第25章 キムウギョンの葬儀
ウギョンの殺害から3日過ぎた朝、茉央と飛鳥が出勤すると事務所には誰も居なかった。「おはようございます。」二人が声を出してドアをあけると「こっちよ。」本部長の声がした。姿は見えなかった。応接室からだった。応接室のドアを開けると男性と話しをしていた。「おはよう。ご苦労さまです。ねえ!二人に紹介するね。こちら、警視庁検視官の中野さんです。中野さん。この二人が新人捜査官の池田と中西です。よろしくお願いします。ねえ!中西さん。お茶を4つ淹れてくれないかしら。あなた達もそこに座りなさい。今、二人の話しを中野さんとしていた所なのよ。」本部長が茉央の顔と飛鳥の顔を見た。飛鳥は立ち上がり給湯室へと出て行った。昨日、急須と湯飲みはホームセンターで買ってきてあった。茶葉はスーパーで一番高い物を買った。飛鳥がお茶を淹れて戻ると先程の続きの話しをし始めた。「ウギョンの銃弾は、心臓のどまんなかをつらぬいていたそうよ。額も同じく真っすぐ入ったみたいですよ。検視官が見事な腕前だと褒めてくれたわよ。警察にはなかなか居ないって!」本部長は部下の手柄に満面の笑みを浮かべ話した。「ウィリアムズ本部長、この二人ですか?良い部下をお持ちです。」中野検視官は本部長の顔を見て笑顔で微笑んだ。「ねえ、あなた達、中野検視官は今日、キムウギョンの検視がおわっから遺体を返すと言いに来てくれたのよ。マークが遺体を引き取りに富士宮署まで向かっている所なのよ。二人とも礼服後で買ってきなさい。多分、今晩はお通夜になるから明日は告別式ね。そのつもりでいてね。火葬したら遺骨を韓国へ送りかえすから。その役目飛鳥さんがやってね。サムスン会長宛てに送りかえしてね。短い手紙を添えてあげて下さい。」本部長は飛鳥の顔を見た。「わかりました。調べておきます。」飛鳥は本部長の顔を見た。「今日は二人に会えただけ幸運だったな。静岡に帰るか。ウィリアムズ本部長、池田さん、中西さん。これにて退散いたします。お茶ご馳走様でした。また、お会い出来るの楽しみにしています。」中野検視官は立ち上がり三人に頭を下げてドアを出て行った。二人は外の歩道まで出て頭を見えなくなるまで下げ続けた。二人は毎日のルーティンで地下にもぐり射撃の練習をした。飛鳥は1番レーンに茉央は3番レーンに入った。的を動かすのはそれぞれがやった。飛鳥は的を動かすボタンを押すと設定した距離でピッタリ止まったまずは50メートル。飛鳥はレーンに入り、照準を合わせガンを身体半身で構え大きく息を吸っだ。まずは心臓を狙った。次に額を狙った。16発連射で獲物を仕留めた。大きく息は吐いた。的を目の前まで動かし確認すると16発命中し心臓と額には両方とも1つの穴しか開いてなかった。茉央が拍手をした。「あんた、相変わらず上手いな?感心するよ。あんたとは戦いたくないよ。これ本音。」茉央は賛辞を贈った。「有り難う御座います。だいぶ慣れました。人間一人殺してるし。殺人者だよ。世間に出れば!はい、茉央さんの番だよ。頑張ろう。」飛鳥は茉央の顔を見た。茉央は的を50メートルの所でピッタリ止めた。茉央は照準を合わせ身体を半身にしガンを構えたまず1発心臓を狙った。そこから15連射した。的を目の前まで動かした確認すると16発命中し飛鳥と同じ額に穴が1つ、心臓に穴が1つだった。飛鳥はそれを見て温かい拍手を贈った。「流石茉央さん。腕あげてますね。センス良いです。恐れ入った。」飛鳥は賛辞を贈った。「私だ。100メートル行きます。」飛鳥は的を100メートルの位置まで動かしピッタリ止めた。身体を半身にし照準を合わせガンを構え大きく息を吸った。16発連射した。終わると大きく息を吐いた。的を目の前まで動かし確認すると16発命中し額に穴が1つ、心臓に穴が1つ空いただけだった。「流石だな笑うしかないなぁ?お手上げだよ。飛鳥!才能だよ。持って生まれてのね。才能!その言葉しか見つからない。」茉央は絶賛して笑って居た。拍手を惜しまなかった。「次は私ね。」茉央は的を100メートルまで動かしピッタリ止めた。マガジンを確認すると身体を半身にしガンを構え1発心臓に撃ち込むと残り15連射した。