修羅場?話し合いですよ・・・
リビングの空気は最悪だった。
良太の隣に向日葵。
正面に金蘭が座り、牡丹は・・・ジッと向日葵を見ていた。
「 それで?その子はどちら様? 」
金蘭の不機嫌な声に、ヒィッと短く悲鳴を上げて向日葵は口を開いた。
「 は、はじめましゅて!金蘭向日葵でしゅ!
良太さんとは高校1年の時にたしゅけて貰って!19歳でしゅ!」
噛みながらも自己紹介をしてビクビクしている。蛇に睨まれた蛙状態だった。
「 ふーん。年下に手を出したんだ? 」
「 ただ、話していただけです。金蘭さん少し怖いですよ?怒ってらっしゃいます? 」
良太も少しビクビクしながら金蘭に聞いた。
「 良太は布団に寝ながら話すのね。私達とは寝たこと無いのにね? 」
「 えっと・・・それには訳があって、ですね。 」
「 そうです!ひまは、よく覗いていてリビングは見慣れているので、良太さんの部屋で話していたんです。 」
( あ、自爆しちゃった・・・ )
向日葵は金蘭に覗き常習犯だと自分から言った。
「 覗いていた?警察に渡しましょうか・・・ 」
金蘭はスマホを取り出しながら、冷めた声で言った。良太は焦りながら、アタフタと身振り手振りで弁解しようとすると、向日葵が口を開き、
「 昨日は良太さんを助けたのに、さよならですね・・・良太さん。ありがとうございました。 」
そう言って、向日葵は良太に抱きついてキスをしようと迫っていた。
「 助けた?黄色のパンツはもしかして・・・ 」
金蘭はスマホをしまい、向日葵をジッと見た。
牡丹は無言で立ち上がり、向日葵を良太から無理やり引き剥がし、床に正座させた。
「 あんたが火事を知らせたん?アタシの良太を 助けた?それは結果やろ? 」
牡丹は腕を組んで向日葵を見下ろしている。
小動物をいじめている様にしか見えない。
「 りょ、良太さんが溺れてるのを覗いて、段ボールに火を付けて、パンツを投げました。 」
「 あなたが火事をね・・・良太が助かったから良かったものの。よく考えて行動しなさい! 」
金蘭はピシャリと言い放つと、牡丹を椅子に座らせた。向日葵にも「 座りなさい 」と言った。
( 俺のかぁさんより怖ぇ・・・ )
向日葵は椅子に座る前に、
「 これを見てください。証拠です。 」
スカートを全力で下ろし、パンツ丸出しになった。向日葵のパンツは窓に当たったのと同じ、黄色だった。
「 信じるわ。良太!ガン見しないの! 」
金蘭は納得して、向日葵に座るのを促し、良太を立ち上がる様に言い、席を変わった。
牡丹は隣に来た良太の足をグリグリ踏みながら
手をギュッと繋ぎ、
「 金蘭、買った紐貸して。 」
雑誌を縛るためのビニール紐を金蘭から受け取ると、良太と繋いだ手をキツく結び、
「 もう、離さんから・・・ 」
良太を睨み、向日葵に視線を向けた。
「 ええか向日葵ちゃん・・・良太はアタシの! 」
「 は、はいです! 」
牡丹は頷き、立ち上がり部屋へと向かった。
縛られている良太は自然とついて行く形だ。
「 金蘭、そっちは任せた。アタシは・・・覚悟決める。 」
物騒な事を言いながら廊下を進む。
これからの事を想像して、良太は冷や汗を流すのだった。
次話は夜中にまた。
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