全国への進軍命令 (一九四九年四月二十一日)
この命令は、毛沢東同志が起草したものである。国民党反動政府が国内和平協定の調印を拒否したのち、人民解放軍は毛沢東主席と朱徳総司令のこの命令にしたがい、まだ解放されていない広大な地域にむかって、空前の規模をもつ全面的な大進軍をおこなった。劉伯承、鄧小平らの同志のひきいる第二野戦軍と陳毅、粟裕、譚震林らの同志のひきいる第三野戦軍は、一九四九年四月二十一日の朝、西は九江東北の糊口から東は江陰にいたる長さ五百余キロの戦線で長江を強行渡河し、敵か三ヵ月半にわたり営々としてつくりあげた長江の防御線を徹底的に粉砕した。四月二十三日には、国民党の二十二年にわたる反革命の支配の中心であった南京を解放し、国民党反動支配が覆滅をつげた。つづいて、さらに数路にわかれ、南にむかって挺進し、五月三日には杭州、五月二十二日には南昌を解放し、五月二十七日には中国最大の都市である上海を攻略した。六月には福建省への進軍をはじめた。八月十七日には福州を、十月十七日には廈門を解放した。林彪、羅栄桓らの同志のひきいる第四野戦軍は、五月十四日、武漢以東の団風から武穴にいたる百余キロの区間で長江を強行渡河した。五月十六、十七の両日には華中の要衝武昌、漢陽、漢□を解放し、つづいてさらに湖南省に南下した。国民党の湖南省主席程潜、第一兵団司令陳明仁は八月四日に蜂起を宣言し、湖南省は平和的に解放された。第四野戦軍は九月、十月に衡(陽)宝(慶)戦役をおこなって、国民党の白崇禧軍の主力を殲滅したのち、さらに広東、広西両省に進軍した。十月十四日には広州を、十一月三十二日には桂林を、十二月四日には南寧を解放した。第二、第三野戦軍の長江渡河作戦と時をおなじくして、聶栄臻、徐向前らの同志のひきいる華北の各兵団は四月二十四日に太原を攻略した。彭徳懐、賀竜らの同志のひきいる第一野戦軍は、五月二十日に西安を解放したのち、華北の二コ兵団とともにひきつづき西北地方の国民党支配区にむかって進軍し、八月二十六日には蘭州を攻略し、九月五日には西寧を、九月二十三日には銀川を解放して、国民党の馬歩芳、馬鴻逵の軍隊を全部殲滅した。九月下旬には、国民党の新疆省警備総司令陶峙岳、省主席ブルハンが蜂起を宣言し、新疆省は平和的に解放された。劉伯承、鄧小平らの同志のひきいる第二野戦軍は、賀竜、李井泉らの同志のひきいる華北野戦軍第十八兵団および第一野戦軍の一部とともに、十一月のはじめに西南地方にむかって進軍をはじめた。十一月十五日には貴陽を、十一月三十日には重慶を解放した。十二月九日には、国民党の雲南省主席盧漢、西康省主席劉文輝、西南軍政長官公署副長官鄧錫侯、瀋文華らが蜂起を宣言し、雲南、西康の両省が平和的に解放された。十二月下旬、西南地方にはいった人民解放軍は、成都戦役をおこなって、国民党の胡宗南軍を全部殲滅し、二十七日には成都を解放した。一九四九年十二月末になって、人民解放軍は中国大陸における国民党の軍隊を全部殲滅し、チベットをのぞく全中国大陸を解放した。
各野戦軍の指揮員、戦闘員の全同志諸君、南方各遊撃区の人民解放軍の同志諸君
中国共産党の代表団と南京国民党政府の代表団が長いあいだの交渉をへて作成した国内和平協定は、すでに南京国民党政府によって拒否された〔1〕。南京国民党政府の責任者がこの国内和平協定を拒否したのは、かれらがいまなおアメリカ帝国主義と国民党匪賊の頭目蒋介石の命令にしたがって、中国の人民解放事業の前進をはばみ、平和的な方法による国内問題の解決をはばもうとたくらんでいるからである。双方の代表団の交渉をつうじて作成された国内和平協定八ヵ条二十四款は、戦犯問題についての寛大な処理、国民党軍隊の将兵と国民党政府の勤務人員にたいする寛大な処理をあきらかにしており、その他の諸問題についても、例外なく、民族の利益と人民の利益の見地から適切な解決をあたえている。