第三章 悠人にも転機が訪れる
七月 夫の仕事の悩み
悠人の会社でも、人事異動の話が出ていた。
新しい部署への異動。
仕事内容も大きく変わる。
悠人は悩んでいた。
「今の仕事は慣れているけど、少し物足りないんだ」
「新しい部署は?」
「興味はある。でも、失敗するかもしれない」
美咲は、以前の自分を思い出した。
昇進の話を受けたときも、怖かった。
「やってみたい気持ちがあるなら、挑戦してみたら?」
悠人は考え込んだ。
「美咲に言われると、そう思えてくるな」
夫の挑戦の歌
迷う背に
そっと手を置く
夜の部屋
二人の未来
二人で選ぶ
八月 悠人、異動を決める
悠人は新しい部署への異動を希望した。
発表された異動先は、希望していた部署だった。
しかし、仕事は想像以上に忙しかった。
帰宅時間が遅くなる日も増えた。
美咲も忙しい。
二人の家事分担は、再び見直しが必要になった。
ある夜、悠人が言った。
「最近、家のことを任せっぱなしでごめん」
美咲は答えた。
「私も忙しいから、二人でできる方法を考えよう」
二人は家事を簡単にするため、作り置きや宅配サービスも取り入れることにした。
暮らしの歌
完璧を
目指す暮らしは
息切れし
ほどほど上手に
明日へつなぐ
九月 夫婦の資産形成計画
二人は将来に向けて、家計を見直すことにした。
生活費。
緊急時の備え。
住宅購入資金。
老後のための資金。
美咲はノートに書き出した。
「投資も勉強してみようかな」
悠人は慎重だった。
「まずは生活防衛資金を確保して、仕組みを理解してからにしよう」
二人は、無理な投資をせず、長期的な資産形成について勉強を始めた。
貯金の歌
少しずつ
積んだ小銭が
夢になる
焦らず育てる
我が家の未来
美咲は思った。
お金は人生の目的ではない。
けれど、選択肢を増やすための大切な道具なのだ。




