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いざ、王都へ

今日はいつもの時間に用事があるので早朝投稿です。

今週もお付き合いくださりありがとうございました。


 第三王子からドレスが送られてこないまま、ミシェルは王都へ向かうこととなる。

 とりあえず、ドレスが用意されていない場合も考えて、イリスと共に選んだドレスも持ってきている。

 気乗りしないまま、馬車へと乗り込む。


 母と父が一緒であった。

 兄は、新たなサン侯爵のお披露目をした翌日に王都へと旅立っていった。

 再三たる第二王子からの呼出し命令を無視し続けていたらしく、お披露目が終わったのだから早く来い、来ないのならば妹を連れ去るという脅しが第二王子からあったらしい。

 兄は単馬を走らせ、大慌てで王都へ向かったと王家からの脅しの部分を抜きにして、ミシェルは父から聞かされた。


 そんな兄を除いた三人の乗った馬車は、和気あいあいと楽しそうに道中を進んでいく。


 だが、馬車を引く馬の体調不調により到着が予定より遅れ、宮廷舞踏会はもう明日の夕方というギリギリの日程で、サン侯爵家が社交シーズン用に借りている王都のタウンマンションへと到着した。

 トロワ家の際に借りていたタウンマンションが目と鼻の先だったのには驚いた。


 タウンマンションのサロンには、すでに兄のロベールがいた。

 明日、着る予定の殿下から贈られるドレスの件でレオン殿下から伝言があると言う。

 ミシェルが領地に居る間には届けることが出来なかったが、数日前に漸く仕上がり殿下の元へ届けられたのだとか。

 出来立てほやほやなのだと兄から知らされる。


 ドレスはちゃんと王城にあるから、ミシェルを連れて来るように、兄はレオン殿下から遣わされたのだという。


 ドレスを本当に作ってくれていたのかと驚き、侯爵家で決心した想いに迷いが生じる。


 決心したこと。

 ミシェルは、レオンとの恋を諦める選択をしていた。


 あの噂から、もうレオン殿下はミシェルの事を婚約者とは考えていないかもしれないと思うようになっていた。

 だが、本人から聞いたわけではないと少しの希望を捨てきれず燻る本心がいる。


 悩んで決断をしたものの、本心が耳元で揺さぶりをかけてくる。

 殿下から断りの一言をもらえたならば、王族だし易々と話し掛けられなければ一つのジェスチャーでもしてくれたならば、そうすれば諦められるだろうと、宮廷舞踏会へ参加するために王都までやってきてしまった。


 レオンにもう一度会った際に、無かったことにしてほしいと言われるかもしれない。

 もしかしたら、もう関わりたくないと避けられてしまうかもしれない。


 その時は、身分も容姿もお似合いである噂の2人を認め、静かにその場を立ち去り、精一杯、2人のことを祝福しようと心に決めたのだ。


 でも、レオンがドレスを用意してくれていたなんて、もしかしたら、まだ希望があるのかもしれないと、そう考えて喜んでしまう。


 期待を持たせないでほしいと思う反面、もし自分の事を婚約者に望むならば向こうから会いに来て欲しいと願うのだ。


 だが、レオン殿下は会いに来ない。

 やはり、望みはないのか…。


 王子から婚約の話は聞けていないし、結論を出すことが出来ないままとなっている。

 いいや、出したくない自分がそうさせている。

 少しでもレオン殿下は自分の事を想ってくれているのではないかとそう考える自分がいるから。


 兄からドレスの話を聞き、破談になった場合は諦めようと決めたのだが、この恋心がさらに大きく膨らみ、いざ彼らを目の前にしたら祝福することができないかもしれないのではと考えが巡る。

 悶々と悩みはじめる。


 このまま会わずに、宮廷舞踏会へは行かない選択をした方が良いのではないだろうか?

 グルグルと頭の中だけで思い悩み、大きく溜息を何度もつくのを繰り返す。


 もう、どうしたらいいのよ!?!?


 その所為で巧く指が動かせず、モタモタと準備をしていると、兄が催促してきた。

「急げ、ミシェル。私も忙しい身なのだ。王城に残してきた仕事が山ほどあるのだから。」


 そう言われてしまうと、急ぐしかない。

 不安な顔をしたまま、準備を急いだ。


 タウンマンションを出る前に、侍女イリスにハンカチを持ってくるように伝えた。

 

 レオン殿下に拒絶された時に彼から貰った贈り物を黙って返すことにより、別れの意志を伝え、静かに立ち去ろうと考えたのだ。

 男性からの贈り物を返すのは、別れを示唆または相手に好意がないという意味と捉えられる。


 彼を心から祝福出来なくても、納得して別れるという意思表示をこれでしようと考えたのだ。

 当初の決断の通りに出来ればの話だが…。


 よし、準備は整った。


 気合を入れてタウンマンションを出る。

 すると、目の前に見覚えのある家紋が施された馬車が停まっていた。


 あの家紋は……ミシェルとの婚約破棄をした元婚約者のヴァンドム伯爵家のものだ。



=Memo=

ヴァンドム伯爵家:ミシェルがトロワ家であった時に婚約していた貴族の家。当時の婚約者が卒業パーティーでミシェルとの婚約破棄を一方的に公言し、翌日に破棄。


登城前の一波乱。

また来週。


お気に入りの漫画を買いに行ってくるぜぃ。

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