この協定を拒否したことは、国民党反動派が、かれらのおこした反革命戦争をどこまでもやりぬく決意でいることをしめしている。この協定を拒否したことは、ことし一月一日の国民党反動派の和平交渉提案は、反動派が息つぎの時間をかせいで勢いをもりかえし革命勢力をおしつぶすために、人民解放軍の前進をはばもうとするたくらみから出たものにすぎなかったことをしめしている。この協定を拒否したことは、南京の李宗仁政府が中国共産党の八項目の和平条件を交渉の基礎として認めるといったのはまったくの偽りであったことをしめしている。なぜなら、戦争犯罪人の処罰、民主主義の原則にもとづくすべての国民党反動軍隊の改編、南京政府とこれに所属する各級政府のいっさいの権力の接収およびその他の基礎条件を認めたからには、これらの基礎条件にもとづいて作成された、しかもきわめて寛大な具体的措置を拒否する理由はないからである。こうした状況のもとで、われわれは諸君に命令する。
(一)勇躍前進し、中国領土内の、あえて抵抗するいっさいの国民党反動派を断固として、徹底的に、きれいに、のこらす殲滅して、全国人民を解放し、中国の領土の保全と、主権の独立をまもれ。
(二)勇躍前進し、あくまで悪事を悔いあらためないいっさいの戦争犯罪人を逮捕せよ。どこへ逃がれようとも、かれらをことごとく逮捕し、法によって処罰すべきである。とくに、匪賊の頭目蒋介石を逮捕するように注意せよ。
(三)国民党のあらゆる地方政府、地方軍事集団に国内和平協定の最終修正案を発表せよ。戦争の停止と平和的方法による問題の解決を望むものにたいしてはすべて、諸君はこの最終修正案の主旨にのっとり、かれらと局地的協定を結んでよい。
(四)人民解放軍が南京を包囲したのち、もし南京の李宗仁政府がまだ逃亡四散しておらず、しかも国内和平協定に調印することを望むならば、われわれは、いま一度、同政府に調印の機会をあたえる用意がある。
中国人民革命軍事委員会主席 毛沢東
中国人民解放軍総司令 朱徳
〔注〕
〔1〕 一九四九年四月一日、張治中をかしらとする国民党政府和平交渉代表団が北平にきて、中国共産党代表団と交渉をはじめた。半ヵ月の交渉をへて、国内和平協定が作成された。四月十五日に、中国共産党代表団は国内和平協定(最終修正案)を南京政府代表団に手渡したが、四月二十日、南京政府によって拒否された。国内和平協定(最終修正案)の全文はつぎのとおりである。
中華民国三十五年、南京国民政府はアメリカ政府の援助のもとに、人民の意志にそむき、休戦協定と政治協商会議の決議をふみにじって、中国共産党に反対するという名目で中国人民と中国人民解放軍にたいする全国的規模の国内戦争をおこした。この戦争はこんにちまで、すでに二年九ヵ月半の久しきにおよんでいる。全国人民はこれがため、きわめて大きな災厄をこうむった。国の財力物力はきわめて大きな損失をこうむり、国家主権もまた新たな損害をうけた。全国人民は、南京国民政府が孫中山先生の革命的三民主義の立場にそむき、孫中山先生の連ソ、連共、農労援助などの正しい政策にそむき、また孫中山先生の臨終の革命的遺言にそむいたことにたいし、一貫して不満を表明している。全国人民は、南京国民政府がこんどの空前の規模をもった国内戦争をおこしたこと、ならびに、これがためにとった政治、軍事、財政、経済、文化、外交などの面でのあやまった政策および措置にたいして、とりわけ反対を表明している。南京国民政府はもはや、全国人民のあいだでまったく信頼をうしなっている。しかも、南京国民政府の軍隊は、こんどの国内戦争で、中国共産党が指導し、中国人民革命軍事委員会が指揮する人民解放軍によってすでにうちやぶられた。