魔王降臨
「イロアスへようこそいらっしゃいました、魔王様がショータさんにお会いしたいと申しているのですが大丈夫ですか?」
「魔王様がですか!?」
「はい、ショータさんに是非ともご挨拶がしたいと」
「このような格好で大丈夫ですか……?」
「はい、ショータさんのご用意が良ければ今から向かいますが大丈夫ですか?」
「……お願いします」
いきなりの魔王様からの挨拶に緊張、恐怖していたが断ることもできるはずがなく伺うことになった
「では、向かいますね」
レンさんはそう言い再び空間魔法を使った
だがポータルの先は建物の中ではなく薄暗い洞窟だった
「魔王城には結界が貼られているため直接中まで入ることはできません、そのため1度近くの洞窟まで行きそこから徒歩で移動します」
レンさんの空間魔法のポータルに入り洞窟へと出た
壁には松明があるが薄暗く少し不気味な雰囲気が出ていた
「この洞窟は足元が不安定なところあるから気をつけて着いて来てくださいね」
リンさんが言ったように洞窟は足元に岩や石が転がっていたため不安定になっていた
「俺の後ろから着いてきてくださいね、変に進むとトラップが発動する場合があるから気をつけて」
そう説明されてたため少し不安になりリンさんの真後ろにぴったり着いて行った
そのまま進んでいると前から眩しい光が照らされて、洞窟の出口が見えてきた
洞窟を出ると目の前にとても大きな門が現れた
門には2人の魔人が警備していた
「おかえりなさいませ、リン様、レン様」
「門開けてもらってもいいかな?」
「承知いたしました」
門番はそう言い巨大な門を開けた
門の奥には巨大なお城が立っていた
「では魔王様の元へ向かいますね」
レンさんはそう言い城の中へと入っていった
城の中は長い廊下があり、道中たくさんの部屋がありとても広かった
レンさんは早歩きで廊下を進み城の最深部へと向かっていた
最深部には巨大な扉があった
「この扉の先は玉座の広間となっていましてそこに魔王様がお待ちになっております、私たちはここまでとなります」
「リンさん、レンさんありがとうございました!」
ここまで案内をしてくれたリンさん、レンさんに感謝を伝え僕は扉の先へと進んだ
玉座の間はとても広く真ん中には赤いカーペットが敷かれていた
その先には玉座がありそこに魔王様がいた
魔王様はとても大きく、頭には大きな角が二つあり背中には翼が生えていた
圧倒的な迫力に恐怖していると
「そなたがショータか……」
そう低い声で問いかけてきた
「は、はい」
恐る恐るそう答えると
「そなた人間か?」
「……はい」
「人間が我が魔の領地で何をしている」
「勝手に魔王様の領地に住み着いてしまいすみません……」
「どのような罰を科そうか……」
魔王様から威圧的にそう告げられ怯えていると
「ワッハッハー!!!」
そう魔王様が大声で笑った
その変貌ぶりに戸惑っていると
「ごめんね~、久しぶりの人間だったからちょっとからかってみたくなっちゃった!」
魔王様はそう笑いながら話しかけてきた
「あ、あのー……」
僕がそう言う話しかけると
「この姿じゃ話しづらいか、ちょっと待ってて」
そう言うと魔王様は前にトトさんがフクロウから人の姿に変身した時のように白煙に包まれた
白煙が晴れるとそこには高校生ほどの背の高い青少年がいた
「ま、魔王様……?」
「ん?どした?」
「そのー、魔王様はそんなフレンドリーな感じで大丈夫なんですか?」
「大丈夫だよ、ショータは悪い人間じゃないってこともわかったし!」
「わかってもらえてよかったです」
「本題に入るんだけどショータはどうして僕の領地に住んでるの?人間なら人の領地の方が住みやすいと思うよ」
僕はその問いに一瞬どう答えるべきか悩んだ
ほんとのことを伝えても信じてもらうことができるのかわからなかったからだ
だが魔王様のことはどこか信用できるような気がし、本当のことを話しても大丈夫、そう思うことができた
「実は僕、別の世界から転生してきたんです……」
そうして僕は前世のこと、どういう経緯でこの世界に転生してきたかなどを詳しく魔王様に話した
「なるほど、そういうことだったのか」
「信じてもらえないかもしれませんがこのような経緯を経てこの世界にやってきました」
「信じるよ、その話」
「信じていただきありがとうございます」
「けど他ではあんまりその話はしない方がいいかもね、混乱させちゃうこともあるだろうしそれに……」
魔王様は何か小声でつぶやいていた
「魔王様大丈夫ですか……?」
「ごめん、大丈夫だよ!それにしても魔の森に住んでると何かと不便じゃない?」
「確かに不便なこともありますね、」
「よかったらこのイロアスに来ない?」
「ありがたいお誘いありがとうございます、いいんですか……?」
「もちろん!歓迎するよ!」
「ですがそのー、お仕事もお金もないので……」
「だったらギルドに行くといいよ、いろいろな依頼があるからショータに合う依頼もあると思うよ」
「ありがとうございます!行ってみますね」
そうして魔王様との挨拶が終わった
城を出ると外で待っていたトトさんがいた
「ショータお疲れ様!」
「お待たせしました」
「街のお店見に行こうよ!」
そう言いトトさんは街に向かって元気よく歩いて行った
僕もトトさんの後を追って街に向かって歩き出した




