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私の話  作者: M
22/34

就職氷河期の終了

転職し新しい職場になった。

就職氷河期の名残は残っていたが、扱いも少し、まともになった。

勤務時間は変わらず残業ばかりだったが、食事休憩をとれる時間が与えられるようになり、何よりも給料が上がった。

中途入社で新人扱いなのに手取りで25万以上になったのだ。


Yには隠し通そうと給料明細を隠し続けた。

しかし私が職場に行っている間に家の中をひっくり返し、新しい職場の給料明細を見つけられていた。

帰宅すると、泥棒が入ったのか、家の中で台風でも起こったのか、言葉にはできない惨状に絶句した。

私「なんでこんな事しているの?自分でやったなら、片付けも自分でしてね」

Y「お前が給料隠すからだろ。俺は探しただけ。俺はこの部屋でも気にならないから、気になるなら気になる人が片付ければいいじゃん」

私「なんで私と一緒にいたいの?楽して生活して借金返済を押し付けたいだけじゃないの?私は一緒にいて1回も幸せだと思った事ない。本当に別れて欲しい」

Y「あーもーまた、うるさいの始まった。違う事話そうと思っていたのに話す気失せた」

と言ってYは出て行った。

取り残された私は部屋を片付け掃除をし、シャワーを浴びながら考えた。

給料などの明細は今後職場のロッカーに置くようにしよう…

通帳も隠さないと…

通帳は職場に置きっぱなしにしたくないな…

誰か信用できる人に預けられると良いんだけど…

そんな人私にはいないし…

通帳は鞄の下敷きの下に隠して持ち歩くようにするのが良いかな…

考える事に疲れ、その日は眠る事にした。


手取り:25万+(残業代)

家賃・光熱費・生活費等:10万

返金:5万

Yの借金返済:5万以上

貯金:残り金額


ボーナス:40万程

返金:10万

Yの借金返済:25万以上

貯金:残り金額


と生活が変わり貯金を毎月できるようになった。

Yには給料明細はペーパーレスで電子になったから紙は廃止になったと嘘をついた。

昇給制度もあり、毎年手取り金額が増えていった。


生活水準は一切変えず毎月貯金できるようになった事により、少し気持ちが楽になった。

ある日Yから「Mの誕生日に外食でも行かないか?」と言われた。

私「Yが出してくれるわけないよね?私持ちで私の誕生日に外食に行くの?」

Y「前の職場より給料上がったんだし、たまには外食ぐらい良いでしょ?」

私「わかった。誕生日じゃなくて休みの日にして」

Y「いいよ」

同級生がいなかった私は誕生日会に呼ばれた事も家族にお祝いして貰った事もなかったし、イベント事とは無縁で生きてきたので、たまには良いかと思い私の希望で安いイタリアンに行った。

お店で料理を頼み待っている最中に母から電話がきた。

出てみると「何してるの?」と聞かれ「イタリアンに来て料理を待っている最中だよ」と伝えると、スピーカーにしていたようで父から怒号が飛んできた。

父「なに外食なんてしてんだよ。無駄遣いしてんじゃねぇ。何がイタリアンだ」

母「誕生日だからでしょ?Yといるんでしょ?」

私「誕生日で外食しに来た」

父「誕生日だったのか」

兄達は盛大に行っていたが、私への誕生日やクリスマス、子供の日はなかった為、父は私の誕生日を知らないようだった。

両親の勢いがなくなったので「料理来るから切るね」と言って電話を切った。


私が借金返済を黙ってしている事にYは機嫌がよく、わがままを言うようになり要望が増えていった。

いつもの日常を送っていると突然

Y「前に話そうとして喧嘩になったから話せなかったんだけど、2人で住むには部屋が狭すぎるから引っ越しをしよう」

私「契約金かかって引っ越し費用もかかるのに半分出せるの?」

Y「とりあえず部屋探して金額がわかったら考えようよ」

私「結局引っ越ししないってなったら、私の休日が無駄になるだけだから、絶対に引っ越すってなってYが借金を増やさず半分の金額を出せるなら考える。それと部屋を広くするなら家賃も高くなる。Yが生活費を出せないなら無理だよ。」