的を目の前まで動かし確認すると16発命中し飛鳥と同じ額に黒い穴が1つ心臓に黒い穴が1つ空いただけだった。銃口を口につけて「フー」と息を吐いた。「今日も100発100中やで!」茉央が関西弁を使った。飛鳥の拍手は惜しむ事なく続けた。二人はガンのメンテナンスとマガジンに銃弾の装填をし掃除をして終わりにしてエレベーターに乗った。1階に着くと本部長と目が合った。「お通夜6時からだってさ!伊勢丹で礼服買って来な!靴とバックと数珠も売ってっかな?」本部長に二人はハッパをかけられた。二人はドアを出て伊勢丹に向かって歩いた。伊勢丹に着くと受付で数珠は何処で売っているか聞いた。教えてもらい始めに数珠を買いに売り場に向かった。二人とも気に入った数珠を買った。婦人服売り場に向かった。礼服を眺めていると店員が声をかけて来た。「9号と11号お願いします。」茉央が身長167センチ11号、飛鳥が身長165センチ9号だった。すぐに似合いそうな礼服を準備してくれた。靴も丁度あったから服と靴を試着して買い求めた。カード1回払い。茉央も同じく試着して買い求めカード1回払いにした。袋に入れてもらい早速と事務所に戻ると本部長が「ランチにしましょう」と二人を誘ってくれて外出した。ちかくに老舗のレストランがあるからそこにしようと三人は歩き出した。荷物は自分のデスクの上に置いて来た。「ここのお店、ビーフシチューと牛たんシチューが美味しいから食べてみな?私は牛たんシチューにするわライス付けてね。」本部長が言った。「私はビーフシチューにするわライス付けて。」茉央が言った。「私もビーフシチューにするわライス大盛りで!」飛鳥が二人の目を見た。「決まったね。頼むとしますか?すいません。」本部長が店員の奥様を呼ぶと「いらっしゃいませ。毎度有り難う御座います。」奥様が本部長の顔を見て優しく微笑んだ。「牛たんシチューライスつき1つ。ビーフシチューライスつき1つ。ビーフシチューライス大盛り1つ。以上でお願い致します。」本部長が頼んだ。「マスター!今度からこの二人きますあからよろしくお願いします。」本部長マスターの目を見て優しく微笑んだ。「奥様がマスターなんだね。」茉央が言うと「はい。わかりました。よろしくお願いします。そうです。私がマスターで主人がシェフです。」マスターが二人の目を見て優しく微笑んだ。暫くすると料理が来た。「美味しそう。」茉央が口にした。「頂きます。」茉央は合掌しホークとナイフを手に持った。本部長は黙って食べていた。「頂きます。」飛鳥が合掌しホークとナイフを手に持った。茉央と飛鳥は肉を小さくて切って口にした。「美味しい。」二人は声に出した。シチューをスプーンで口にした。目を見開いた。茉央だった。飛鳥もスプーンでシチューを口にして目を丸くしスプーンを口に何回も運んだ。「本部長美味しいです。こんなの始めてです。」茉央が本部長の目を見つめた。飛鳥は黙々と無言でシチューをライスに付けて食べていた。「あん達、礼服あった?数珠はあった。」と本部長が尋ねた。「ありました。全部ありました。カッコだけはつきます。」茉央が答えた。「ランチ済んだら静岡向かいましょう?早いかな?」本部長はニヤニヤした。「早い分はいいでしょう?」飛鳥が言った。「コーヒー頼んでいいですか?皆さん飲みますか?」茉央が言った。皆飲むと手を上げた。「すいません。コーヒー3つお願いします。」茉央がマスターに頼んだ。「ご馳走様でした。」合掌し茉央が食べ終えた。すると本部長も「ご馳走様でした。」と食べ終えた。飛鳥急いで食べた。「ご馳走様でした。」合掌した。「最高に上手かったッス!」飛鳥が口にした。そしてコーヒー3つが届いた。「中西さん。レースやるんですって?マークから聞きました意外ですね。楽しいですか?」本部長が聞いて来た。「はい。これが私のレース姿です、楽しいですよ。」飛鳥スマホのレーシングスーツ姿の写真を本部長に見せた。「全身赤でカッコいいわね。別人だわ。」本部長は驚いた表情を見せた。「茉央さんには何か趣味は持っているの?」本部長が質問した。「これといって趣味はありません、職業がらシステム作りですかね。今、会社で誤訳翻訳システムを作っております。ユーチューブなどで誤った日本語が使われるケースが多い事に気づき直してあげたいと思い取り組んでおります。