続々登場
牡丹の母を【 皐月⠀】と書くことにしました。
夕方になり、良太と牡丹はリビングに下りて
ソファーに座った。
「 偉い泣いてたんやね良太くん。牡丹は鳴いてたんやろか〜? 」
「 え!何でまだ居るねんオカン! 」
牡丹は真っ赤な顔で皐月に言うと、立ち上がって、詰め寄っていった。
「 ウチがおったら不都合なんか?そら鳴き声聞かれたくはないわな〜。 」
皐月はニヤニヤと笑いながら、牡丹をからかい続ける。
「 お、オカンだって年甲斐もなくオトンとしてるやんか!アタシ知っとんやからな! 」
「 だって?やっぱりあんたら・・・ 」
( 自爆したな牡丹・・・ )
皐月はイタズラが成功した子供の様に、ニヤニヤしながら、良太の方へ近づき、
「 ウチの牡丹をよろしゅうな。良太くん? 」
「 あ、は、はい!お義母さん! 」
( 顔が怖ぇよ・・・半分脅しだよ・・・ )
良太は冷や汗をかきながら言うと、金蘭と向日葵が居ない事に気がついた。
「 あぁ、2人はお迎えに行ってるんよ。 」
良太の様子を察したのか、皐月はそう言うとキッチンへ戻り夕飯の支度を再開した。
「 お迎えって誰の〜? 」
「 青坊とキーちゃんの。 」
牡丹が聞くと、短く答えて皐月は、お米を洗い出した。
「 ねぇ良太、青坊とキーちゃんって。 」
「 金蘭のお父さんと、向日葵のお母さんだよな・・・俺のかぁさんも呼んだ方が・・・ 」
良太と牡丹が少し困っていると、
ピンポーン♪
「 来たよーりょうたー! 」
玄関の鍵を持って勝手に開けて、良太を呼び捨てにする、女性の声。
「 かぁさん!なんでこのタイミングなんだよー! 」
黒川美咲。良太の母親だった。
「 息子の顔を見に来てもいいじゃないの・・・さっちゃん? 」
「 みーちゃん。久しぶりやね。 」
リビングに来て良太を見たあと、キッチンに目を向け、美咲は驚いた声を出した。
「 かぁさん、お義母さんの事知ってたの? 」
「 お義母さん?あぁそんな関係なのね。牡丹ちゃん。このバカ息子の事任せてもいいかしら? 」
美咲は牡丹に頭を下げてお願いすると、
「 もちろんです!良太くんの事はアタシが幸せにします! 」
( 牡丹はなんて頼もしいんだ・・・って俺が幸せにするのにー! )
牡丹は元気に答えると美咲は、皐月に近づいて行って、
「 このキッチンで立ち話も懐かしいね。 」
「 ホンマに・・・あの時の事思い出すわ〜。 」
この2人何かあるな・・・
と、良太と牡丹は思った。
次話もお楽しみください┏●




