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食卓

「お兄ちゃん、料理出来たよ」

彩香が声を掛けてくる。

テーブルの上に並べられたのは少し歪だが一所懸命さが伝わるハンバーグと白米、そしてポテトサラダ。


「彩香、ハンバーグなんていつの間に作れるようになったんだ?」

「えへへ、お兄ちゃんが夜仕事に行ってる間に練習したんだ、お兄ちゃんハンバーグ好きでしょ?」

その通り、俺はハンバーグが大の付く好物だ。


「そうか、ありがとな」

よく出来た妹だと心の中で感心しながら礼を言う。

「どういたしまして!」

そして少しの沈黙の後。

「いただきます」

俺と彩香の声が見事にハモった。

ハッピーアイスクリームを強請りたいくらいにぴったりに。


 食後、タイミングを見計らったかのようにスマホのバイブレーションが震える。

アリサからのメールだ。


「叶海さん、体調は大丈夫ですか?今夜の仕事は然程大変そうではないので此方は大丈夫です、お大事に」

そう書かれたメールに返す言葉が思い付かず、俺は「ありがとう」とだけ返信してスマホをスリープに戻した。


 アリサと斬咲は本当に大丈夫なのだろうか、場末の件もあったので俺は少し心配になる。

そうこう考えている内に再び睡魔が襲ってくる。

連日の夜勤でそこまで寝不足が蓄積していたか、なんて思いながら俺は意識を手放した。

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