水蒸気爆発とウオーターカッター
「それにしてもあの二人は奇妙なスキルを使ったわね、どう言うのかしら」
「混合魔法に似ていた、だけど少し違う感じもした」
直接魔法を浴びたパムはヴィーシャに感触を伝える。
「うーん・・・ミードリとマサカツなら何か知っているかもしれないわね」
「うん、さっそくホームに戻って話をしてみよう」
三人は小走りで城門をくぐった。
「・・・と言うわけで奇妙なスキルを使う悪党だったのよ、ミードリ何かわかる?」
話を聞き入っていたミードリは口に手をあてて記憶を探るような表情を浮かべた。
「どちらも聞いたことがありません、水と炎は魔法の場合炎が消滅するはずです、火属性には水属性と言うのは最も基本的な知識ですし」
「ふむ、何かこう、魔の物と契約して使えるスキルだと言うことはないであろうか」
ヴィーシャは先の戦いを仔細に報告し、その奇妙さにリャヒは裏社会の者のみが使えるスキルではないかと仮説を立てた。
「ふーん・・・おそらく水蒸気爆発とウオーターカッターの原理だろう、水蒸気爆発の小規模なものは目にしたことがあるはずだよ、焚火や鍛冶職人など高温に熱せられた物体に液体をさらすと水蒸気が上がって、大きな蒸気と熱が広がるだろう?」
「ああ、確かにそうだ!!」
ヤヒスが声を張る。
「その現象を高度に圧縮させた水魔法と炎魔法で、まさに爆発的に高温を拡散させたんだろうね、しかしパムのフィールドを破るなんてよほど息の合った攻撃だねぇ」
「では、ウォーターカッターは?ヴィーシャさんのインテリジェンスソードは耐久値がかなり高かったはずです、それを切り裂くなんて・・・水魔法では聞いたことがありません」
「その魔法の名前と同じ工作技術が俺のいた世界で使われていたよ、超高圧に圧縮した水流を用いるとあらゆるとまではいかないが、大抵の金属を切断できるんだよ」
「水でそんなことができるとはにわかに信じがたいのう」
ミードリとマサカツの会話にフィスが加わる。
「ふーーー・・・才能と努力だろうね、色々試してスキルを研鑽したんだろう、ただその力は悪の方に落ちた、もったいないことだ」
マサカツはため息をついて髪を撫でた。
「でもこっちも得しているよ、プチが切断されたので結合で直したから攻撃力は上がっているはず」
「ウィ、我が友、私の攻撃力も耐久値も1.5倍になりました、これならウォーターカッターに対抗できるかもしれませんネ!」
ヤヒスの声にインテリジェンスソードのプチは金属音を鳴らして返事をした。
「しかし勉強になった、俺の世界の物理法則が魔法に応用できるとわかった」
マサカツは額に手をあてて嬉しそうに笑った。




