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ダンスを踊ろう2

イチャこいてるけど、読んでください。

 

 ダンス二曲目に突入です。


「さあ、話の続きをしよう。なぜ、シェリーは私が、ジャンヌ(あいつ)を婚約者に…お、おうぇぇぇ…言葉にすると酷く不快だな…吐きそうになる。はぁ、言いたくはないがそう思わせてしまったのだから仕方ない。私がシェリー以外の奴と婚約したなどと、シェリーがなぜそう考えたのか、私に教えてくれ。私はシェリーを愛していると伝え続けていたはずなのだが、何がよくなかったのか?」

 レオンはかなり真剣であった。


「領地へ向かう際に頂いたレオからの手紙は、心から私の事を想ってくれているのだと伝わってきましたので、気持ちを疑いもしていませんでした。ドレスのお話しで騎士様が侯爵領までいらした時も…しかし、その後に、ある話を聞いて不安になりました。レオの元へ、多くの婚約話が舞い込んでいると言う話です。その頃に届く手紙には、私との婚約の話しは一切触れられることがなくなり、前のような私への想いをつづる言葉も書かれることはなかったので、もしかしたら、ワザとそうしているのではと、不安に思うようになりました。婚約者にと紹介された女性の中で私よりも愛する人が現れ、その方へと心変わりしてしまったのではないかと。あの花束が送られてきて、さらにそう考えるようになりました。そしてついに、ハンカチが送られてきた。それにより、これは決定的だと確信したのです。レオは、私とのお別れを望んでいるのだと。その後、ジャンヌと婚約したという噂を耳にしたので、あなたの事を諦めることにしました。」

 順序立てて簡易的に説明する。


「え、え!?なんでそうなるの???だって、シェリーは婚約者発表のある宮廷舞踏会に私のパートナーとして出てくれるって約束をしてくれたじゃないか。だから、私の婚約者はシェリーでしょう?疑う余地はないはずだよ。」

 レオンが目を大きく見開いて驚いている。


「え?私が約束?宮廷舞踏会へ婚約者として一緒に出る…私がそう約束したのですか?え、いつ?いったい、いつその約束をしたのですか!?」

 レオンの言葉に、今度はミシェルが驚いて問い返した。


「言った。確かに言ったぞ。シェリーが領地へと旅立つ前日にタウンハウスへ会いに行った際に、父が兄上の婚約者を発表する宮廷舞踏会を開くというから、私もシェリーとの発表をしたいと言ったのだ。君の承諾が取れたらよいと陛下が言ってくれたから、その舞踏会にパートナーとして出て欲しいと聞きに行ったのだ。その際に、私の婚約者として出席することを受けてくれないかと聞いたら、シェリーはお受けしますと、ハッキリ承諾してくれた。だから、私は舞い上がって、その日に陛下と侯爵に婚約の承諾を得て、婚約証明書を兄に頼んですぐに大聖堂へ提出してもらったのだ。そして浮かれた私は、あんな欲望まみれのバカみたいな手紙を書いてしまった。嬉しすぎて、君への想いをつらつらつらつらと…あの後、騎士団で騎士隊長殿から訓練を受けた際に、こ、恋の相談にのってもらったのだが、横で聞き耳を立てていた者たちから、実体験だと想いを強く示した手紙を好きな女性に送った場合、気持ちがられて振られるという話を聞いたのだ。私も気持ち悪がられていないかと心配で心配で…だから、その後の手紙にはそう言う事を書くのを控えたのだ。幾度もそう言う手紙を渡されると、女性の心は離れて行く一方だからとアドバイスされて。しかし、これは裏目に出たのだな。もう、あいつらのアドバイスは信用しない。」

 横目で、奥の壁で警備をしている騎士たちを見て、レオンは殺気を放つ。

 騎士たちが身震いする。


「あのお手紙、照れくさかったですが、とても想いが伝わってきて心から嬉しかったです。フフフッ、ではまた想いの詰まったお手紙をくださいね。」


「ぜぜぜぜぜ絶対に送る!!この後すぐに書く。」

 照れ笑いを浮かべ話すミシェルの言葉に、レオンは即答する。


「ゆっくりで構いませんよ。」

 ミシェルは微笑む。


「かわょ。ハッ!?そうだ、知りたいのだが、ハンカチはなぜ決定的になったのか?シェリーの名にちなんだ可愛らしい天使のデザインが刺繍されたものを贈ったのだが。天使が嫌いだったとか?」


「へっ、レオは知らなかったのですね…王国の統治前、内戦期間の長かった我が国では、女性から男性へ贈るハンカチは、私の代わりに傍に置いてほしいと言う意味合いがあり、逆に男性から女性へ贈る場合、戦地にしに行く覚悟を決めたと別れを意味します。これで別れの涙を拭いなさいと渡されるものなのです。それなので、手紙と共に送られてきて、あのような噂も耳にしていたので私はお別れの意志がレオにはあるのだと判断したのです。ですが、レオはハンカチを送る意味を知らなかったのですね…よかった。」

「ハンカチにそんな意味が!?ええ、全く知りませんでした。女性への贈り物をするのにそんな意味を持つなんて…今まで女性へ贈り物をしてこなかったので、無知でした…でも、あいつは知っていて黙っていた。そうか、アイツ、腹いせか!?クソッ。」

 何やらもの凄く怒っている。


「その後に、レオとジャンヌが婚約したのだと、とある令嬢が社交界で広まっている噂だと話すのを耳にしまして、これはやはりハンカチにはそういう意味があったのだと大概諦めたのです。ですが、どうにも自分の心に嘘を付けず、最後の悪あがきにと、ノコノコと王都まで、さらには王城まで来てしまったのです。ドレスが本当に仕立ててあった時は、もしかしたらと希望が持て、凄く嬉しかった!今更ですが、レオ。私を想ってこのような素敵なドレスを用意してくれて、本当にありがとうございます。嬉しいです。」


「シェリー…私はつくづく実感する。そんな複雑な思いの中で王城に来てくれてありがとう。私が細部に拘ったから、ドレスの仕上がりが遅くなってしまったのだ。君を不安にさせ、悲しませてしまった。本当にここへ来てくれてよかった。しかしだな…一つお願いがある。これからシェリーが着飾るときは私の前だけにしてくれ。可愛すぎて危険だ。私以外の男が群がるのは許せないのだ。今日も有象無象の輩が居たと…はあ、あいつと話す約束をしていた様だからそうしなかったが兄上の婚約者のように、シェリーも王族の控室で待たせておけばよかったと、報告を騎士から聞いた時は心底後悔したよ。」

 レオから後悔の大きな溜息が漏れる。


「フフッ、今度からは男性からの誘いを堂々と断れます。私はレオの婚約者ですので、レオン殿下以外の殿方はお断りですと、そう言えます。」

 感無量のレオンは、思わずミシェルを抱きしめた。


 すっぽりとレオンの胸に収まったミシェルは、モゴモゴと声を出している。


 必死に、ミシェルが顔を出すと、

「レオ、ここはダンスフロアですよ。」

 と息切れぎれに言った。


 丁度その時、四曲目の音楽が鳴りやむ。




想いが通じてテンション上がっているので、大目に見てやってください。

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