第十九話 魔力が使えるようになった?とりあえずギーナの家に!?
5/17フラルがフラムになっていたので修正。
「おお!できた!」
「これで基礎は終わり。後は自分で研究してね。」
「はい!先生!ご指導ありがとうございました!」
「ふふ、どういたしまして。」
なんということでしょう。少なくとも三十歳を超えなければなれない魔法使いに、十五歳の高1がなってしまいました!
ギーナ先生まじすげえ!
『しかし、この洞窟は本当に長いな。』
「行きも思ったけど全くよね。」
そんな凄い指導を受けてなお出られない洞窟。
洞窟先生まじなげえ!
「で、フラルにいくつか聞きたいことがあるんだが、いいか?」
「なに?」
「最初の口調はどこいった?」
そう、フラルの口調が昨日とは違うのだ。
そういや、エルフの集落に連れて行かれたのも昨日だったなあ…一日が長い。
「ああ、ワタシ時々口調を変えるのよ。それも不定期に。」
「…なぜだ?」
「まあ、自分探しときまぐれってところね。」
なんだそりゃ…
「もう一つ、さっき言った方法、本当か?」
「ああ、それに関しては言い忘れてた。いくらか試した人は居たそうだけど、皆丸が黒くならずに消えたとか。」
なるほど。皆失敗したわけだ。
…あれ?皆出来ないのに魔力の使い方を知ったばかりの俺が出来るのか?
まあ、その時はギーナ先生に頼ろう。
「やっと出口が…」
「なげえよ…」
「長かったね…」
『ああ…』
ようやく出口が見えた。何でこの洞窟こんな無駄に長いの…
「これからどうする?」
「とりあえず日没だし、ワタシ達の村に戻ろうよ。」
またあそこか…いい思い出が今日の朝飯しかねえよ…あれはうまかったなあ…って昼飯食ってないから腹減った。やばい。
そう思いつつ、俺たちは洞窟を出て、エルフの村に向かった。
「おや?異世界には帰れなかったのですか?」
村長が言う。その通りだよバカヤロウ。
「まあ、異世界には行けたんですが…」
ここからは今日あったことを話した。そして俺たちはまた村長の家に泊まることになった。
どうやらここのエルフは、昨日の異世界の話のおかげで俺たちとは友好になったようだ。おかげで昨日の誤解を解くのは簡単だったとか。
あの苦労は無駄じゃなかったんだと思うと涙が出てくる。なんでだろうか?
その後は飯食ったり寝たりと特に何も無かった。マジで良かった。
翌朝。俺は昨日の疲れを完全にとり、今日はとりあえずギーナの村に戻ることにした。そしてそこでフラルの言っていた方法を試すことにした。
理由は、なんかエルフたちに悪い気がしたから。特にギーナが罪悪感みたいなものを感じている。
あんまり戻りたくない。ファンクラブ恐い。というかめんどくさい。
いっそギーナにファンクラブの存在を暴露して相談しようと思ったが、そうすると本当にあの村に居られなくなる気がしたので、止めた。
早くもとの世界に帰りたい…
もうここに来て六日かあ…あっちの皆は何してるのかな…
「どうしたの?」
ギーナが問いかけてきてくれる。なんか癒される。
今、俺たちはギーナの村に向かっている。
「なんでもない。それより、早く行こう。」
「ワタシ…なんで着いてきたんだろ?」
俺が知るか。というかマジで何で着いてきたんだ?
なぜかフラルも居る。理由は本人にもわからないらしい。
ただ、無許可で出てきた訳じゃないので、問題は無いだろう。
そんなこんなで村に着いた。