シン魔王④
上のフロアに上がると、魔導士系の敵が多く出てきて、苦戦を強いられることとなった。
「ヤヒス!!魔法反射の魔石ある!?」
「あっ!!俺としたことが忘れていた」
ヤヒスはポーチに手を突っ込むと魔石をジャラジャラと出してメンバーの防具や武器に魔法反射の効果を結合していった」
その効果で敵から放たれた魔法はそのまま反射していくので、敵は魔法を放てないでいる隙に、前衛のリャヒとヴィーシャが突っ込んでそれを捌き、マサカツは討ち漏らしを矢でつらぬいて行った。
「ふぅ・・・ヤヒスの結合があって良かったわ、あの魔導士の数は普通さばききれないもの」
「前衛が大剣持ちと言うのも大きいね、ほとんど盾みたいなものだからタンク職にちかい動きが出来る」
ヴィーシャとヤヒスは互いの長所を指摘し合っている。
その後、敵の捌き方になれた一行は比較的スムーズに進んで行き、また開けた場所に出ると、大きな扉があった。
「シテンノってヤツかな?」
「そうだと思うわ、どれだけで出て来るか知らないけど倒していくだけのことよ」
ヴィーシャが大剣のプチを背負いながら扉に近づくと、それはゆっくりと内側に開いた。
中には空中に浮きあがり、黄昏パーティー一行を見下ろす邪悪な気配をしたロッドを持った魔導士が待ち受けていた。
「私は四天王が一人、ガンダールベ、極度に極めた魔法はどの職よりも強い、ためしてみ」
ガンダールベが話している最中にマサカツはパーティーの後方に潜み、敵の眉間をつらぬきの矢で射貫いた。
ガンダールベの実態は乱れて、その場から消え失せた。
「ちょっとマサカツ!!相手はまだ喋っていたでしょう!?」
「相手は敵だ、喋っているような間抜けな敵はこうして先手を取られて消える」
「そうですが・・・」
ヴィーシャとミードリはマサカツをとがめるような態度に出ている。
「ワシも同感だわ、いざ相対維持した相手に自己紹介?何を考えておるのか、人間同士の誇りなどをかけた戦ではないのだぞ」
「俺も同感だ、何言っているかわからない敵に合わせていたらこちらが後手を取る、ヴィーシャ、腕が鈍っているんじゃないのか?君はもっといやおうなしに切り込むタイプだっただろ」
「ン・・・そうね、私が腑抜けていたわ」
黄昏パーティー一行はそこで、気を入れなおすとともに食事をとっていった。
「スープキューブにコメを入れてふやかしたものだよ、普段の倍ほどは確保してきたからみんなたくさん食べて」
ヤヒスがそう言うと皆うまそうにすすりあげていく。
「ライ麦パンもチーズもあるよ」
「ライ麦パンは栄養価が高いから助かる、俺は腹が減っていてそろそろ食事にしたいところだった」
「ワシもじゃ、敵はそうでも無いがダンジョンの規模がでかいからのう」
ヤヒスが勧めるライ麦パンをマサカツとフィスはもつもつと食べている、その後は交代で15分づつ寝ると荷物をまとめて上のフロアに進んで行った。