Y「Mの給料が上がったんだから、その分を値上がりした家賃に当てればいいでしょ」

私「生活費を出さないって事?」

Y「だから給料は支払いで消えるから無理なんだって」

私「部屋を広くしたら、その分、水道光熱費も増える。家賃を賄えても生活にかかる金額まで賄えない。Yが生活費を出さないなら引越しなんて言わないで」

Y「てか賃貸にお金払うのもったいないから、家買わない?」

私「何言ってるの?無理に決まってるでしょ」

Y「家賃がちょっと値上げになるぐらいのローンを組めば家を買えるんだよ」

私「借金もあるのに無理に決まってるでしょ。Yが決まった金額を毎月渡してくれるようにならないと引っ越しは無理だし、そもそも別れたい気持ちも変わらないから」

この時はこれで終わったが、Yはあきらめていなかった。

ある日の休みにYから〇〇駅の〇〇不動産にすぐ来て欲しいと電話があった。

不動産屋に行くと、ある程度話しが進んでおり、3部屋まで絞り込んでいた。

3部屋の見学に連れて行かれ、Yが1つの部屋を選び契約が進んでいった。

Y「俺じゃ審査通らないからMが契約者になって契約書にサインして」

私は不動産屋の店員に一度考えさせて下さいと伝え、契約書を持ち店を後にした。


私「契約金20万だよ。10万出せる用意できたって事?てか何も聞いてないのに、これは酷いんじゃない?」

Y「引っ越しの話は前にもしたじゃん。俺が何度も不動産に通って決めたんだから感謝されても文句を言われる筋合いはないと思う。Mは何もしてないじゃん」

私「契約金もそうだけど引っ越し費用も生活費も目途がたったって事でいいの?」

Y「引っ越しは職場の人達に頼んであるから、ワゴン車数台あれば一回で終わるし無料だから良いでしょ」

私「何言ってるの?頼んだってお願いしたって事だよね?お願いを受けて貰って、休み返上でガソリン代もかかって、無料なんて無理に決まってるでしょ。お金を包むか食事をおごったり何かで返さないといけない事ぐらいわからない?」