例えば、方という感じを音読みでホウと誤訳している場合をカタと直したりするんですね。」茉央は紙に書いて本部長に説明した。「難しそうね。日本語って難しいから。私もまだちゃんと理解してないから。」本部長が茉央の顔を見た。「やりがいがありますよ。今、うちの専務に任せきりですけどね。」茉央は本部長の目を見つめた。「うちは副業は禁止してないからどんどんやりなさい。お腹いっぱいになったから帰りましょう?私が払うわ。」本部長は茉央の顔を見て優しく微笑んで三人は席を立った。「有り難う御座いました。」マスターの声が響いた。「ご馳走様でした。」飛鳥と茉央が言った。事務所にかえると三人は、応接室の中で礼服に着替えた。「あら!綺麗。あなた達日本人の中では背が高いから見栄えがするわね。」本部長が二人の姿を見て感嘆した。本部長も礼服に着替えた。応接室から出てくると背の高い金髪、まるでモデルに見えた。今風で言えば美魔女かな?本部長の年齢は46歳であった、子供も2人居た。都内のマンションに住んでいた。「本部長、新幹線のチケット予約していませんが?」茉央が本部長に尋ねると「静岡までなら自由席でいいわよ。」本部長が言った。「念の為、予約しておきます。2時間後くらいのでよろしいですか?」茉央がスマホを出してチョチョっと指を動かし「予約しました。2時15分発です。まだ、まだ時間はあります。」茉央が言った。三人は、飛鳥がお茶を淹れて自分のデスクでお茶を飲みながら談笑していると以外な人から電話があった。富士吉田署の前島巡査部長だった。キムウギョンの通夜は何時からだと言うものだった。前島巡査部長と片桐巡査が出席するというものと中野検視官も出席すると言うものでまるできれいずくしだった。それを受けた飛鳥は「本部長、富士吉田署の前島巡査部長と片桐巡査と中野検視官がしゅっせきなされるそうです。」飛鳥が言った。「お二人に言っておくけど今回の言葉は異例中の異例よ。絶対やらない事やるをだかね。私もマークの彼女の話しを聞いて最期まで気の毒じゃ可哀想だと言って決めた事だからね。勘違いしちゃ駄目よ。」本部長は二人の目を見つめた。「はい。わかっております。」茉央が言った。飛鳥は韓国からの入金の連絡がない事に不安になった。ジメッの道を辿るのかとバカな国だと。国民の事は何で考えてない財閥を守ったなと消えてなくなれと思っていた。だからウギョンみたいな人がいるんだな?日本も同じだけどそこまでは悪くないと。本部長がいきなり立ち上がり「行こう。」一言言った。飛鳥はパソコンをクローズして電源のコンセントを引き抜いた。万が一の為にいつもしているルーティンであった。飛鳥は黒のバックを手に持った。お香典の中身を確かめた一万円が一枚入っているのを確認した。新宿駅から東京駅まで丸ノ内線を利用する事にした。電車に乗り揺られる事20分で東京駅に着いた。新幹線ホームへ移動して指定席3号車両の前に立っていると話題の掃除隊が勢ぞろいした。定刻通り発車し約1時間で静岡駅に着いた。そこから在来線で富士吉田駅まで行った。途中取り換えがあり、約2時間半かかり富士吉田駅に着いた。茉央の出した時間どおりだった。タクシーがなかなか捕まらなかった。しばらく待つとタクシーが来た。「富士吉田市営斎場までお願い致します。」茉央が運転手に告げる。タクシーは発車し約30分で斎場に着いた。きっかり6時に着いた。マークと斎場の係員と葬儀屋が場を仕切っていた。本部長がマークに近寄り、ヒソヒソ話をし始めると中々見ない大物の人物が現れた。山南警視総監だった。山南警視総監はウィリアムズ本部長を見つけると近寄り「FBIが故人の葬式をあげるというから見に来た。」と言っていたらしい。富士吉田警察署長から教えて貰ったらしい。参列者は豪華だった。山南警視総監、斎藤富士吉田警察署長中野検視官、前島巡査部長、片桐巡査、ウィリアムズFBI東京本部長、リンドバーグ捜査官、池田捜査官、中西捜査官。ウギョンに花を添えた。早々たるメンバーだった。滞りなくお通夜は終わった。全員明日の告別式の時間を確認すると解散した。山南警視総監が公用車で来てるから乗って行かないかと誘ってくれたが本部長はそれを断り明日の再会を願って、警察関係者とともにFBI関係者も山南警視総監の車を見送った。