↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
砂漠の王と追放された龍の巫女  作者: 小笠原ゆか


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
35/42

幕間 用済みの巫女

西方からの早馬が帝都へ到着したのは、空にも雨雲が広がり始めた頃だった。


「立将軍が国境を越えられた直後から、西方一帯で雨が降り始めたとのことでございます」


使者の報告に、朝議の場がざわめいた。


季節の雨が途絶え、各地の田畑は乾き始めていた。その雨が天曜の帰還と同時に降り始めたため、街道沿いの民は、立将軍が雨を連れてきたと喜んでいるという。


皇帝が最初に尋ねたのは、雨の量でも、田畑の様子でもなかった。


「蓮瑛も一緒なのだな」


使者は返答に詰まった。


「龍の巫女を連れ戻したから、雨が降ったのであろう」

「蓮瑛様が御一緒との報告は、届いておりません」


答えたのは雲水だった。


皇帝は不快そうに雲水を見た。


「では、誰が降らせたというのだ」


香蘭が蒼天殿へ籠められてから、すでに幾日も過ぎていた。その間、一滴の雨も降らなかった。


誰も、香蘭の祈りが届いたのだとは言わなかった。


「お前の娘が新たな巫女に選ばれなければ、蓮瑛を手放すこともなかった」


蓮瑛を碧砂国へ送ると決めたのは、皇帝と皇后だった。それでも皇帝は、失ったものの責任を香蘭と雲水へ負わせた。


「天曜が帝都へ到着し次第、直ちに参内させよ。一行を確かめ、蓮瑛がいれば必ず皇宮へ連れてこい」

「では、香蘭の祈祷は、いかがいたしましょう」


雲水が尋ねた。


「もうよい。蒼天殿から出せ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。