よくしゃべる通り魔
僕に会ってほしい人がいると朝モモにからの伝言を受けたアマバが言ってきた、モモは僕と顔を合わせたくないのだろうか?と思ったがモモは朝がすごく早く、その代わりに夜はすぐ寝るらしいので、もう家にはいないからだそうだ。
僕は指定の時間に指定の場所で五分前から待っていた、すると指定の時間二分前に
「お前がクロハか」
中学生くらいの八重歯の男の子が話しかけてきた
「ナオヤ、だめよ年上の人におまえとか言っちゃ。ごめんなさい、この子モモ先輩に認められていたクロハさんに嫉妬しているんです」
同じく中学生くらいのツインテールの女の子がそう言って暴れるナオヤの頭を無理やり下げさせた
「え?今なんて言った?」
「ん?この子クロハさんに嫉妬しているんです」
「ハァ!?してねえし!」
「そうじゃなくて、今僕がモモ先輩に認められたって言った?」
「はい、今日の朝私に『今日は私の認めた男がやってくる、指定の時間にこの場所に行ってほしい』ってメールが来て、大好きなモモ先輩にいっつも「未熟」「バカ」「クソガキ」って認められてないナオヤがそれを聞いた瞬間嫉妬でブチ切れだして」
「そうだ、オイお前!モモ先輩が認めたお前を倒して、俺も認めてもらう!歯ァ食いしばれよ『ハングリーウルフ』ッ!」
そう言って能力を出したナオヤは僕に向かって飛び掛かって来た、現れたのは巨大な狼のビジョン、その牙で噛みついてくるが横に転がって避ける
「おい、落ち着け」
「そうよ、やめなさい、身内に手を出す奴はモモさんも絶対に認めないわ」
「うるせえええええええええええ!」
今度は鋭い立派な爪でひっかこうとしてきたので
「ガッ!何すんだ離せてめえええええ!」
僕はギブミーメタファーを人型に変形させてがっちりホールドした
「とりあえず落ち着いて、話をしよう」
「私はアリサと申します、この子はナオヤと言って私の幼馴染なんですが、私たちモモ先輩に昔助けられたことがあって、それから面倒も見てもらって二人とも尊敬してるんです」
「なるほど、でも何で僕はなんで君たちに会ってほしいと言われたんだ?何か用があるのか?」
「・・・・・・・・・・・・・・」
黙りこくってしまう
「何で私たち三人会わされたんだろう?」
「知るか!」
「え?何も聞かされてないの!?」
「ちょっとモモ先輩に聞いてみますね」
プルルルル・・・プルルルル・・・
お掛けになった電・・・
「出ませんね、まあモモ先輩いつも忙しいですからね」
そうか、きっと今も戦ってるのだろう、あんなに正義感の強い人だ
「とりあえず、悪い事してるやつでも探しに行くか」
「そうですね、きっとモモ先輩は三人で行動しろって言っているんだと思います」
「よし、じゃあ行くか」
「おいテメエ!この手に付けてるやつ離しやがれ!」
「それは無理な相談だな」
さっきから何度もナオヤは襲い掛かって来たので手を能力で拘束しておいた
「くらえ!」
すると今度は噛みついてきた
「お前ええ!懲りないなあ!」
「うるせえ!お前がモモ先輩に認められた秘密を教えてくんねえからだろ!」
「だから知らねえって言ってるだろ!俺はあの時・・・あのとき・・・」
思い出すのは昨日のこと、まだ気持ちは落ち着いていない
「大丈夫ですか?」
「あ、ああごめん」
年下の子に心配をかけてしまった、もう下だけをむいて生きてはいかないと決めたじゃあないか
「僕は何もしていない、だから直接聞かないと」
「じゃあモモ先輩のところへ行こうぜ」
こうしてモモに会えないかと町をプラプラしていると
パアアアアアアン!!!
と周りにいた人たちから破裂音がした
「何だ、何が起こってる!」
パアアアアン!
