表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
20/46

母の日



去年の母の日


僕はこれが最後になるかもしれないと


母を食事に連れて行った。


だが今年は何のお祝いも出来なかった。


もう何をしても分からないだろうと


思う気持ちと日々の介護のストレスから


どうしてもお祝いをする気持ちには


なれなかったからだ。


仕事が終わり夜中に家に帰ると


母はまだ居間でテレビを観ていた。


母は僕を見つけると


「あんた‥体、大丈夫か?しんどくないか?」


と声をかけてきた。


とても驚いた。


そしてどんなに年をとっても


どんなにボケてしまったとしても母は


僕にとっていつまでも母なんだなと感じた。


そしてここ最近、ほとんど母に


声を掛けていない自分に気がついた。


本当に情けなかった。


ただの介護の対象、ストレスの対象としか


見ていなかった自分が


ただただ…情けなく感じた。


だからとても久しぶりに本当に久しぶりに


『お母さん』と呼んでみようと思った。


「お母さん、おやすみ」


「おやすみ」


すぐに返ってきた声


昔と変わらない母の声が返ってきた。


自分の部屋のドアを閉めたら


自然と涙がこぼれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