以上の状況にもとづき、南京国民政府は、中華民国三十八年一月一日、中国共産党にたいして、国内戦争の停止と平和状態の回復についての交渉をおこなうよう提案した。中国共産党は同年一月十四日、声明を発表して、南京国民政府のこの提案に同意するとともに、戦争犯罪人の処罰、にせ燈法の廃止、偽りの法的正統性の廃絶、民主主義の原則にもとづくすべての反動軍隊の改編、官僚資本の没収、土地改革の実施、売国条約の廃棄、反動分子の参加しない新政治協商会議の招集による民主連合政府の樹立ならびに南京国民党反動政府とこれに所属する各級政府のいっさいの権力の接収など八項目の条件を、双方が和平交渉をおこなう基礎とするよう提案したが、この八項目の基礎条件は、南京国民政府の同意するところとなった。よって、中国共産党側と南京国民政府側はそれぞれ、交渉をすすめ協定に調印する全権をもった代表団を派遣した。双方の代表は北平で会合し、南京国民政府がこんどの困内戦争およびその各種のあやまった政策について全音任を負うべきことをまず確認するとともに、本協定の締結に合意した。
第一条
第一款 是非をはっきりさせ、責任をあきらかにするため、中国共産党代表団と南京国民政府代表団の双方(以下双方と略称する)は、こんどの国内戦争をおこし、これを遂行したことに責任を負うべき南京国民政府側の戦争犯罪人にたいしては、原則として、かならずこれを処罰すべきことを確認する。ただし、下記の状況におうじ区別して処理することができる。
第一項 すべての戦犯は、なんびとたるを問わず、是非をわきまえて、翻然と悔いあらため、そして、それが真心から出たものであり、たしかに実際の行動かみられ、それによって中国の人民解放事業の前進に役立ち、平和的方法による国内問題の解決に役立ったものは、戦犯の罪名をとり消し、寛大にとりあつかう。
第二項 すべての戦犯は、なんびとたるを問わず、あくまで悪事を悔いあらためず、人民解放事業の前進をはばみ、平和的方法による国内問題の解決をさまたげ、あるいは反乱さえも策動するものは、厳重にこれを処罰する。部隊をひきいて反乱をおこすものは、中国人民革命軍事委員会がこれを鎮定する。
第二款 双方は、南京国民政府が中華民国三十八年一月二十六日に日本の中国侵略戦争の戦争犯罪人岡村寧次大将の無罪釈放を宣告したこと、また同年一月三十一日にその他の日本人戦犯二百六十名の日本送還を許したことなどの処置はまちかいであることを確認する。これら日本人戦犯は、中国の民主連合政府、すなわち全中国人民を代表する新しい中央政府の成立をまって、あらためて処理する。
第二条
第三款 双方は、南京国民党政府か中華民国三十五年十一月にひらいた「国民代表大会」で採択された「中華民国憲法」は廃止さるべきことを確認する。
第四款 「中華民国憲法」の廃止ののち、中国の国家と人民がまもるべき基本法については、新政治協商会議と民主連合政府の決議によってこれを処理する。
第三条
第五款 双方は、南京国民政府のいっさいの法的正統性を廃絶させるべきことを確認する。
第六款 人民解放軍がはいり接収した地区においては、民主連合政府が成立したのち、ただちに人民の民主的な法的正統性を確立するとともに、いっさいの反動的法令を廃止する。
第四条
