表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

25/32

第21話 キーストリアを発つ


「なるほどな。冤罪を晴らすことができないってなら答えはひとつしかねぇ。力づくにでもステフを取り返しに行く!!」


「下手をすると国全体を相手にすることになるんだぞ、わかっているのか?」


「もちろんだ。なんとか上手いことステフを助けて逃げられるようにやってやるさ」


 正面切って戦うつもりはない、ステフを助けてそのまま逃げ切ることができれば俺の勝ちだ。

 まぁそうなればこの国には戻ることはできないだろうが元々国を出て色んなところに旅をするつもりだったんだ、その予定が少し早まるだけだ。


「……そうか、お前ならそう言うだろうと思っていた。ニックさんに馬を用意してもらっている、それで行くぞ」


「ニックさん、ありがとうございます」


 何から何までニックさんには世話になりっぱなしだな。


「じゃあ今から行くぞ!」


 そう言うとレオンは気合を入れた声を出して立ち上がる。


「え? レオンも行くつもりなのか?」


「当然そのつもりだ」


「国を相手にするとさっきお前が自分で言ったはずだぞ。貴族のお前にそんなことやらせられるか、俺1人で行く!」


「……お前はこの街を拠点に活動をしていて、このマクファーレン領の外にはまともに出たことがないはずだ」


「確かにそうだが……」


「王都までは複雑ではないものの道案内があった方が早い。知らん奴に道案内を頼むくらいならば俺を連れて行け」


 確かにその通りだ。

 今の俺に手段を選んでいられる余裕はない。


「レオンは案内役だ、手を出さないと約束するのなら案内を頼みたい」


「決まりだな、では行くぞ」


 俺とレオンの話が纏まったのを見計らってか、ニックさんが俺とレオンに封書を1枚づつ手渡した。


「これは?」


「ワシは立場故ここを離れられんが、これにワシの名前を使って可能な限りの支援を頼む旨を記しておる。冒険者ギルドは中立の立場であるから直接の手出しはできんがこれを持っていけば大抵なんとかしてくれるはずじゃ」


「ありがとうございます、ニックさん」


 ニックさんに別れを告げた後、俺とレオンは冒険者ギルドの裏手に繋いであった馬に乗り、王都に向かうためにキーストリアの街を出た。




「レオン、馬の速度を落とさず聞いてくれ。誰かに監視されているようだ」


 キーストリアの街から出てしばらくして、俺は魔力反応が一定の距離を保って付いて来ているのに気がついた。

 魔力量があまり無い者も混じっているので正確な数はわからないが5人ほどが俺たちのスピードに合わせて距離をあけて追跡されているのがわかった。


「どうする、迎え撃つか?」


 そうレオンが俺に聞いてくる。

 俺は少し迷って答えた。


「……いや、無視する。あっちは俺たちに手を出してくる様子がまるで無いからな。構っている暇は無い」


 俺たちは後ろから付いて来ている奴らを無視することに決め、馬の速度を上げた。




 更に馬を走らせ、王都へ向かう道中のマクファーレン領都に後1時間もあれば到着するであろうというタイミングで前方からも複数の魔力反応がした。

 もちろん後方から俺たちを追跡している奴らもまだ俺たちから一定の距離を空けて付いて来ている。

 ちょっとまずいかもしれないな、レオンの言う通りあの時後ろからの奴を迎え撃つべきだったか?


「レオン、もしかすると挟まれたかも知れない」


「そうか、やるしかないようだな」


 俺とレオンは馬を降りて奴らが来るのを待った。

 しばらくして、俺たちの元に前方からは顔まで隠した黒装束の奴らが5人、後方からは馬に乗った同じく黒装束の奴ら5人が俺たちを逃さないよう近づいて来た。


「おいおい、見るからに怪しさぷんぷんだな?」


 俺は奴らに聞こえるように大きな声を上げてそう言った。



読んでくださってありがとうございます!

もし、応援してくださるという方がいらっしゃれば評価、ブクマ、感想、レビューなど何かしら残していただけると大大感謝いたします!!

評価は下の方にある☆☆☆☆☆←これをポチッとするだけのようです!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