第30話 時間が足りない
「おー帰ってきた帰ってきた」
食べている途中で帰ってきた2人に気づいた泰祐。
「ただいま。ちゃんとアラームみたいなのは渡されたよ」
しっかりとその手に握られたアラームの様な機械を見せながら言う葵。そうして席に腰掛ける2人。
「じゃあ待ってるわけだ」
至極当たり前のことを言う泰祐。
「そうなるね」
そう簡潔に返事をする葵。
「何頼んだの〜?」
三分の一ほど食べ進めた百桃が2人にそう聞く。
「同じつけ麺を頼みました」
同じお店で注文したので、と言うシレネ。
「へ〜」
「そう言う2人は…丼ですか?」
百桃と泰祐の食べるものを見てそう聞くシレネ。
「私が親子丼で」
「オレがカツ丼だな」
と息の合った回答をする2人。するとピピピッとアラームの様な機械が音を鳴らす。先になったのはシレネだった。
「では、取ってきますね」
そう言って席を立ったシレネ。
「じゃあたぶん自分もなるから一緒に行こうかな」
そう言ってシレネについていく葵。
「いってらっしゃ〜い」
そう言って百桃は2人を見送った。
「…あれは実際どう思ってるんだろうね」
訝しげな顔をしながら話す百桃。
「…友達だと思ってるんじゃねぇの?」
そんなことを言う泰祐に対し百桃が
「…いや、それはないんじゃないかなぁ」
そう言って2人の背中を見る百桃。
「?なんでだよ」
泰祐がそんな疑問を百桃にぶつけると
「…いや、いいわ。忘れて」
そうジト目でジト〜っと泰祐を見る百桃に泰祐が
「…そうか…」
こうなったら答えてくれないと分かっている泰祐はそれ以降黙って食事をするのだった。
その後特に何事もなく食事を終えた4人は
「じゃあどこいく?」
すっかりやつ時を過ぎ、このあとどこに行こうかと話し合っていた。
「じゃあゲームセンターにする?それともお店見て回る?」
百桃がそう3人に聞くと葵がそう提案する。
「…じゃあゲームセンターにするか?」
「そうね。今からショッピングは時間が足りないわ」
泰祐がそう言うと、百桃が時間がなさそうだからと同意する。
「…そうですね。…では、そうしましょうか…」
そうシレネが言う。
「じゃあ、どこにあるの?」
すると百桃が葵にそう聞いて
「4階とかじゃなかったかな…」
と、珍しくあやふやに答える。
「そう?じゃあ行こっか」
「だな。じゃあ行くか」
そう言って百桃と泰祐の2人が歩き出そうとすると
「あー、俺ちょっとトイレ行くから、先行っといて」
葵が2人にそう言う。
「そう?じゃあ先に行くけど…」
「じゃあゲーセンで待ってるわ」
そう言って百桃と泰祐はエスカレーターを登った。
泰祐と百桃は映画が終わった後に小走りでトイレに向かったので特にトイレに行きたいとかはなかった。葵とシレネは映画を見る前にトイレに行っており、上映中もあまり水分補給をしなかったため、このタイミングで葵がトイレに行きたいと言った。