第七款 双方は、南京国民政府に所属するいっさいの武装力(いっさいの陸軍、海軍、空軍、憲兵部隊、交通警察部隊、地方部隊、いっさいの軍事機関、学校、工場、後方勤務機関など)が民主主義の原則にもとづいて人民解放軍に改編さるべきことを確認する。国内和平協定の調印後には、ただちに全国的な再編成委員会が設けられ、その改編の任にあたる。再編成委員会委員は七人ないし九人とし、人民革命車掌委員会から四人ないし五人を派遣し、南京国民政府から三人ないし四人を派遣し、人民革命軍事委員会の派遣する委員の一人を主任とし、南京国民政府の派遣する委員の一人を副主任とする。人民解放軍がはいり接収した地区では、必要におうじて地域的な再編成委員会分会を設けることができる。この分会の双方の人数の割合と主任、副主任の分担は全国的な再編成委員会のばあいとおなじとする。海軍および空軍の改編には、それぞれに再編成委員会を設ける。人民解放軍が南京国民政府のいまの所轄地域にはいり接収するいっさいの事項は、中国人民革命軍事委員会が命令をもってこれを規定する。人民解放軍がはいるさいには、南京国民政府に所属する武装部隊は抵抗してはならない。
第八款 双方は、どの区域における改編計画も、これを二つの段階にわけて実施することに同意する。
第一項 第一段階は集結と整理の段階とする。
第一目――南京国民政府に所属するいっさいの武装部隊(陸軍、海軍、空軍、憲兵、交通警察総隊、地方部隊など)はすべて集結させ整理をおこなう。整理の原則としては、再編成委員会が、各地城の実状にもとづき、人民解放軍がはいり接収した地区の武装部隊にたいして、もとの部隊名、編制、人数におうじ地区別に何回かにわけて指定の地点に移動するよう命じ、集結させて整理をおこなうものとする。
第二目――南京国民政府に所属するいっさいの武装部隊は、人民解放軍がはいり接収するまでのあいだ、その駐屯する大小の都市、主要交通線、河川・海港、農村において、いかなる破壊事件も発生しないよつに責任をもって現地の秩序維持にあたるべきものとする。
第三目――上述の地域で、人民解放軍がはいり接収するさいには、南京国民政府に所属する武装部隊は再編成委員会とその分会の命令にもとづいて平和的にひき渡しをおこなったうえ、指定された地点に移動するものとする。指定地点へ移動するための行進中にも到達後にも、南京国民政府に所属する武装部隊は厳格に規律をまもるべきものとし、地方の秩序を破壊してはならない。
第四目――南京国民政府に所属する武装部隊が再編成委員会とその分会の命令にしたがって駐屯地をはなれるばあい、もとからその土地に駐屯し守備していた地方警察または保安部隊は撤退してはならず、かつ責任をもって地方の治安を維持し、人民解放軍の指揮、命令をうけるものとする。
第五目――南京国民政府に所属するいっさいの武装部隊が移動し集結する期間、その糧秣、被服、その他の軍需品の補給は、すべて再編成委員会とその分会および地方政府が責任をもって解決にあたる。
第六目――南京国民政府に所属するいっさいの軍事機関(国防部から連合後方勤務総司令部所属の機関、学校、工場、倉庫等にいたるまで)、いっさいの軍事施設(軍港、要塞、空軍基地など)およびいっさいの軍用物資については、各地城の実状にもとづき、地区別に何回かにわけて人民解放軍と各地にあるその軍事管制委員会にひき渡すよう、再編成委員会とその分会が命令するものとする。
第二項 第二段階は地区別に改編をおこなう段階とする。
第一目――南京国民政府に所属する陸軍部隊(歩兵部隊、騎兵部隊、特種兵部隊、憲兵部隊、交通警察部隊、地方部隊)で、地区別に何回かにわけて指定の地点に移動し、集結と整理を終えたものについては、再編成委員会が各地城の実状にもとづいて、地区別の改編計画を作成し、期日をさだめてこれを実施するものとする。改編の原則としては、人民解放軍の民主主義制度と正規の編制にもとづき、集結と整理を終えたこれらの全陸軍部隊を人民解放軍の正規部隊に編成するものとする。その兵士のうちの老齢者、病弱者、不具者、廃疾者で、検査の結果、事実であることが証明され、たしかに除隊させる必要かあり、みずからも除隊を望むもの、および将校のうちみずかち退役または転業を望むものについては、すべて再編成委員会とその分会が、責任をもって処理にあたり、これに帰郷の便と、生活の道をあたえるものとし、それぞれにその所をえさせ、生活の手だてがないために好ましくない行為をおこなうことのないようにさせる。
