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ようこそ魔女探偵事務所へ  作者: 大拓 陽
魔女探偵事務所の新生活

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6/7

新人探偵 アリス

「やばい、本当にお金ない……」

 机に突っ伏したアルテミスは、泣き目で呟いた。


 魔女は上に寿命や、記憶を提出することで収入を得ることが出来る。しかし、仕事が来ないアルテミスは提出すら出来ないのだ。

 もう、ご飯を食べずに3日目である。


 そろそろ、バイトをしなければ……。とつくづく思っているも、魔女のバイトなんてほとんど存在してないし、普通のバイトは働かせてくれるわけもなく…。


「もういっそのこと、ルシフェル食べるか」

 アルテミスは、机の上に居たルシフェルを捕まえるが、ルシフェルはアルテミスのことを引っ掻いて逃げてしまった。


「冗談だって」

 ーーその時だった。

 ドア鈴が鳴る隙もなく、扉が勢い良く開く。


「ようこそ……魔女探偵事務所へ。人探しですか?それとも…」

 生気のないアルテミスを見て、お客さんは目を丸くする。


「あの、魔女探偵事務所の探偵募集中って本当ですか?」

「そう、そうなんです!」

 目を輝かせて、アルテミスは椅子から勢いよく立ち上がる。それから、お客さんの方へ走り握手をした。


 * * *


 ーーそして、応募採用面接が始まる。

「自己紹介をどうぞっ」

 アルテミスが元気よく言うと、その人は緊張した様子で背筋を伸ばし、震えた声で答えた。


「え、えっと……あ、アリスですっ。観察能力と、知識には自信があります」

「ところで。貴方は魔女?」

「いいえ。ですが、お母さんが魔女です」


「うちの給料、寿命と記憶だけど大丈夫そう?」

「それはダメですが……給料に変換してからお渡しする感じじゃダメでしょうか……」

「それはそっか」


 それから、アルテミスは満面の笑みで言った。

「採用」


 * * *


「…ってわけで……アルバイト頼めない?」

「え、そんな大赤字な探偵事務所だったなんて……入るとこ間違えました」

 それから、アリスは扉を開けて事務所から出て行こうとする。


 それを、アルテミスは必死に引き留めた。

「ねぇ、お願い。本当に今月ピンチなの、このままだと私、本当に死んじゃう」

「じゃあ、貴族に雇って貰えば良いじゃないですか」


「だって……あんまり人のこと苦しめたくないんだもん」

 涙目で言うアルテミスを見て、アリスは目を見開いた。


「まだ、そんな魔女が残っていたとは…」

それからアリスはあっさりと言った。

「良いですよ。では、バイトしましょうか……」


「本当?」

 アルテミスは目を輝かせる。


「私一人ではありません。勿論、アルテミスさんもやるんですよ?」


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