警察関係者とも別れた。何故、故人の葬式をあげたか中野検視官に本部長は伝えていた。だから出席してくれた。みんな同情からだった。手を下した茉央と飛鳥も気が樂になった。みんな人の気持ちがわかるいい人達だった。茉央は今晩、地本のホテルを予約していた。タクシーで四人はホテルに向かった。茉央と飛鳥は同じ部屋に泊まった。本部長とマークは勿論別々の部屋にした。四人はレストランへ行きバイキングディナーを食べた。その席で「皆さんお疲れ様でした。食べ終えたら今晩はゆっくり休んで明日の本番に供えてください。弔事は私が読みます。勿論日本語です。茉央さん。後で私の部屋に来て下さい。清書をお願い致します。」本部長が茉央の顔を見た。「はい。わかりました。例文をウィキペディアで探しておきます。」茉央が本部長の顔を見てニコリ笑った。「助かるわ。」本部長が茉央の顔を見て優しく微笑んだ。茉央を本部長はかっていた。飛鳥よりかっていた。重宝した。これからもっと頼るようになっていく。茉央がつくば支部の支部長になる。「ご馳走様でした。」二人は合掌しホークを置いた。二人はエレベーターで部屋に帰り茉央がシャワーを先に浴びて「行ってくるね。飛鳥先に寝ちゃていいよ。何時になるかわからないから。」そう言ってスマホ片手に部屋を飛び出して行った。茉央が結局帰って来たのは12時過ぎた頃だった。飛鳥はそれに気づき「お疲れ様。」と声をかけた。飛鳥はそのまま熟睡に入った。茉央もすぐベッドに入って眠りについた。翌朝6時に起きた毎日のルーティンだった。朝シャワーを浴びてレストランへ朝食バイキングだった。飛鳥は、ごはん大盛りに納豆、みそ汁、鮭の焼いた物。たくあん。生卵をとった。茉央もごはん、みそ汁、納豆、生卵、鮭の焼いた物。白菜のお新香にした。似たような好みだった。しばらくすると本部長とマークの姿を見ると素早く二人は立ち上がり「おはようございます。」と頭を下げた。「ご一緒してよろしいですか?美味しそうなの食べていますね。私はクロワッサンとベーコンエッグとコーヒーにするわね。」本部長が料理をマークとともにとりに行った。「やっぱり西洋人だよね。」茉央が飛鳥の顔を見て言った。二人が帰って来て席について「茉央さん。昨晩は遅くまでありがとう。助かったわ。良いものが出来たわ。」本部長茉央の顔を見て優しく微笑んだ。「おチカラになれて良かったです。」茉央も本部長の顔を見て優しく微笑んだ。本部長はコーヒーを一口飲んでクロワッサンをかじった。本部長は茉央が生卵を飛鳥が納豆を食べているのを見て「私、日本に6年いるけどその2つは今だに無理だわ。ごめんなさい。ようやくラーメン屋さんの半熟卵は克服出来たばかりだわ。」本部長は苦笑いを浮かべた、「僕も駄目です。」マークも苦笑いを浮かべた。「あなた達、山南警視総監、今日も来ると思うけど奥様知っていますか?日本中央情報局の長官の山南小春鬼の山南だからね。お姉さんは今の総理大臣の沢井星璃だよ。妹さんは、官房長官の岩崎澪だから凄い人だから顔売っておきなさい。深入りはしなくて良いから。あなた達は、ハッカーデスペラードだけどね。それは内緒。」本部長は教えてくれた。「マーク、告別式何時からだっけ?」本部長がマークの顔を見た。「9時からです。」マークが言った。「全員フロントの前に7時30分集合わかった。」本部長が皆の顔を見た。「わかりました。ご馳走様でした。」二人は合掌し恥じを置いた。二人ともきれいに食べていた。食器をそのままで「お先に失礼致します。」頭をさげて、席を立って部屋に帰った。二人は化粧をして、礼服に着替えてバックを持って出られる準備をした。10前に部屋を出てエレベーターで下りフロントに向かった。本部長とマークはすでに居た。「お待ちどうさまです。」茉央が声をかけると玄関にはタクシーがすでに来て下さいいた。四人はタクシーに乗るとマークが行き先を告げた。タクシーが出発した。30分くらいで斎場に着いた。誰も来て居なかった。茉央と飛鳥が受付に立った。二人は香典を出してトレイにのせた。本部長とマークも香典を出して記帳までした。「ご苦労さまです。」二人は練習のつもりで頭を下げて声にした。