第二目――南京国民政府に所属する海軍と空軍で、地区別に何回かにわけて指定の地点に移動し、集結と整理を終えたものは、もとの部隊名、編制、人数におうじて、海軍空軍再編成委員会が人民解放軍の民主主義制度にしたがってこれを改編する。
第三目――南京国民政府に所属するいっさいの武装部隊は、人民解放軍に改編されたのちには、人民解放軍の三大規律・八項注意を厳守し、人民解放軍の軍事・政治制度を忠実に実行すべきものとし、これに違反してはならない。
第四目――改編後、退役将兵はその地の人民政府を尊重し、人民政府の法令を守るものとする。地方人民政府とその地の人民は退役将兵に配慮をくわえ、これを差別扱いしてはならない。
第九款 南京国民政府に所属するいっさいの武装力は、国内和平協定調印ののちには、兵員を徴募してはならない。そのいっさいの兵器、弾薬およびすべての装備、すべての軍事機関・施設およびすべての軍用物資については、責任をもってその保護にあたり、いかなる破壊、隠匿、移動または売却などの行為もあってはならない。
第十款 国内和平協定調印ののち、南京国民政府に所属するいずれかの武装力が、改編計画にさからってその執行を拒むばあいには、改編計画の徹底的な実施を保証するため、南京国民政府が人民解放軍に協力して強制的にこれを執行するものとする。
第五条
第十一款 双方は、南京国民政府の支配期間中に政治的特権や権門の力にたよって入手または略奪した官僚資本の企業(銀行、工場、鉱山、船舶、会社、商店などをふくむ)および財産は、これを没収して国家の所有に移すことに同意する。
第十二款 人民解放軍がまだはいらず接収していない地区では、南京国民政府が責任をもって第十一款にのべられている官僚資本の企業および財産の監督にあたるものとし、これについて逃避・隠匿、破壊、名義の書きかえ、秘密売却をおこなうことは許されない。すでに移動したものについては、現地での凍結を命ずるものとし、ひきつづき他に移動したり、国外に逃避させたり、破壊したりすることは許されない。官僚資本の企業および財産で国外にあるものについては、これを国有とすることを宣言する。
第十三款 人民解放軍がすでにはいり接収した地区では、第十一款にのべた官僚資本の企業および財産は、その地の軍事管制委員会または民主連合政府の委任した機関が没収にあたるものとする。そのうち、私人の持ち株があればこれを調べ、たしかに私人の持ち株であり官僚資本かびそかに移動したものでないことが立証されたばあいには、これを認めるとともに、その株の保有または払いもどしの自由をもつことを許す。
第十四款 官僚資本の企業で、南京国民政府の支配期間以前からのもの、また南京国民政府の支配期間からのものでも、大きくなく、しかも国家の経済と人民の生活に害のないものについては、すべてこれを没収しない。ただし、そのうちの一部の者、たとえば重大な罪をおかした極悪の反動分子で、犯罪行為によって人民から告発され、審査の結果、その事実が判明した者は、やはりその企業と財産を没収する。
第十五款 人民解放軍がまだはいらず接収していない都市では、南京国民政府に所属する省、市、県の政府が責任をもってその地の人民の民主勢力とその活動の保護にあたり、これを抑圧または破壊してはならない。
第六条
第十六款 双方は、全中国の農村における封建的土地所有制度については、段どりをおって改革をおこなうべきことを確認する。人民解放軍がはいったのちは、一般に、まず小作料と利子の引き下げをおこない、のちに土地の分配をおこなう。