僕の口からも破裂がした、口から血がたらたらと流れる
「なんだなんだ能力者かグアアア!」
ナオヤも口を破裂させられる
「ナオヤ!ぐっっっっ!」
アリサも破裂させられる、しかしおかげで能力の発動条件が分かった
「ここにいる全員!口を閉じて!何もしゃべるな!口がやられるぞ!」
自分の口を犠牲に呼びかける、破裂音は少しずつ収まって来た
静寂がしばらく続いたのち、一人の無傷の男が現れた
「いやー、今回は思ったよりも静かになるのが早かったね君、ひょっとして僕と同じ能力者なのかな?ちょうどいい、僕も自分の能力がどのくらい強いかの性能を確かめたくてね、お手柔らかに頼むよ」
間違いなくこいつがこの能力の本体だ
「!!!!」
真っ先に無言で飛び出したのはナオヤだった、無駄のない正面突破、シンプルだが能力発動に条件があり直接攻撃ができないのであればこれがベストだと思う
しかし大きな破裂音とともに跳ね返されてしまう
「!?」
何をされたか分からなかったがナオヤは突進をやめない
「はは、自分に何が起きたかわからないだろう、僕の『ライアールージュ』は無敵の能力だからな!いいぜ、教えてやるよ、その口で質問してみろよ、できるものだったらな!」
ナオヤはまたも跳ね返されてしまう
「じゃあ、ひとつ…質問いいか…」
「おお、まさか本当に口をボコボコにしてまで質問してくるとは!」
今度は僕がお腹を攻撃された
「お前はさっき…「今回は」早かったなといったな、今まで何人お前のくだらない迷惑行為に巻き込まれた?」
「はあ?そんなどうでもいいこと質問するんだ、いいぜ、答えてやろうじゃねえか、でもな、僕が巻き込んだ人数なんか覚えちゃいねえさ、楽しいぜ、僕が通りかかるとみんなパニックになるんだ、その原因がすべて「僕が現れたから」なんだ、最高の気分だぜ!」
「なるほど、お前が最低最悪に気持ち悪い猟奇オナニーチンポ野郎だということはわかったぜ」
「何だと貴様、僕は神に選ばれてこの『ライアールージュ』を手に入れたんだ!バカにするなら死刑だあああああ!」
またも爆裂を受けてふらふらとなる
「ナオヤ、アリサ、僕の口がそろそろ限界なので最後の言葉だ」
「相手は…おそらく自分の声を爆裂させることもできる・・・」
口の痛みがマジで限界だがこれだけは言っておきたい
「これ以上被害者を出さないようにここでやつを止めるぞ、三人同時に攻める」
すると二人ともコクリとうなずいた
「ほう、向かってくるのか、三人同時とは賢明な判断だな、だが無意味だ。」
『チョー昇元気ショウ』
アリサは能力を出す、その形はペンライト、大きさは普通だが八つのペンライトが自在に動き回るのは避けにくいだろう
(声が出せないとテンションが上がらなくてしょぼいのしか出せないわね)
一発右肩にヒットする
「ぐうううううううう、お前ら全員爆散しろおおおおおおおおおお!!!」
叫んで爆弾を作ろうとしているのだろうが無意味だ
アリサはペンライトでガード
ナオヤは素早く上下左右に動いて避けて
何より決着はもうついている
「がはっっ!」
ギブミーメタファーでみぞおちを殴った、しゃべって爆弾はもう作れない
「どりゃああああああああ!!」
徹底的に叩きのめして
決着
「ちょっとあんた達そんなボロボロになってどうしたの?」
モモが現れた
「あ!そいつアタシが追っていた通り魔だ!」
通り魔、確かに通り魔だったな
「そいつは僕たち三人でボコボコにしておきましたよ」
「よかった~、三人仲良くやってるみたいね、じゃあ明日からも三人でチームを組んでやっていけるわね」
「え?チームですか」
「そう、この二人にはクロハが必要だと思ってさ」
「モモ先輩、もしかしてこいつがミチルの代わりになるとでも言ってるんですか?」
ナオヤが初めて聞く名前を出す、この二人には他に仲間がいたのだろうか
「そんなこと言ってない、私はただナオヤとアリサと同じ目線でクロハは二人とやっていける、そう思っただけさ」
「モモ先輩がそう言うならそうなんだろうな」
謎の信頼、モモに対して聞き分けが良すぎる
「じゃーあチーム結成だね、ほら、仲間なんだから握手して!」
アリサが二人の手を引っ張る
「よろしくな、ナオヤ」
「・・・よろしく・・・クロハ」
こうして僕はチームを組むことになった
「そういえば、クロハ先輩が帰るのはモモ先輩やアマバ先輩や「先生」が住んでいるところなんですよね」
「うん、「先生」にはまだ会ったことないけど」
そういえば「先生」という人物はどんな奴なのだろうか、帰ったら会ってみようかな
「ナオヤが『モモ先輩と一つ屋根の下で暮らせるなんて羨ましい、いや許せん!』とか言ってました」
「ハァ!?言ってねえし!」
言ったんだろう
「じゃあ、また明日」
「さよなら~」
そういえばなんであのアジトで暮らしている人たちは家族でもないのに同じ家に住んでいるんだろう、シェアハウスみたいな感じなのだろうか、帰ったら聞いてみよう




