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Gestalt 〜魂のカタチ〜  作者: どこぞの暇人
Chapter.1 《記憶》のカタチ
7/9

Ep.7 煉獄が渦巻く大空

神代暦3525年、秋月71日。

フィル大陸西部、エネル森林。


エリアス達は炎の中心に来ていた。



リュウガ

「クッソ…!!何だよこれ…ッ、」


巻き上がる炎に阻まれ、数メートル先すら視界が淀む。



ソラ

「やっぱり、また『炎の魔族』の仕業…?」


エリアス

「まだ分からないけど…

まぁ十中八九そうだと思うよ。」



エリアスは静かにそう答えた。

木々がパチパチと燃え、幾つも幹がメキメキと音を立てながら倒れるのが見える。



リュウガ

「早くしねぇと…

この森ごと全部燃えちまうぞ。」



焦る気持ちを口調に出しながら、リュウガは辺りを見回した。


すると、凄まじい熱気の奥で何かが動いたように見える。



リュウガ

「ん…?人か…?」


ソラ

「どうしたの?」


リュウガ

「いや、あっちで何かが動いたような…」


エリアス

「え?どこどこ?」



リュウガは真っ直ぐ正面に指を差す。

その方をエリアスとソラが見ていると、またそこで何かが動いた。

今回ははっきりと、それが一人の人影であると分かった。



ソラ

「ねぇ、あの人…」



ソラは真っ直ぐにその人影を指差した。



リュウガ

「おい…

あいつが炎を出してるように見えねぇか?」


ソラ

「え…?」



ソラの表情が恐怖の色に変わる。

そしてその直後、



その人影の首がこちらを向いた。



「おぉ?まだ人間の生き残りがいんのか…」



その人物は少しずつこちらへと近付いてくる。

彼が一歩進む度、辺りの炎が一気に強くなる。



ソラ

「こっち来てるよ…!!逃げよ!?」


リュウガ

「でも…こいつが俺の村を…!!」



リュウガは彼に近付こうとする。



「おぉ、わざわざこっちに来てくれんのか。」



徐々にその見た目が明瞭になってくる。


黒いコート。

爆炎を纏う剣。


そして、頭から長く伸びた二本の角。



ソラ

「…魔族だ。」



ソラの顔が一気に引き攣る。

魔族の方に近付こうとしていたリュウガはすぐに足を止めた。



リュウガ

「マジかよ…!」


エリアス

「…」



魔族はどんどんと近付いてくる。



魔族

「何だぁ?

わざわざこんな所に居るってのに怯えてんのか?」



彼は嘲るようにそう告ぐ。



リュウガ

「お前か…俺の村を滅ぼしたのは…!!」



リュウガは怒りのこもった口調で言い放った。

それを聞いた魔族は首を傾げ、リュウガの方を見つめる。



魔族

「知らねぇよ。

既に滅ぼした人間の村なんざ、わざわざ一つ一つ覚えてられるかってんだ。」



魔族はいかにも興味なさそうにリュウガを見つめた。



魔族

「…お?」



彼は少し視線を隣に移し、ソラの方を向いた。



ソラ

「…何ですか、」


魔族

「へぇ…わざわざ俺の方に連れてきてくれたのか。


おい、お前。

その白い奴をこっちに渡せ。」



彼はソラの腕の中の白い生物を指差し、そう言った。



ソラ

「…この子を?」


魔族

「あぁ。そしたら逃がしてやる。

愚かなお前らでも分かってるだろ?


俺からは逃げられねぇ事くらい。」



彼はニッと笑ってそう告げた。

白い生物は魔族を見て、怯えるように丸くなってしまった。



魔族

「ほら、早く。

さもないとお前らも燃やしちまうぜ?」


ソラ

「…嫌です。」


魔族

「…は?」


ソラ

「…この子、怯えてる。

あなたなんかに、渡すわけにはいかない。」



ソラは震える声で言い放った。

魔族の顔から笑顔が消える。



魔族

「…そうか。

なら仕方ねぇ…」



彼は剣を掲げた。

それが合図だったのか、辺りに突如として魔族の群れが現れる。



リュウガ

「魔族…!?

こいつ以外にも…」


エリアス

「お前…何者だ?」



エリアスは訝しげに魔族の方を見る。



魔族

「言ってなかったな…

俺の名はグリューエン。


魔王様直属の部下の六天魔族の一人、

『《煉獄》のグリューエン』だよ!!」

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