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Memories of 『You』  作者: 史乃
第2話
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3/10

最大のチャンス




「奏がだいすきーーー」


自分で設定した言葉を、ゲームの世界の君が呟く。



ぐふふふふ。

外は氷みたいに寒いけど、心はホッカイロ並に暖かい。


「明日だな…」


チャンスは有効に使わないとね。


何か決めたように呟き、

企んでる様な、笑みを浮かべる…



「ハイじゃあ、バスに乗ってくださーい!」

なっがい校長の話が終わって、バス移動と指示がくる。

なんでこんな早くから…。目を擦りながら移動する。



ゔ……。



バスを前にして、

テンションが上がる皆の中で、闇のオーラ発動中。


最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪最悪…


こうやって聞くと、なんかの呪文みたいだ。


ホント嫌いなんだけど。もう私想像するだけで吐く。

この臭い。この揺られ加減。

全部が襲ってきて、今にも倒れそうになる。

出来ることなら、

天井がないバスに乗って風にあたりたい…。


バスが出発した。


私のチャンスとは、今の事だ。

今日は、社会科見学。

移動時間は、行きに2時間。帰りに2時間。


窓側に私、通路側兼お隣には、馨がいる。


馨ー…私、ちょっと2時間程度意識飛ばすから(笑)

意識?!まじかよwそうだよマジっすよ(笑)


そんなことを言いながらマスクをして目つぶる。

寝るときに少し目が見えてる方が、

男子はドキッとしやすい。


10分程度後。計画は実行に移された。


「ん…」

コテ。

寝言のような声を漏らして、馨の方肩に顔を預ける。

ビックリした感じが肩から伝わる。

いいわこの感じ。本当のカレカノみたい。

斜め上から馨の視線を感じる。

やってんのは私なのに、なんかドキドキする。

いつまでもこの距離感でいたいな…。


視線が外れた後、薄目を開けてみる。

そこから見える整った顔立ちの横顔は赤く染まってた。


もうこっちのもんだな。

いやー、それにしてもドキドキするね〜。

モテ男は簡単には落とせないから大変だよ〜。

ハイリスクを負わないと…。(以下略称)

脳内で独り言をつぶやく。


このチャンス、もらった!

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