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第22話 黒装束達との戦い1


「おいおい、見るからに怪しさぷんぷんだな?」


 俺はそう声をかけるも、黒装束の奴らは無言で俺達の周りを取り囲む。


「対話拒否ってか? ……レオン、俺が今からやろうとしてることとコイツらは関係あると思うか?」


 俺は黒装束の奴らに注意を払いつつ、レオンに聞いた。


「明らかに関係しているだろう。だがコイツらが今やろうとしていることはただの貴族に対する盗賊行為だ。手を出すなとは言うなよ」


「まぁ、向こうから仕掛けてくるんだからしょうがないか」


 前方の待ち伏せていた5人の内3人と後方の追跡して来た5人の内2人が魔法使いだろうな、装備と魔力的に。

 他は剣なり槍なりを構えて俺達と間合いを取っている。


「レオン、前方の剣使いと槍使いの2人の相手を頼む。飛んでくる魔法は全部俺が何とかするから無視しろ」


「了解した。本来なら飛んでくる魔法からも味方を守るのが盾使いの役割なんだがな……」


 レオンはそう言って自身の大きな身体を覆い隠せるほどの大きな盾を構える。


「必要ないってのはわかってるだろ? お前は俺が5人を倒すまでの間耐えてくれればいいぜ?」


「ふん、抜かせ」


 俺は前方の奴らはレオンに任せて背中を向けた。

 後方の奴らは剣使い2人に槍使い1人、魔法使いが2人だ。

 魔法使いの2人は既に詠唱を終えて魔法を放とうとしている。


「【――――――ストーンランス】」

「【――――――ウィンドカッター】」


 俺に向けて土属性と風属性の魔法が放たれる。

 俺はその魔法を見て、避けずに魔力障壁でそれを受けることにした。

 2つの属性の魔法が俺の魔力障壁にぶつかる。

 その衝撃で周囲は土煙が舞い上がり視界が悪くなった。

 俺はその隙に、剣使いの1人の元まで走り、剣で叩き斬った。

 まだ土煙で視界が悪くもう1人やれそうだと判断した俺は、もう1人の剣使いに剣を降り下ろそうとするも、それは相手の剣に阻まれて鍔迫り合いになった。

 そのまま押し切れそうだと思っていると横から俺の脇腹を目掛けて槍の穂先が迫っているのが見えた。

 俺は一旦剣を引き、大きく後ろに飛んで槍を回避した。


 互いの距離が離れて一息ついていると、レオンの方から魔力の動きを感じたのでそちらを見てみる。

 レオンは剣使いと槍使いを相手に大楯を使って軽く攻撃をいなし、盾を使った殴打、いわゆるシールドバッシュで相手を攻撃して有利に戦いを進めているようだった。

 しかし、それより少し離れた場所で3人の魔法使いがレオンに向けて魔法を放とうと詠唱をしていた。

 レオンはその詠唱には気がついているだろうが一切反応はせずに目の前の剣使いと槍使いを相手にすることだけに集中しているようだ。


「へっ、信頼してくれているようで嬉しいぜ、レオン」


 俺はレオンを狙う詠唱中の魔法使い達それぞれに、魔法とも呼べないただの小さい魔力の塊を飛ばす。

 魔力の塊は詠唱をしていた魔法使い達に直撃し、その詠唱を中断させてしまう。

 詠唱魔法というものは基本的に途中で詠唱を中断してしまうともう1度やり直しになってしまう。

 手順を踏めば詠唱を完了した状態でいつでも魔法を放つことができるように待機させることができるらしいが、基本的には詠唱は止めることができず、外部から詠唱を中断させるか術式を狂わせればその詠唱魔法は止まる。

 対人戦では詠唱をしている魔法使いは真っ先に狙われるため1人はそれを警戒して防御魔法を構えているだろうと思っていたがその様子は全くなかった。


「コイツら、人と戦ったことがないのか?」


 疑問に思いつつも、これなら片手間で対処できると思った。

 俺は土煙が晴れてきた中、再び自分が相手をしていた奴らの方に向けて剣を構えた。


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