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第25話 マクファーレン家の屋敷


 現在は、日が沈み夜になろうとする時間であった。


「レオン様、お待たせして申し訳ありません!」


 マクファーレン領騎士の4人はレオンの姿を見ると急いでこちらまで駆け寄って来て膝を地面についた。


「ご苦労」


「先ほどの信号弾は盗賊を捕らえた旨の合図であったとお見受けいたしましたが、あちらに捕らえている黒装束の者達で間違いございませんか?」


「ああ、そうだ。コイツらは何者かの指示で俺達を襲ったようだ。口を割らせた後しかるべき処分をしろ」


 レオンは黒装束達の荷物の中から見つけたギルドカードを騎士に手渡した。


「承知しました」


 その後レオンは騎士に対していくらか指示を出していた。


「では後は頼んだぞ。俺は今夜は屋敷で泊まるから何かあれば屋敷まで知らせろ」



 俺とレオンはマクファーレン領都に向かって再び進み始めた。


「おいレオン、俺はこんなところで一晩ものんびりしているつもりはないぞ!」


 レオンは騎士に、今夜は屋敷に泊まると言っていたが俺にそのつもりはない。

 ステフを連れて行った宮廷騎士、魔法師の集団は大人数で俺達より進行の速度は遅く、いずれ追いつくことができるだろうがのんびりしていい理由にはならない。


「カイ、落ち着け」


「さっきの黒装束の奴らのせいで遅れちまった。さっさと追いついてステフを取り返さねえと!」


「カイ、あっちは重罪人の輸送をしているんだ。どうしても警戒しなくてはならない分進行速度にも遅れがでる。今夜一晩休んでも明日か明後日までには追いつけるはずだ」


「でもだな……」


 頭ではわかっている。

 今後も戦いは避けられないだろう。

 休めるときに休んだほうがいいに決まってる。


「ただ一晩何もせずに休むだけじゃない。父上は領都に来た宮廷騎士と魔法師の小隊の情報を持っているはずだ。どのルートで王都に向かうかも把握しているかもしれない。この馬も1日全力で走らせて疲労が溜まっているだろうから休ませたほうがいい。今夜領都で過ごすのも悪い選択肢ではないだろう?」


「うーん、まぁそうだな、わかった……」


 いい感じに言いくるめられてしまったような気がしなくもないが気にしないことにする。




「おおぉ、流石領都というだけあっていつ来ても圧倒されるなぁ」


 日が沈んで、あたりは完全に真っ暗になった時間帯に、俺達はマクファーレン領都に到着した。

 領都はキーストリアと比べて倍ほどの広さがあり、建物もキーストリアに比べて大きいものが多い。

 魔道具や店の灯りで街中も明るく照らされており、都会だなと言った感じだ。



 俺達は明るく照らされた領都内を馬を降りて歩き、領都でも一際大きな建物の前まで来た。


「ここがマクファーレン家の屋敷だ」


「まじかよ、一体何百人住んでるんだよ…………」


 マクファーレン家の屋敷は俺が普段世話になっている宿屋数十軒分ほどの広さがあり、窓の数から恐らく5階建てだということがわかった。


「ここに住んでいるのは従者を合わせても5、60人ほどだと思うが……」


「いやあ貴族の家ってのはすごいんだな……」


 俺は呆然としながらレオンに連れられ屋敷の中に入った。


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