組合長会議は踊る。続きだよ
会議の後、コピペさん視点ではないジュさん・ミケさんの会話が入ります。
読みにくかったらすいません。
―中略―
「と、言うわけで、被害の軽減に大きく寄与した、スナ村のジュ神官・巡礼のコピペ神官その護衛のミケ殿への褒賞金についてなのだが」
壁際に控えている補助神官、もぞもぞと身じろぎをする。隣に控えている別の神官に肘でつつかれる。
「財政は厳しいぞ。我が町は大きい分、年間、大勢の巡礼神官を保護しておる」
「ジュ神官は、長年実質ニート神官だったからな。泉回復の功績を彼の者にして、神官職を押し付けてやった。半分以上はコピペ神官の信力と分かってはおるのだが」
「それはよくやった」
「しかし、働くようになるのかいの?」
「信力だけではのう」
補助神官、町づくり自治会長の空になったグラスに水を注ぎなおす。
―中略―
「とにかく財政難がネックだ」
「どこかに景気の良い話はないのか」
「鳥便で来た情報に新しく神殿ができたというのがあったぞ」
「それはめでたい」
「どこだ」
「テグウ村だ」
壁の補助神官、テグウ村という名が出てきてまた身じろぎし、再び隣の神官に肘でつつかれている。
「聞いたことないのう……」
「小さいながらも信心深い村人が多いらしく、大人なら週に二回は懺悔に足を運び、お布施を落としていくそうな」
「それは、信心の深いことじゃのう」
―中略―
「コピペ神官は巡礼中とのことだが、ここに留まる気はないのかの?」
「大そう働き者で珍しい精霊魔法を使えるというのも大きい」
「残念なのは神官らしさがないのじゃ」
「ほう?」
「見た目は、神々しい感じがせんでもないが?」
「見た目はの。口を開くと残念なのじゃ」
「残念なのか……」
補助神官、悲しそうな顔になる。
―中略―
「では、コピペ神官とミケ殿に合わせて金貨10枚を進呈し、出発時にはドワーフ運送からワイバーンで送ることとしよう。旅の供としてジュ神官をつける。どうせハムズ王都へ向かうのであろうから、彼にとっても一石二鳥じゃろう」
「王都方面だと、何処まで送迎可能だ?」
「プレーリ村じゃの」
「小さいながらも、やり手の村長がいる過ごしやすい村じゃよ」
「よいの。異議なし」
「異議なし」
「異議なし」
補助神官、とっても嬉しそうだ。
ー・・・-・・・-・・・-
夜も更けた時間、自室に帰る途中のジュは廊下で夜警中のミケとすれ違った。ぼんやりと廊下の明かりが足元をてらしている。お互い会釈して通りすぎようとしたが、
「なあ」
思いついたかのようにジュがミケを呼び止めた。ミケは無言で見つめ返す。促されるように胸の中の疑問が口をついてでる。
「あいつ、何?」
短い言葉だったが、ミケはジュが問うたことを正確に聞き取った。
「俺にとっては、主。広い意味で答えるなら、あほ神」
「……言い方」
「彼は敬われることを望んでいない。出会った時のそのままの俺を望まれていると思う」
「あいつ、ぜったい他にもいろいろできるよね? 万能だよね? 気が付いていないよね? なんで教えないの?」
「かつて自ら望んで記憶を捨てたと聞いている。主が望まないことを、俺はしない」
ミケは去り、ジュはその場にたたずんで、思案にふける。考えても答えは出ない。




