表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ようこそ魔女探偵事務所へ  作者: 大拓 陽
The Secret Kept by the Embers

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/35

意味の無い護身道具

「す、すごい美味しそう……」

 夕食のディナーを目の前にしたアリスは目を輝かせていた。


 それはそうと、アリスがすごく鬱陶しい。これじゃあ、任務が進められないじゃないか。

「アリスさん、これ見てください!お肉ですよ?一体……何年ぶりでしょうか」

 と、さっきからアルテミスに言っては次の食べ物を探しにいくとーーちょっと、待った。アリスはこんなキャラだっただろうか。


 少し違和感を覚えるも、アルテミスは今日の任務を思い出す。まず、最初にアルテミスがすることは勿論。例の魔女を探し出すこと。


 普通の魔女を見つけるのはアルテミスでも難しいことだ。だが、しかしプロの魔女ほど分かりやすいものは無い。

 アルテミスもかつて、プロの魔女だった。だからこそ、わかる。


 プロの魔女の特徴がーー。

 昔のアルテミスで例えてみるなら。

 人間の振り(分かりやすい)ものをよく使う。これは人間の目には普通に移るだろうが、結局の所、こういう分かりやすいものは統一されている。

 だからこそ皆同じ性格になる。


 これは、いわゆる職業病みたいなものだ。

 ところで、さっきからアルテミスをちらちら見てくるものすごーく怪しい人が居るのだが……。


 アルテミスはワインを片手に、そちらをちらりと見た。

 すると、彼女は焦って後ろを向く。


 それをよーく見ると、どこかで見覚えがあるような……。

「キルケ?」

 アルテミスはそう呟いて、彼女に近づいた。


 そして、顔を覗き込むとやはりそれは「キルケ」。それに驚いた彼女はアルテミスから逃げるようにして走り出すが、まもなくして転倒。

 アルテミスが手を差し伸べると、安心した様子でその手を取った。


「こっち、おいで」

 それから、廊下へと呼んだアルテミス。流石に、自分の知り合いが暗殺されるわけにもいかないのだ。


「お久しぶり、キルケちゃん」

「いやいや、私の名前はキルケではなく、キオ・ルテケ。ですよそんな、神話の登場人物と同じ名前にしないでください」

 と、修正するキルケにアルテミスは言った。


「それで、キルケちゃん。もしかして、魔女の仕事でここ来た感じ?」

「もしかして、アルテミスさんも?」


「いや、私はもう魔女として働いてないから……。でも、もしキルケちゃんがもし魔女としてここへ来たのなら、ちゃんと告げて貰わなくちゃいけないんだよね」

「何故ですか?」


「もしかしたら、魔女暗殺屋に殺されるかもしれないよ?」

 キルケは震え上がって、一歩後ろに下がる。


「まさか、アルテミスさんが魔女暗殺屋に?」

 それに対して、アルテミスは笑って答える。

「まぁ、間違っているとは言えないけれど……。私の同僚に魔女暗殺屋が居てね……、それで手伝ってる感じ」


 すると、キルケはアルテミスを睨んでステッキを取り出した。

「ちょっと待った。魔女は魔法使えないでしょ」


「あぁ、間違えました。そう……これは脅し用」

 焦って、キルケは偽物のステッキをしまい、ポーションを取り出した。


「だから、そのポーションはただのきゅうりジュースでしょ」

「あ、間違えた」

 と、魔女に通じるはずもない護身道具を次々と出していくキルケーー」


「あの、私はキルケちゃんを助けようとしてるんだけど……」

「え?」

 今更だろうか。本当に暗殺する気だったら、とっくのとうに暗殺してるし……。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