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更なる実験

 神藤は、消える粒子の出力の調整及び多次元の方向を考える事により色々な異世界に行ける筈だと考えた。

 そこで、今までの異世界交流装置に、多次元方向のファクターを組み込んだ。

 こうして方向性が決まり、研究所のスタッフと改良を積み重ねていった。

 その結果、数ヵ月でその装置は完成する。

 更に、異世界を探索するにあたり生身の人間を送るにはあまりにも危険が伴う。

 何故ならば、言葉も風習も分からない場所に行ってしまった場合、警戒される恐れもあるだろう。また、その世界が平和であるとは限らないからだ。

 また、大気が著しく汚染されている可能性も考えなければならない。

 そこで、平賀先生の協力を得て、4人乗りのタマゴ型探索機を作ってもらった。勿論これは、ダークエネルギーを使って自由に動き回る事が出来る。しかも、光の加減によって、ほぼ透明に見える工夫もしてある。これは、何も無かった所に突然姿を現す事により、そこにいた人、あるいは動物を驚かせないようにする為である。この探索機はエッグ1号と呼ばれた。

 また、異世界からこちらの世界に呼び戻すためには位置情報を知らなければならない。その位置情報はこのエッグ1号に搭載されたビーコンから判断することになる。よって隊員がこの世界に戻るためにはエッグ1号まで戻らなければならないのだ。隊員は、その為エッグからあまり遠くへ離れないように注意を受けている。

 今回は、若き研究スタッフの中から志願者が大勢でた。その中で、健康チェックを受け、更に神藤と面接を受けて貰う事により、3人を決定した。

 まずは持丸。彼は、何と言っても異世界へ行った経験が買われた。それに、底抜けに明るい。それは、どんな深刻な状況に陥ったとしても、チームに活力を与えてくれるだろう。

 次は明智。彼は、頭が切れ常に冷静に対処出来る力がある。

 最後の一人は羽柴だ。彼は柔軟な発想力があり、想定外の出来事に遭遇した時、頼りになるだろう。

 こうして、神藤は研究スタッフを異世界へ送り込む事により、探索実験を行う決意を固めた。


 数日後、彼ら3人は転送室に置かれた探索機、エッグ1号に乗り込んだ。

 神藤博士は、彼ら3人を激励した。

 「君たちは、我々を代表して選ばれた3人だ。危険な事もあるかもしれないから、充分に気をつけてくれ。良い成果を上げることを祈っている。頑張ってくれたまえ」

 それに対し、3人は笑顔でガッツポーズをした。

 それを見守る仲間達から「頑張れよ!」という声が飛ぶ。

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