斬咲 殺芽
俺は目を覚ました。
時刻はPM14:15、隣に寝ていたはずの彩香がいない。
自販機にジュースでも買いに行ったか?なんて何の変哲もない事を考えていると、腹が減っている事に気付く。
正直、昨日の疲労で気怠さは残っていたが腹が減っては戦は出来ぬ。今日の仕事に備えてコンビニに飯を買いに行く事にした。
飯と言ってもウイダーとドリンク程度なのだが。
コンビニに赴く最中、彩香の後ろ姿を発見する。誰かと会話している様だ。
話してる相手は銀髪の絶世の美少女、彩香にこんな友達がいたなんて驚きだ。
「彩香」
声を掛けると、銀髪美少女は俺の方をチラりと見ては猛ダッシュで逃げて行った。
俺あの子に逃げられる様な事何かしたっけ?と思いつつ彩香との距離を詰める。
気のせいか、彩香の表情が暗い。
「どうした彩香、何かあったのか?」
「お兄ちゃん…今の子…」
「ん?あの銀髪美少女がどうした?」
「ゾンビの主だって…しかもお兄ちゃんの同僚の妹だって言ってた、名前は斬咲 殺芽…そう名乗ってた」
斬咲の妹がゾンビの主だと?
超人的な身体能力と読心術を持つ斬咲の妹、その肩書きだけでもどんな強者か知れたものじゃない。しかもそいつがゾンビの主とあってはいつかは戦わなければいけない相手、考えるだけで神経が磨り減りそうだ。
「…そうか、他に情報はなかったか?」
「死神軍の四天王だとか、心が読めるとか…後は、夜にならないと真価を発揮できないような発言がちらほら…それだけ」
矢張り斬咲 壊斗と同じ読心術持ちか…そしてまた引っかかる単語が出てきた。
昨晩主達が言っていたのと同じ「死神」という存在。そして「夜にならなければ真価を発揮できない」
これはゾンビの主の習性か…?
何れにせよ恐ろしい相手だという事だけは察しが付いた。




