失踪事件⑥
地上に降りた黄昏パーティー一行は一路南門を目指して走っていた。
「冒険者がたくさん集まっているけど・・・動きが無いわ、変ね」
ヴィーシャはそう言うと一番手前にいた冒険者に声をかけた。
「ハッハッ、どう言う状況!?」
「うぉっ、脅かすない、20分くらい前にあの金属製の巨人が出現して騒動になってな、衛兵が駆けつけるとあそこにいるジジィがこう言ったらしい、今から三時間後までに10億ゴールド用意しないと、この巨人で町を蹂躙すると」
「脅迫かい?10億ゴールドとは・・・しかし攻撃しないのは訳があるのか?」
「ああ、あの巨人の腹を見てみろ、人間が詰め込まれている、あの巨人は中にいる人間のエネルギーで動いていて、巨人を攻撃すると人間にもダメージがかかるらしい」
「そのジジィを直接攻撃するのは?」
「ジジィを攻撃すると巨人の制御が外れて暴走してソヴィルバーレを破壊すると言っている」
マサカツは息を切らせながら冒険者の一人に話を聞いて髪を撫で上げて悪態をついた。
「攻撃はしてくるの?」
「え?ああ、手前のが炎、奥の右が風、左が雷撃だ
「そうか、言ってくる」
ヤヒスは冒険者の男に質問した後で魔石を盾に結合して右手はフリーのまま手前の巨人に近寄って行った。
その場にいる冒険者たちは皆どよめいている。
「ふん、馬鹿が!!やれ!!炎だ!!」
巨人は滑らかに動くと右手をヤヒスの方に向けたのちに、火炎を発射してきた。
「シーーールドバッシュ!!」
ヤヒスが叫ぶと炎は盾にはじかれ煙となって消え、そのまま右手を前に出してヤヒスは叫んだ。
「剥離!!」
その瞬間巨人は足元から崩れバラバラになった。
「なっ!?シールドバッシュで炎を消滅させた!?いや!!その後は何をして巨人を崩壊させたんだ!?」
「ウチのメンバーのヤヒスよ、色々と便利なスキルを持っているの」
冒険者の男にヴィーシャは腕組みしながら答えた。
そうしている間にもヤヒスは二体目の風攻撃をする巨人の前に立ち盾に魔石を結合して構えた。
「なっななな・・・うっ風じゃぁ!!」
老人がそう叫ぶとウインドカッターがほとばしり、ヤヒスを包み込もうとしたが、ヤヒスのシールドバッシュで煙と化し、その直後ヤヒスが右手をかざすと巨人は崩れ落ちた。
「何なのだお前は・・・考えられん、完璧な鉄巨人だったはずだ、お前は何者なんだ・・・」
老人の声にヤヒスはこう答えた。
「ただの農家の出稼ぎ人だよ」
そう言った直後彼は三体目の巨人に近づいているが、老人は座り込んであっけに取られている
「剥 離」
ヤヒスがそうつぶやくと、最後の巨人が膝から崩れ落ちた。