Y「それはMの考えでしょ。俺は無料で頼んだんだから、何かを返したいならMがすればいいでしょ?俺がここまで動いたのに文句しか言えないの?」

私「お金はいくら用意できたの?用意した金額を全額先に渡してくれないと信用も引っ越しもしないから」

Y「急がないと探した物件、他の人に取られちゃうじゃん」

私「お金の用意が先だよ」

Y「俺が時間かけて2人の為にやった事を無下にするな!!」

Yは激怒し何度も殴ってきた。


そして私はまた暴力に屈してしまうのだ。


不動産屋に行き契約書にサインした。

「1週間以内に契約金・初期費用等の振込お願い致します」


車内に戻り、振り込みを済ませようとYに半額渡すように言うと

Y「契約者がMなのに、なんで俺が出さなきゃいけないの?」

私は絶句した

私「引っ越しするなら半額出すのが条件だったよね?約束を破るの?」

Y「俺は部屋探しも引っ越しを手伝ってくれる人も探した。あとはMがやる事でしょ?」

私「引っ越しやめよう。契約書の破棄をお願いしてくる」

Yは私を座席に押さえつけ車を急発進させた。

到着したのは銀行だった。

Y「早く振り込んで来いよ」

私「そんなお金ないよ」

Y「早く行けって言ってるだろ!!」

結局、全額私持ちで振り込みをさせられる事になった。

日曜をシフトで休みにしてもらい、Yの職場の人に手伝ってもらい引っ越し作業を終わらせた。

手伝って頂いた方にお礼を伝え、現金を渡そうとすると、全員私よりも年上だった為か全力で断ってきた。

困った私は食事ぐらいお願い致しますと言い全員分食事をおごった。


部屋は2LDKで家賃・光熱費・生活費は12万程だった。

駅から、そんなに離れてなく交通の便もよく2LDKにしては家賃が安かった。

原因はすぐにわかった。

4階建てで4階の部屋だった。

出勤の際に2階に住んでいる住民に出くわした。とっさに挨拶をしたが、相手を見ると露出の多いタンクトップを着ていて見える部分全体に入れ墨が入っていた。

終電ギリギリで帰宅した際、パトカーが止まっており外から部屋全体を見ると2階の1室のカーテンが開けっ放しになっていて、警察官が部屋まで入っていた。

警察官が部屋の中まで入るなんてよっぽどだと思った。

警察が帰った後、窓ガラスも真っ黒になった黒塗り車が何十台もきて、公道を全て塞ぎ窓から見える限りのスペースには黒塗り車しか見えない程になっていた。

30分程すると物を倒す音や、陶器が割れる音、怒鳴り声が4階の部屋まで聞こえてきた。

私は恐怖で布団の中にもぐり震えていた。

Yはお構いなしに、いびきをかいて寝ていた。

翌朝Yに2階の話をすると、2階はヤクザが住んでいて、他のフロアに一般人が住んでいるから。だから家賃が格安なんだよ。と言われた。

私「何も聞いてない。なんで黙ってたの⁉知ってたら住まなかった」

Y「言ったらそう言うと思って言わなかった。金、金うるさいから家賃安く2LDKにするには、何かを妥協しないといけないでしょ」

私「だからって出張の時に私が1人になっても心配にならないの?私は怖いよ」

Y「ヤクザなんてカタギに手を出さないし、ヤクザがいれば出張中に男を部屋に呼べないから一番安心じゃん」

私「本当に自分の事しか考えていないんだね。早く別れたい」

Y「お互い出勤の準備しないとでしょ」


そしてYの要求は止まらなかった。

当時ガラケーからスマホに変わり、iPhoneが主流になりつつあった。

Y「俺もスマホに機種変したい」

私「勝手にすれば」

Y「携帯、前の奥さん名義だから奥さんに機種変して貰わないとできない」

私「自分で考えて勝手にして。私には関係ない」

Y「携帯ショップ一緒に行ってよ」

私「私はお金出さないから勝手にしてよ。私は付き合わない」

Y「早く車に乗れよ」

無理矢理、携帯ショップに連れて行かれ、Yは最新iPhoneの契約をしていた。

頑なに私はお金を出さなかった。

仕方なくYは自分の口座名義にして新規契約しているようだった。

Yの口座にしてもすぐ止まるだけなのに…と思っていたが止まる事はなかった。


Yの携帯が止まらない事を疑問に思い

私「なんで携帯の引き落とし出来てるの?給料全額支払いで消えるって言ってたよね?」

Y「1つの金融会社の返済終わって、過払い金として少し返金もされたから、給料全額じゃなくて、少し余るようになったから」

私「聞いてないよ!!1つ終わったなら、私に押し付けている借金返済を自分でしてよ。なんでいつも、いつも大事な事言わないの⁉」

Y「言ったら生活費出せってうるさく言うでしょ?」

私「当たり前でしょ。どれだけ苦しい思いさせてると思っているの?」

Y「そうやってうるさいから言わないんだよ」


そうしてYは生活水準も上げようとした。

特に食費は食べたい物を食べたいだけ買い、金額を気にしないようになった。

お姉さんの子供も大きくなるにつれ、欲しがる物の金額も増えていった。

職場の付き合いも増え、飲み会があればYのおごりが多くなっていった。

飲み会がある度、私が翌日出勤など関係なく深夜に車で迎えに来るように言われ、到着すると飲み会メンバーが全員乗り込み地域エリア関係なく全員の家に寄るように指示されコマのように扱われた。


また苦しい生活に戻ってしまった。

私はせっかくできた友人との付き合いを続ける事が出来ず、友人との交流を金銭問題で切ってしまった。

自分で選んだ事だが、また一人になってしまった。


職場ではオペ室専属になれると給料が上がるので、実務3年以上をこなした時に試験を受けオペ室専属になっていたが、一日中立ちっぱなしで水分補給もままならない肉体労働をしていた。

ある日、運ばれてきた男性患者が手術台の上で痛みに悶え暴れた。

手足を固定する為と手術台から落ちないように全員で押さえたが私は吹っ飛ばされた。

壁に当たり腰を強打した。

もともと立ち仕事で腰は悲鳴を上げていた。

急遽、形成外科に運ばれる事になった。

そして、普段から貧血の症状もあった為、全身を調べる事になった。

形成外科ではレントゲンとMRIをとり、もう立ち仕事はしない方が良い事、骨盤異常がみられるので妊娠しても胎児を育てる事が出来ない可能性が高い。子供が欲しかったら早めに産婦人科を受診する事を告げられた。

全身の方は、過去に心臓疾患を疑われた事はないか?と聞かれ中学生の時に心臓か骨髄を精密検査するように言われたが検査をしなかった事を伝えると、骨髄ではなくて心臓だと思う。

精密検査は会社負担でできないけど、どうする?と聞かれ断った。

心臓に疾患があれば死亡リスクが高い。

こんな生活から解放されると思った為だ。


この外傷により立ち仕事が辛く、注射をしたり薬で騙し騙し何とかオペ室に入っていた。

一般診療に戻れば立ち仕事は少なくなるが、給料が大幅に減る為生活が出来なくなるのだ。


無理をした結果、起き上がれなくなってしまった。

安静にしていれば、今回は治る症状だった。

私は苦労してオペ室専属になったのに、手放す選択を強いられる事になった。

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