ぶ中、オレは最初の賭けがうまく行ったことにほっと胸を撫で下ろす。
月光のおかげで黒霧の効果がオレにかからないことだ。
とても基本的なことだが、ここでつまずくと本当にやばい。
月光さんありがとう。
さて、最初の烏が突っ込んできた。
この中の状況が伝わるとまずいので、混乱している烏の首を切り落とす。
まず1体。
突っ込んでいった最初のカラスが戻ってこないのをみてか、今度は5体で全方向から一気に攻め込んでくる。
しかし、中に入った烏たちは3秒ほどで全滅。速度700台後半を舐めてはいけない。
だが、烏たちも馬鹿ではない。
『全員、暗視発動!』
『『『『『暗視!!』』』』』
『では、順次突撃!!』
『オオッ!!!』
いや、軍隊かよ。でも確かに固有スキルで軍隊飛行ってあったな。マジかよ。
考えていると、10体ほどの属性烏が一斉に突っ込んでくる。
流石に黒霧の中で完全に見えているわけではないだろうが、
うっすらとは見えているようで、全員オレの方めがけて突撃してくる。
それを飛び上がってかわし、地面に向けて剣を振ると、つっこんできた烏たち
の首や頭が弾け飛ぶ。
だが、すぐに次の烏が攻撃を仕掛けてくる。
それをまた倒し、次の烏が来て……
そんな戦闘を繰り返すと、烏たちもだんだんとおかしいことに気付いてくる。
残りの烏が100体を切ったところで、烏たちの大将らしき赤いツノの属性烏が叫ぶ。
『あれ*おとりかもしれん! 半分は一斉突撃、残りの半分*闇烏を探しに行け!!』
うん、甘い。一斉突撃なら即殺して闇烏くんを探す方の群れも攻撃できる。
ここでのベストは全員で闇烏くんを探しにいくぞとこっちにあえて聞こえるように言って反応を待つ、かな。
いくら凄くてもやっぱり烏、人間が知恵で負けるわけにはいかない。
お、突っ込んできた。そしてオレのHPはさっきレベルアップしたばっかりでほぼ満タンのはず。
しかし、ここで烏の大将はもう1つ間違いを犯す。
一斉と言いつつも、烏たちの飛んでくる速さに微妙なばらつきがある。
これなら楽勝だ。そう思って先頭の烏へと迎撃態勢を整える。
しかし……
『隊形変更ッ!!』
大将烏がそう叫ぶと共に両端が出ていた烏の群れの形が、中央の大将烏を先頭とした三角形のような形になって突っ込んでくる。
あの隊形はキング◯ムでみたことがある。魔物って賢いんだね。
って感心してる場合じゃない。あれに突っ込んでこられたら避けられない。
さて、ここでオレがやるべきことはーー
「『黒霧解除!!』」
『『『『『ギュエッッッッ!?』』』』』
今、オレがなぜ黒霧を解除したか、おわかりいただけだろうか。
はい、スキル:暗視の効果とは、
「まあ、簡単にいうと目を暗いところに慣れさせるスキルがあるんだ。で、そのスキルを明るい所で使うとめっちゃ眩しくなる。
で、今回はこのスキルを使って………」
はい、毎度お馴染みナカペディアより抜粋。情報制限によりスキル名までは出てないけど、多分このスキルが暗視の効果の一部だろうと思った。で、烏たちはオレの黒霧に合わせて暗視を発動してるから、オレが黒霧を解除して瞬間に『めっちゃ眩しくなる』というわけ。
これぞ、黒霧2段コンボ!
考えながらも、暗視の逆効果できた一瞬の隙を逃さずにオレの振るう白剣が敵を屠っていく。
大将の烏?もちろん一番最初に殺していますとも。
よし、最後の1体もどーん。
「『月光』、『月の白剣』、『反射』、オフ」
《天宮 宙のレベルが1上昇しました》
《レベル上昇ボーナス:スキルポイント×2を獲得しました》
おっけい。ステータス。
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天宮 宙 15歳
レベル:19
HP:1900/1900
MP:190/190
基礎攻撃力:43(18)
基礎防御力:43(18)
基礎魔法力:43(18)
基礎速度力:920
基礎精神力:43(18)
ジョブ:魔法使いLv.4
加護:月の加護
取得スキル:月光Lv.6 武器魔法Lv.9 基礎ステータス上昇Lv.3
黒霧Lv.2 魔物語通話Lv.4
固有スキル:反射
称号:なし
スキルポイント:7
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よし、じゃあ闇烏くんの方に飛んで行った烏たちを追いかけますか。
ちょっと急ぎ目で。
宙、と入力する時は’そら’とタイピングします。
’ちゅう’の方が効率的です。
謎のこだわり。




