黄色の謎
ゴンッ
「 なんか変な音せんかった? 」
牡丹はリビングのカーテンを開けるとそこには
燃えている段ボールがあった。
「 金蘭、火事やで!! 」
金蘭は牡丹の慌てようで冗談じゃ無いことを察して、鍋に水をため出した。
「 牡丹は良太呼んできて! 」
牡丹はお風呂場へ走って扉を勢いよく開けて、
「 良太!火事やでって寝とる場合ちゃうで!
早う起きて! 」
良太を浴槽から引きずり出し、平手打ちをして
起こした。意識がしっかりした良太は、
「 どうしたんだ?牡丹? 」
「 せやから火事になってるんやって! 」
良太は風呂場を飛び出てリビングへ行くと、ちょうど金蘭が鍋を持って、火元へ水をかけていた。
「 消えた・・・よかった・・・ 」
金蘭はその場に座り込み安堵の声を漏らした。
良太は唖然として立ちすくんでいた。
( 火事だと・・・なんで庭に段ボールなんか・・・)
「 ちょっと・・・金蘭。あれって大きいの? 」
牡丹は良太に聞こえないようにコソッと金蘭に聞いた。金蘭は良太の方を向いて、頷いた。
2人は笑い合い、ジッと見詰めていた。
「 なんだ?2人して・・・・・・着てくる。 」
良太は察して、服を着るために風呂場に戻った。
「 変な音がした? 」
良太は火事の前に牡丹が聞いた音の事を聞いた。そして庭へ出て、小石を包んだ布を見つけた。
「 これってパンツだよな。 」
「 可愛いパンツやな!金蘭の? 」
「 そんなわけ無いでしょ。でもコレのおかげで助かったのは事実ね。 」
金蘭の言う通り、牡丹が音を聞かなかったら火事も良太もどうなっていたか分からない。
この話は明日にする事にして、3人はそれぞれの部屋へと戻って寝る支度をした。
( 繋がった。とゆう事は・・・ )
良太は布団に転がりながら考えていた。
見覚えがあるパンツ。宅配で送られた荷物の中身と同じパンツ。
良太は色々考えて、疲れたのかいつもより遅く眠りについた。
次話もお楽しみください┏●




