未開の土地ルートを勧められるも、楽ができればそれに越したことはないというのが本音
「これらより、ずっと大回りでしかも、未開の土地」
ミケさんは地面に書いた図に、さらに大きく右に半円を描き足した。
「かつて、精霊、竜、樹人達が住んでいたとされる土地。今もいるのか、絶滅しているのかは分からないが、彼らの土地を行く方法を考えていた。
これは我々の擬態能力や、お前の異常に高い信力を当てにしての方法になる。
まずは、強い魔物のテリトリーに入り追手の足をまく。
いくらか進んだところでどうにかして泉を見つけ、少しだけ回復、休憩場所を確保。
この繰り返しで進む。
精霊などの種族は、考え方や行動が植物や動物に近い。お前の力を見ても、利用しようなどとは考えないと思う」
おおっ?
「ミケ先生に質問」
手を上げる。
「なんだ」
「世を忍ぶ仮の姿、みたいに、普通の村人に変装して安全な土地を行く、はどうでしょう。髪を切って染めて」
一度はやってみたい。実は○○だったのだ! ストーリー。
「では、あほ神に逆質問」
「『コピペ』でお願いします!」
「今、コピペさんは貧しい村に入りました。魔物の集団に襲われ、村人たちは逃げまどっています」
お? なにか語りだしたぞ?
「小さな子供が今にもかみ殺されそうです。母親が叫びました『ああ、泉の水が枯渇して、魔物が入って来てしまったわ! 私たちはもうおしまいよ!』」
「大変! 泉は何処?! すぐに回復……」
「あほ神」
「………」
とても納得いたしました……。
つい長話で時間をくってしまった。本当にダが帰っていったのだと信じることにしよう。
でなければ、魔物が出なくなったことに気づき、泉のありかを聞き出して、こちらに一直線だ。
あちらは体が資本の冒険者だ。
もともとの、体力も機動性も、我々とは比べ物にならない。
隠れるのに利用した編み籠は背負って持っていくことにした。
途中、柿の木から、まだ熟しきっていない実と、食べごろの実を拝借。人間の村でやれば泥棒だが、獣人村あたりでは共同財産にあたり、よほど取りすぎない限りは許されるらしい。
この後からは未開の地だ。ミケさんのためにも、何らかの食料が手に入ればよいのだが。




