絶望的未来
真っ暗闇の中で、ひとりぽつんとたつ私。
目の前には馨がたってて、微笑んでいる。
何故かこのままだと、
馨が遠い世界に行ってしまう気がして。
怖くなって君の手をとって、ぎゅっと手を繋いだ。
「俺と手を繋ぐのは、お前じゃなくて、奏乃だよ。」
え?…な、んで…?
馨は私の手を振りはらって、前へと進む。
私を通り過ぎて、いつの間にか
わたしの後ろにいた奏乃の手を取ってた。
これ以上見たくなくて。後ろを振り向く。
私の後ろで奏乃は、私のことを、くすくす笑って。
馨と幸せそうに手を繋いでいるのは、想像ができる。
「これが現実だよ、愛音。私に勝てると思ってた?」
奏乃。貴方は笑うんだね、いつだって、そう。
ひとをさげずむように。クスクスと。
…
うっ。…
あ、夢だった。でもやっぱり、現実になるのかな。
昨日の社会科見学で、見たものは嘘じゃないから。
もともと確信があったわけじゃないけど。
ただの不安が、絶望的なものに変わった。
馨はもう、遠く遠くへといってしまった気がする。
わたしがおいつけないスピードで。
君の顔を思う度、奏乃とのことが出てくる。
目の当たりにした現実。奏乃と馨の心の距離の近さ。
私と馨は、こんなにも遠くだったんだね。
やっと気づいた。
やっぱり、私なんて無理だったんだね。
未来がもう分かっちゃった気がして、
そんな自分が悲しかった。
いつだって、未来は明るく
希望のあるものを描いていたい。
そんなの無理だ。
だって、君と私の距離は遠すぎる。
こんなにも大好きなのに。君へとは届かない。




