表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
The-Dragons  作者: イグアナ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/54

深化

 龍は、進んでいた。


 罠は、読める。


 単純なものは、もう通じない。


 だが――


 次の空間は違った。


 広い。


 そして、何もない。


「……来るな」


 空気が変わる。


 次の瞬間。


 床が動いた。


 沈む。


 上がる。


 ずれる。


「っ……!」


 足場が、固定されていない。


 跳ぶ。


 だが、着地した場所が動く。


 崩れる。


 支えが消える。


「……固定がねえのか」


 止まれない。


 流れるように動くしかない。


 龍は、動きを変える。


 踏む場所を選ばない。


 流れに合わせる。


 止まることを捨てる。


「……これだ」


 動きが合う。


 床の変化と、自分の動きが一致する。


 そのまま、抜ける。


 ――


 幸人は、静かに立っていた。


 矢は構えたまま。


 だが、撃てない。


 敵がいない。


「……いや、いるな」


 音がない。


 気配も薄い。


 だが、感じる。


 視線。


 次の瞬間。


 背後から、風。


 避ける。


 刃が通る。


「見えねえか」


 振り向く。


 何もいない。


 だが、攻撃は来る。


 間隔がある。


 完全な無音ではない。


「……そこだな」


 矢を放つ。


 空間に向けて。


 当たる。


 鈍い音。


 何かが崩れる。


 姿が、わずかに見える。


 透明に近い。


 だが、存在はある。


「……見えれば、終わりだ」


 次の矢。


 正確に。


 確実に。


 撃ち抜く。


 空間が、静かになる。


 ――


 かんたは、走っていた。


「なんで走らされてんだよ!!」


 背後から音。


 重い。


 振り返る。


 壁。


 いや、壁じゃない。


 迫ってくる。


「……潰す気か!?」


 全力で走る。


 足元は平ら。


 だが、速い。


 逃げきれない。


「くそっ……!」


 前を見る。


 分かれ道。


 右か左。


「どっちだよ!」


 一瞬。


 判断。


 左。


 曲がる。


 壁が通過する。


 ギリギリ。


「……当たりか」


 止まらない。


 次。


 また分岐。


 今度は、三つ。


「もう勘だ!」


 真ん中。


 走る。


 壁が追う。


 だが、距離が開く。


 抜ける。


 壁が止まる。


「……っはぁ……」


 息を吐く。


「……これ、考えすぎたら終わりだな」


 直感。


 それだけだった。


 ――


 三人は、それぞれ突破していた。


 違う方法で。


 違う力で。


 だが――


 遺跡は、まだ終わっていない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