崩壊と警備と斬咲兄妹
斬咲は腰に差していた忍者刀を抜刀し、攻撃体制に入る。
しかし相手は6本の腕で剣や斧を振り回す怪物、そう簡単に割り込ませてはくれない。
「こうなったら…ッ!」
殺芽は跳躍して距離を取り、手刀を振り下ろす。
「出でよ、我が眷属!」
空間に亀裂を走らせ、そこからゾンビの群れを召喚する。
ゾンビは殺芽の意思によって行動を決められる為、人工竜へと向かって行く。
人工流は6本の腕を器用に使いゾンビ達を退ける。
「隙ありだ」
斬咲は、ゾンビの相手をする人工竜の一瞬の隙を突き、跳躍し頭上から刀を差し込む。
「グギャアアアアア」
人工竜は悲鳴の様なものを挙げると、手に持っている武器をぶんぶん振り回す。
それは攻撃と言うよりは悪足掻きであり、直ぐにゾンビの群れに覆われ動かなくなった。
「帰化せよ!」
殺芽がそう叫ぶと、ゾンビの群れは溶けて消滅する。
「試作品とは云え人工竜を屠ったか…やるじゃないか、斬咲兄妹」
スピーカーから先程の男の声が聞こえる。
「スピーカー越しじゃなくてツラ見せたらどうなんだよ、クソ野郎」
殺芽は吐き捨てる様にスピーカーの向こうの男を挑発する。
「君達の能力は知っている、態々顔を見せると思うか?」
スピーカーの男の声は依然として淡々としている。
「ならば探し出す迄だ」
斬咲はそう告げると、壁を蹴る。
すると、壁に大穴が空き人が通れるくらいのスペースが出来た。
「わぁお、とんだ怪力だな」
スピーカーの男は驚くが、そんな事お構い無しに斬咲と殺芽は破壊活動を行う。
「施設ごとぶっ壊しゃぁ、てめえも出てくるしかなくなるだろ?」
殺芽も斬咲に習い手刀や蹴りで壁や柱を次々と破壊していく。
「ふん…此方の警備とて万全、君達の横行をこれ以上許す訳にはいかないんだがね」
スピーカーの男がそう告げると、施設内の警備員が集まってきた。