一番のりは山南警視総監だった。受付で香典を預かり記帳をすませると「君達はFBIの捜査官なんだね。ご苦労さま。」とニコリ微笑んで声をかけてくれた。「有り難う御座います。ご苦労さまです。」二人は山南警視総監に声をかけた。続いて来たのは斎場富士吉田警察署長と前島巡査部長と片桐巡査だった。三人は受付をすませた。「有り難う御座いました。ご苦労さまです。」二人は三人に声をかけた。そして紫の袈裟を着た坊さんが来た。二人は坊さんを案内した。坊さんが定位置に座るとお経がはじまり告別式が始まった。式は滞りなく進んだ。お棺の釘打ちの前にお棺に花を皆で供えてウギョンの顔を見ると額の傷は消えていた。安らかな顔をしていた。飛鳥は涙を堪えていたが両目から涙がポロリと流れた。飛鳥はお葬式が初めてだった。人間の死体を見るのも初めてだった。茉央に涙は無かった。マークは泣いて居た。ウギョンの話しに一番共感していたから当然だ。本部長は平気な顔で式を見ていた。それを見た茉央はマークの優しさに再度惚れ直した。皆釘打ちをして隣の火葬場でダビにふされる間に食事会が開かれた。何故か二人は人気で二人の前にはビール瓶をもった男性が次から次へお酌に来た。料理を食べる暇が無かった。一番最初に来たのは山南警視総監だった。「君達はなんでFBIに入ったのか?聞いて来た。警察じゃ駄目だっあのか?と聞いて来た。」山南警視総監は悔しそうな顔を見せた。「アメリカ留学時に
お世話になった方がたまたまFBIのサイバーエージェントで私達も東大で情報工学部でAIの研究とかしていたから誘われFBIにコネがあったからと」茉央がそう答えた。「ハッカー集団デスペラードとか捕まりそうか?日本人だと思っている?後トムキャットってハッカー集団も日本人だと噂があってな?こっちはさっぱり手がかりなしだ?」山南警視総監は二人を見た。「捕まえられるよう努力致します。」茉央が答えた。続いて来たのは斎藤富士吉田警察署長だ。「君達の年齢はいくつだね。」いきなり歳を聞いて来た。「署長いきなり女性に歳を聞くのは反則ですよ。禁句、禁句。私は26歳、彼女が25歳です。」茉央が軽くあしらった。「ごめんよ。悪気はない!とても優秀そうで可愛いからうたの息子の嫁にと思ってな?駄目か。わしに似てなくてイケメンなんだが会社を経営しておって、30歳になる。考えておいてくれないか?見合いでもセッティングするぞ!」署長は二人のキラキラした目を見た。次に来たのは片桐巡査だった。お付き合いしている男性はいるかというものだった。飛鳥と付き合いたいらしい、一目惚れだと言うのだ片桐巡査は25歳警官1年目だそうだ。飛鳥は丁重にに断わった。斎藤署長にも同じ事を言って丁重に断わった。まだまだやる事があるから無理とだた、それひと言で二人とも退散した。いい人でありしつこく無かった。せめてもの救いだった。料理をあまり手をつけつないのに焼き上がりの館内放送が流れ皆席を立った。飛鳥は茶わん蒸しと刺し身をチョチョっと口に入れた。全員焼き場に入ると骨だけになった、ウギョンが居た。飛鳥と茉央は二人一組になって箸でウギョンの骨を丁寧に拾った。飛鳥がメソメソ泣き始めた。「あんた、泣かないでよ。貰い泣きしちゃうからやめてよ。」茉央が飛鳥の顔を見ると茉央の顔にも涙が光っていた。骨を拾う作業が淡々と続いて骨壺に最後に頭の骨をいれると満杯になり、係員が上から抑えつけると骨がくだける音がした。飛鳥が声を出して可哀想だと泣き始めた。茉央が「人間って死ぬとこんなに小さくなっちゃうんだね。生きてるうちが花って言うけど本当だね。」呟いた。骨を拾い終わると本部長が弔事を読んだ。参列者の涙を誘う素晴らしい弔事だった。ウギョンの悲しい生い立ちを語ったものであった。本人から聞いた話しである。最期は、茉央と飛鳥に殺される事を自ら選んだ。キムウギョン25年の人生だった。まだやりたい事があったろうに?青い空の上で雲になってくださいと締めくくり告別式は終わった。飛鳥が手ぬぐいで首から骨壺をぶらさげて東京まで帰った。
この章は8700文字と長くなりました。カットしきれませんでした。お付き合い有り難う御座います。後何話かで物語は終了致します。




