運命が重なる
「 あの、お義母さん。良かったらばぁちゃんの事、聞かせてくれませんか? 」
「 お義母さんなんて、照れるやないの〜 」
良太は真剣な顔で皐月に聞くと、照れながらも話を始めた。
「 あの人はウチらの親みたいな人でな〜よう世話してもらって、ウチの尊敬する人No.1やった。家事をする姿はまさしく母そのもので、ウチもオトンも、入居者はみんな見とれてた。なんの運命か知らんけど、牡丹も花畑荘に入ったんやな。金蘭ちゃんも向日葵ちゃんも。 」
皐月は4人の顔を見ながら遠い目をしていた。
「 え?4人と前の花畑荘になんの関係が? 」
良太は皐月の言葉に疑問を持って聞いた。
「 職場が近いからってウチは住んでてな。旅の途中のオトンと出会って花畑荘に住み始めて、付き合って。寿司握るのが嫌で逃げ出した、金蘭のお父さんも入ってきて。向日葵ちゃんのお母さんは、好きな人を追っかけて住み始めたんやで〜他にも人は居たけど、青坊とキーちゃんとは1番仲良う話してたわ。 」
3人の親が花畑荘に住んでいた事を話した皐月は、目をうるわせて思い出に浸っているようだった。
「 良太くんウチの事、忘れとったやろ?葬式行ったんやで。良太くんが泣いてる時に頭撫でたんウチやったんやで〜 」
「 あの時の優しい人がお義母さんでしたか。 すっかり忘れてました。あの時の香水の香りは覚えているんですけどね。 」
良太が少し恥ずかしそうに言うと、
「 この匂いやろ〜? 」
そう言うと皐月は良太の後ろに回って、手を回した。
「 これだ・・・あの時の・・・ 」
良太は目を閉じ、次第に涙を流し始めた。
「 あちゃ〜思い出したんやね。牡丹、部屋に連れてってあげな。あんたが支えんとアカンよ 」
牡丹は良太の背中を擦りながら、部屋へと連れていった。
「 今日は泊まらせて貰うから、夕飯は任せとき!青坊とキーちゃんも呼ぼっか! 」
皐月はそう言うと、スマホで電話をかけだした。
「 大丈夫?ごめんねオカンが余計な事したから 」
「 いいんだよ。少し寂しくなっただけだよ。 まさかお義母さんが花畑荘に居たなんて。」
良太は牡丹の部屋へで布団に転んでいた。
牡丹も一緒に転び、手を握っていた。
「 結婚とかは、ゆっくり考えよ。俺達のペースで。 」
良太は泣き止んで牡丹の眼を見ながら言った。
牡丹は良太を抱き締めて、
「 アタシはスグでもええよ。あなたと一緒なら すごく幸せ。」
良太は牡丹の頭を撫でながら、そっとキスをして、抱き締めていた。
牡丹は眼をうるわせ、ギュッと抱き締め返すと
自分からキスをした。
2人の時間が止まり、空間と体が溶け合うような感覚に落ちて、そっと触れ合った・・・
次話は夜中です。
溶け合うような時間はいいですね・・・
愛し合ってる人と一緒に居るだけで幸せになります。
次話もお楽しみください┏●




