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盗賊団を潰せ③

黄昏パーティー一行は盗賊団の拠点を見通せる位置に陣取り様子をうかがっていた。

「・・・夕食の準備を始めたわ、お酒も飲んでいる、アイツら完全に気を抜いているわね、今が好機よ、マサカツ」

「はいよ」

ヴィーシャの指示でマサカツが二矢をつがえてそれを射た。

矢は二人いる見張りの首元をかすめて地面に刺さり、見張りは地面に倒れ伏した、追尾とスタンの矢を結合したものである。


「ミードリ、パム」

ヴィーシャが二人の方を見やると、ミードリとパムはうなづき、盗賊団の本体を大きく迂回して、馬が繋がれている場所に到達し、繋がれている縄を切り、鞭を入れて馬を解き放った。

「馬が動いた、ミードリ達が成功したよ」

ヤヒスはヴィーシャに伝える。

「うん、いい、お腹の底から大声を出して突撃して、全員の武器に結合したスタンの効果を叩き込むのよ、少し叩く程度で十分だわ、よし!!」


「うおおおおおおおおおお!!!!」


一行は大声を出しながら突撃してそれぞれに武器を構えながら走っている。


「なっ!?なんだ!!!」

「敵襲だ!!武器を持て!!」

「くっそ!!俺の剣はどこだ!?」

盗賊団は完全に虚をつかれ恐慌状態である。


「一人目!!二人目!!」

フィスは跳躍して首筋や腹に足技を叩き込んでいる。

当然相手はスタン状態で倒れてゆく。

ヴィーシャとリャヒは慌てふためいている相手に次々と武器を叩き込んでいる。

そこにマサカツが矢を射て逃走者を仕留めていく。


「う、馬で逃げろ!!」

盗賊は馬の縛り付けてある方向へ走ったがそこには一頭の馬もいなかった。

「馬がいねぇ!!やられた!!」

そう言った者はヤヒスのシールドバッシュを受けて昏倒、返す動きで続いて来た盗賊を二人まとめて倒した。

全ての盗賊が倒れた所でテキパキと縄で縛り上げられ、黄昏パーティーは見張りを交代させつつ座り込むなりして、レンバスをかじる簡易的な食事をとった。


「おい・・・おめぇら、その内他の分隊が気付いて俺たちを助けにくるぜ、そうさな・・・70人は

いるぜ殺されるぞ、縄を解いて見逃すなら殺さないでやる」

盗賊の一人がそう言うとヴィーシャが剣先を喉元に突きつけて言った。

「なに言ってんの?依頼で殺さないでおいてあげているけれど、誤って殺しちゃいました、ってこの場で殺してもいいのよ、生殺与奪の権利はこちらにあるのよ」


「ふん、もう少しマシな嘘をつきなよ、分隊が70は盛りすぎだよ盗賊は数が多くても運用しにくくなる、強奪した物を分配するとして人数が多ければ取り分が減る、商人を襲うとしてもだいたい25位が適度な人数さ、そうだろ?」

「どこから話が漏れた!?スパイでもいたのか!?」

「いいや、考えたらわかるだけのことさ」

マサカツと話をした盗賊は愕然とした表情になった。


「ふむ、朝になれば兵団が来て全員馬車で回収していく、大人しく寝ておくのが良いかと思うがな」

リャヒが冷たい目で盗賊団を見回した。


翌朝になると兵団の馬車列が近付いてきてヤヒス達はそれを迎えた。


「全員捕獲して脱走者はいません」

「うむ、良くやってくれた、これは討伐の証書だ、冒険者ギルドに提出するがいい」

兵団長は馬の上から封筒を渡してきた。

そのまま元の道へ戻って行く馬車列を見ながらフィスがあくびをした。


「さ、チヌックで戻ってお昼ごろまで寝ましょう」

ヴィーシャがそう言うと全員眠たげな顔で賛成した。

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