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黒服の男

 店に入り席に着く。

アリサはとは正面を向き合う形で触った。

よく考えると、アリサとまともに向かい合うのは初めてかもしれない。

メニュー表を見ながらアリサを見ると、目が合った。

その瞬間言葉にし難い感情に駆られ、すぐに目線をメニュー表に戻した。


 俺はビーフステーキセットとブラックコーヒーを、アリサはポテトサラダとカルーアミルクを注文する。

「昼間からお酒飲むの?」

「普段飲まないから、こういう時くらい飲もうかなって思いまして」

アリサは微笑んで見せる。

改めて見ると、アリサはとても美人だ。


 しばらくすると、頼んでいたメニューが届く。

「うん、美味しい、やっぱりポテトサラダは最高です!」

幸せそうなアリサを見ながら、ビーフステーキを食す俺。

こんなに平和な日は珍しく、俺も幸福感に包まれる。

ふと窓の外に目をやると、窓に張り付いて此方を眺めている人物に気が付いた。

黒いサングラスに黒いハット、マスクで顔を覆い黒のロングコートを着ている。いかにもな怪しい人物だ。身長(タッパ)もかなりある。

俺がそいつの存在に気付くと、そいつはそそくさと人混みに消えていった。

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