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妹&妹

「ありがとう、お前見かけに寄らず強いんだな」

銀髪の少女は礼を伝える。

「いえいえ、怪我は無い?」

「大丈夫だ、仮に怪我をしても夜には回復する」

私は少女のその台詞を聞いて思った。

夜に真価を発揮する、それではまるでお兄ちゃんから話を聞いたあのゾンビ達ではないか。


「ぬ?お前アンデッドを知っているのか?」

少女は不思議そうに尋ねる。

しかし何故私があのゾンビの事を考えてるのか解ったのだろうか?心を読まれたとしか思えない。


「その通りだよ、俺はお前の心を読んでいる。夜になればもう少し精度が増すんだがな」

少女に対して不信感が募る。

「なーに心配すんなよ、俺は確かにアンデッドの主だが無差別に人を襲ったりしねえ。俺の目的は…」

言いかけて少女は訂正する。

「やっぱなんでもねえや、お前に話す事じゃねえしな」


「貴方…主なの?」

「あぁ、アンデッド達の主で死神軍四天王の1人、斬咲(キリサキ) 殺芽(アヤメ)だ、お前の兄貴の同僚の妹だよ」

私は今、関わってはいけない人間と関わってしまったのではないかと後悔する。

しかし、日中はただの心が読める少女だ。


「あのなあ、さっきも言ったが無差別に人は襲わねえ、安心しろ」


 ゾンビに家族を奪われて、そのゾンビの主を目の前にして安心出来る訳がない。

気が付くと、私は彼女にビンタを振舞っていた。


「ってえな、何すんだよ…って仕方ねえか、俺はお前の親の仇みたいなもんだしな」

殺芽は空を仰ぎ、左手をデコに乗せる。


「彩香」

私を呼ぶ声が聞こえた、お兄ちゃんの声だ。


「おっとっと、お兄様登場か。今正体がバレたらぶっ殺されそうなんでお暇しますわ〜、んじゃな、一文字違いのあやかちゃん」

殺芽はそう言い残すと何処かへ走り去って行った。


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