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43加護と命懸け


 ニューインズの動きについていけている。

 むしろ一歩勝っているようにも思う。



 雑に振るわれた聖剣を躱し、懐に重い一撃を放つ。



「っ……調子にのるなよ!」



 確実に効いている。

 聖なる加護はこれほどなのか。


 羽根のように軽い身体。

 しかし拳には大地の重さがのっている。


 勝てる!



「トドメだ」



 体勢を崩しているニューインズの急所を狙う。

 最小限の動きで放った一撃は――――掠りもしなかった。



 目の前には瞳から血を流し不気味に笑うニューインズ。

 立っているのがやっとの人間から似つかわしくない言葉がでる。



「もうお前の拳は届かない」



 心臓を鷲掴みされたような不安に冷たい汗が一気に吹き出る。

 不気味さを振り払うように連打を繰り出すがあたらない。

 さっきまではおもしろいようにあたっていたのにだ。



「すばらしいぞ。魔王の力は! 見えるぞ! お前の機微が!」

「まさか」



 勇者について調べたときに現魔王の記述があった。

 まるですべてを見透かしたような赤い瞳。

 散歩をするように矢の雨を無傷で歩き去る眼力をもつと言う。

 まさに魔眼だと。



「魔王から魔眼を奪ったのか」

「勝者の権利だ。お前の動きも止まって見えるぞハルク!」

「最初から使っていたなら疑わなかったかもしれない」

「なんだと?」



 魔眼なんて便利なものがあるなら手傷を負っているはずがないんだ。

 使わなかった理由やリスクが必ずある。

 まあでも関係ないか。



「かかってきなよ。心臓はここだ」



 左胸をさしだす僕の姿に苛立ったのか眉間に深いシワを作るニューインズ。



「死ね」



 言葉が耳にとどくと同時に僕の胸は貫かれた。

 たが僕は死なない。


 眼を見開き驚愕する目前のニューインズを捕らえる。

 これで何が見えていようが関係ない。



「その身体はいったい……」

「他と一緒、作り物さ」



 ガンバスもドン引きしていたよ。

 心臓を義肢装具と同じ素材で包んだ。

 もちろん加護つきでね。


 結果、聖剣を滑らせいなした。


「お前命が惜しくないのか!? 下手をすれば死んでいたんだぞ! 世界がそんなに大事か!?」

「そりゃ世界なんかより命が大事さ。でもお前は命より大事な人を奪おうとする。命を懸けるのに十分な理由だ」



 僕は容赦なく加護のかかった腕を勇者に突き刺し心臓を掴む。



「やめろ! 俺は勇者だ! 奴隷ごときにやられる俺じゃ――――」

「お前は奪いすぎたんだよ」



 躊躇なく力をこめると声を発する間もなく目の前の男は動かなくなった。



 リリの無事を確認したいが身体が動かない。

 聖剣は突き刺さったままだが血止めどなくながれる。

 リリが死んだら元も子もないっていうのに。



 遠のく意識のなかで声が聞こえる。


『苦労をかけたな。もとはといえば神界の問題だというのに。せっかくの使徒を失うのも忍びないな……よし、ルール違反だがお前にチャンスをやろう』



次最終話です!

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