第十七款 人民解放軍がまだはいらず接収していない地区では、南京国民政府に所属する地方政府が責任をもって農民大衆の組織とその活動の保護にあたり、これを抑圧または破壊してはならない。
第七条
第十八款 双方は、南京国民政府の支配期間中に結ばれたいっさいの外交条約、協定およびその他公開または秘密の外交文書と保存書類はすべて南京国民政府がこれを民主連合政府にひき渡し、民主連合政府がこれを審査すべきことに同意する。そのうち、およそ中国の人民と国家にとって不利なもの、とりわけ国家の権利を売りわたす性質のものについては、それぞれの状況におうじてこれを廃棄、改定、または再締結する。
第八条
第十九款 双方は、国内和平協定が調印されてから民主連合政府が成立するまでは、南京国民政府とその院、部、会などの機関がしばらく職権を行使すべきこと、ただし、中国人民革命軍事委員会と協議して処理にあたるとともに、人民解放軍の各地における接収とびき渡し事項の処理に協力すべきことに同意する。民主連合政府が成立したのち、南京国民政府はただちに民主述合政府にひき渡しをおこない、自己の終末を宣言する。
第二十款 南京国民政府ならびにその各級地方政府およびこれに所属するいっさいの機関がひき渡しをおこなうばあい、その勤務人員のうちのすべての愛国的な人びとと有為の人材については、人民解放軍、各地の人民政府、中国民主連合政府がこれをうけいれ、民主的教育をほどこし、かれらを路頭にまよわせないように適切な職をあたえることに留意しなければならない。
第二十一款 南京国民政府とこれに所属する各省、市、県の地方政府は、人民解放軍かはいり接収するまで、責任をもってその地の治安の維持にあたり、すべての政府機関、国有企業(銀行、工場、鉱山、鉄道、郵便・電信・電話、航空、船舶、会社、倉庫、すべての交通施設などをふくむ)、国家に所属する各種の動産、不動産の保管と保護にあたるものとし、いかなる破壊、毀損、移動、隠匿または売却も許されない。すでに移動または隠匿された図書・保存書類、古物・珍宝、金銀・外貨およびすべての財産・資産は、いずれもただちにこれを凍結し、接収を待つものとする。すでに国外に持ちだしたり、あるいはもとから国外にあるものについては、南京国民政府が責任をもってその回収または保管にあたり、それをひき渡せるようにしておく。
第二十二款 人民解放軍がすでにはいり接収した地区では、その地の軍事管制委員会と地方人民政府または連合政府の委任した機関が、地方のいっさいの権力と国家財産・財貨の接収をおこなう。
第二十三款 南京国民政府代表団が国内和平協定に調印し、かつ南京国民政府がこれを実施したのち、中国共産党代表団は新政治協商会議の準備委員会にたいして、南京国民政府が愛国的な人びと若干名を新政治協商会議に出席する代表として派遣しうるよう、また新政治協商会議の準備委員会の承認をえたうえで南京国民政府の代表が新政治協商会議に出席しうるよう、責任をもって提案する用意がある。
第二十四款 南京国民政府の派遣する代表が新政治協商会議に出席したのち、中国共産党側は新政治協商会議にたいして、協力を有利にするために南京国民政府側の若干の愛国的な人びとを民主連合政府に参加させるよう責任をもって提案する用意がある。
双方の代表団は声明する。中国人民の解放と中華民族の独立自由のため、またすみやかに戦争を終結させ、平和を回復して、全国的な範囲で生産と建設の偉大な事業に着手し、国家と人民を着実に富強と幸福の境涯にすすませるため、われわれは、ここに責任をもって本協定に調印するものであり、全国人民が一致団結して、本協定の完全な実現のために奮闘するよう希望するものである。本協定は、調印後ただちに効力を生ずる。




