温泉施設を作れ⑤
ヤヒス達がソヴィルバーレから戻って一週間後、湯路の設置が終わりを迎えていた。
「うーん・・・こんなものかな?」
「どれどれ・・・アッツイ!!ちょっとマサカツこれだいぶ熱いわよ!?」
「湯船に入ると大幅に湯が冷めるからね、大体これぐらいかと、まぁ細かい部分は玄人に任せるんだがね」
「玄人って例の風呂職人のこと?」
「そうさ、多分湯船のおおよその大きさと、温泉の温度を見てちょうど良く調整してくれるよ」
マサカツとヴィーシャは温泉の工程のことを話し合っている。
その一方でヤヒスと獣人たちが「安全第一」と書かれた兜をかぶって職人たちがやって来た時に宿泊する設備を建設している。
「ヤヒスどんだいぶできてきただな」
「うん、ものすごい安く仕上げてくれるんだから職人さん達には快適に過ごしてもらいたいし、プルツに工事に行ったら泊る場所がひどい建物だった、なんて言われないようにしないと」
「うんうん、コケンにかかわりますなぁ」
「みなさぁ~~ん昼食ですよぉ~~」
ミードリがそう言いながら女性陣達と昼食を運んできた。
「おお!!やっとこさ飯だ!!はらぁ減っちまってよ」
「いやぁ~助かるよ姉ちゃんたち」
北人も獣人も食事を受け取ると野外テーブルや地面に座って食べ始めた。
「お~~~い皆ぁ、毎日言っているがその食事を残さず食えよ~~午後の作業に影響するからー」
マサカツがそう言うと方々で声が上がった。
殆どの者が食事を終えるとまたマサカツが声を上げた。
「飯食ったら昼寝だ~~~これは絶対だ、午後の作業に影響するし食ってすぐ動くと色々あって倒れたり具合が悪くなって事故につながる、よろしく頼むぞ~~~」
また方々から返事が上がると、すぐにそこかしこから寝息やイビキが上がってきた、兜に頭を預けたり、履いていたブーツを枕にしている者もいる。
「よし!俺も寝るか!」
「30分経ったら起こす方が良い?」
パムが首をかしげてマサカツに問う。
「ありがと、でも大丈夫だ、俺は決めた時間通りにキッチリ目を覚ませるんだ、体内時計ってヤツが出来ているんだな、受験や大学の昼に寝てたら自然に出来るようになった」
「体内時計?」
「ん?ああ、一日二十四時間あるだろう?人によるとは思うが身体がその周期を覚えているんだ、それもかなり正確にね、だから朝六時に起きようと思ったらほぼピタリで起きられるし、三十分で目を覚まそうと思ったらその通りに目覚めることが出来る」
「それはすごい」
「じゃぁ俺は寝るから」
マサカツはブーツを枕にしたかと思うとすぐに寝息を立て始めた。




