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幻影の少女2

 平和な夜を迎えるのはいい何日ぶりだろうか。

これまでは毎晩血みどろの戦闘をゾンビ達と繰り広げてきた。

飯、風呂を済ませ彩香は自分の部屋に戻る。

俺も一通り床に就く準備を済ませ、寝に入る。

本日の疲れからか、俺はすんなり意識を手放せたーーー。


 …ここはどこだ?

気が付くと俺は見知らぬ土地に立っていた。

(夢…?)

空は鉛色、辺りの建物は燃え盛る地獄絵図だ。

「お兄ちゃん、助けて!!」

声の方を向くとそこには斬咲 殺芽と思われる少女がゾンビに囲まれていた。

壊斗の姿は見当たらない。

ここは夢の中だ、それにこの殺芽からは殺気を感じない。

俺が助けても何の問題も無いだろう。

俺は手元にあった瓦礫片をゾンビに投げ付けようとする。

しかし身体が透けているのか、瓦礫を手にできない。

ならばと言わんばかりにゾンビにタックルを浴びせる。

しかしゾンビをすり抜けて殺芽の間近まで接近してしまう。

その殺芽は、少しでも多くのゾンビを視界に入れようと立ち回っていた。

殺芽も兄と同じ、視界に入った者の思考を読み取る能力者。その能力を行使しようとしているのだろう。

やがて、ゾンビは殺芽に飛び掛かる。

殺芽はそれを悠々と回避し、突破口を探すが突破口は見当たらない。このままではやられてしまう。

そんな時、何か声が聞こえた気がした。


 ーーー俺はそこで目を覚ました。

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