↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
令和女流歌人・花村美咲の和歌日記365日 ~三十歳、独身、会社員。笑って、怒って、恋をして。今日も五・七・五・七・七~  作者: さざ波和音


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
42/50

第三章 夫婦歌人、世界進出計画

 日曜日の午後。


 美咲と悠人は、近所のカフェで向かい合っていた。


 テーブルにはノート、スマートフォン、コーヒー、そして悠人の持ってきた謎の企画書。


 表紙には大きく書かれていた。


『夫婦歌人・世界進出計画』


 美咲は額に手を当てた。


「悠人、これは何?」


「僕たちの未来の企画書だよ」


「ずいぶん壮大ね」


「まずは夫婦合作短歌集を作る。次に海外の人と交流する。そして世界の人に読んでもらう!」


「最後は?」


「世界平和!」


 美咲は吹き出した。


「短歌集から世界平和まで、距離がありすぎる!」


 悠人は真剣だった。


「でもさ、歌って、人の気持ちを知るきっかけになると思うんだ」


 美咲はうなずいた。


「うん。私もそう思う」


 二人は夫婦合作短歌集の企画を始めることにした。


 タイトルは、


『ふたりで五七五七七』


 テーマは、夫婦の日常。


 朝の寝坊。

 夕食の献立。

 洗濯物。

 休日の散歩。

 小さな喧嘩。

 仲直りのコーヒー。


 そして、何よりも大切な「一緒に暮らす」ということ。


 悠人は最初の一首を書いた。


 妻の歌

 世界に届く

 その日には

 僕の寝ぐせも

 翻訳される


 美咲は笑いながら返歌した。


 世界より

 まずは洗濯

 お願いね

 山積みのシャツ

 海より深し


「それは厳しい!」


「現実は厳しいのです」


 二人の合作短歌集は、少しずつ形になっていった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。