聞き込み調査の難点
「魔女、魔女……おいでませ、魔女さん」
アルテミスは、怪しい鍋を覗きながら不気味っぽく言う。
それから、鍋の中に怪しい粉を入れた。すると、水面に魔女の姿が映される。
「こんにちは……ひぇっ!」
アルテミスが水面を覗こうとした瞬間、向こう側から攻撃されたのだ。流石に、魔女にはバレるみたいである。
ー仕方がないので、こういう時は聞き込み調査だ。
「あの……」
勇気を振り絞りながら、アルテミスは話しかける。
でも、帰ってきた言葉は……。
「◼️◼️◼️、◼️◼️。◼️◼️◼️◼️◼️」
「ちょっと何言ってるか分からない……」
「◼️◼️◼️?えっと、◼️◼️◼️」
不思議そうな顔をして返してくるその人。
「えっとは、分かるんだけど…」
* * *
訳もわからず、アルテミスは村長の居る家に押しかけた。
「村長さんっ!文句があります」
扉を開けて開口一番にそういうアルテミス。それを見て、村長はほわんほわんとした顔をしている。
「皆、何言ってるか分かりませんっ」
でも、村長は何一つ不思議そうな顔をしない、何ならそれがとうしたのだろう、という顔をしていた。
「そりゃそうじゃろう……バレス村は、独自の言語を使ってるんじゃから」
「ふぇ?」
「仕事で来たのに知らなかったのか?この村で基本言語を喋れるのは村長であるわしと、君を案内したあの子だけじゃぞ」
そう言った後、村長は机の上に置かれていたベルをとって、それをカランと鳴らした。
すると、奥の扉が開く。
「お呼びしましたか?村長様」
扉から、こっちを覗いていたのはこの間アルテミスをここまで案内してくれた子。
「どうやら、この子がこっちの言語が分からなくて困ってるようでな……、通訳をしてはくれぬだろうか」
それから、少しの間その子は、こっちをまじまじと見つめた。
「……分かりました」
ーー別室にて。
「それで、どんな仕事を?」
「改めましてっ、魔女探偵事務所の事務所長兼探偵のアルテミスって言います」
アルテミスが差し出した名刺をまじまじと見つめた。
「やっぱり、貴方魔女なの?」
「……いいえ、そうではなくって。魔女を探す探偵なんですよ」
「嘘は言わない方が良いですよ」
それから、その子はアルテミスの前髪を上げる。
「その模様、魔女なんでしょ……」




