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Memories of 『You』  作者: 史乃
第4話
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8/10

絶望的未来


真っ暗闇の中で、ひとりぽつんとたつ私。


目の前には馨がたってて、微笑んでいる。

何故かこのままだと、

馨が遠い世界に行ってしまう気がして。

怖くなって君の手をとって、ぎゅっと手を繋いだ。



「俺と手を繋ぐのは、お前じゃなくて、奏乃だよ。」


え?…な、んで…?


馨は私の手を振りはらって、前へと進む。

私を通り過ぎて、いつの間にか

わたしの後ろにいた奏乃の手を取ってた。


これ以上見たくなくて。後ろを振り向く。

私の後ろで奏乃は、私のことを、くすくす笑って。

馨と幸せそうに手を繋いでいるのは、想像ができる。


「これが現実だよ、愛音。私に勝てると思ってた?」


奏乃。貴方は笑うんだね、いつだって、そう。

ひとをさげずむように。クスクスと。


…


うっ。…

あ、夢だった。でもやっぱり、現実になるのかな。

昨日の社会科見学で、見たものは嘘じゃないから。

もともと確信があったわけじゃないけど。

ただの不安が、絶望的なものに変わった。


馨はもう、遠く遠くへといってしまった気がする。

わたしがおいつけないスピードで。


君の顔を思う度、奏乃とのことが出てくる。

目の当たりにした現実。奏乃と馨の心の距離の近さ。


私と馨は、こんなにも遠くだったんだね。

やっと気づいた。

やっぱり、私なんて無理だったんだね。


未来がもう分かっちゃった気がして、

そんな自分が悲しかった。


いつだって、未来は明るく

希望のあるものを描いていたい。


そんなの無理だ。


だって、君と私の距離は遠すぎる。


こんなにも大好きなのに。君へとは届かない。

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