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名探偵マサカツ②

マサカツはサイラスに疑問を投げかけた。


「うっ、そのような・・・」

「ああそうだ、娘さんのスキャンダルとなると例えば駆け落ちとか、これなら秘匿性が高い人材、この場合私たちがそれにあたった」


「マサカツ、それくらいに、サイラスさんを追い込み過ぎよ、犯人じゃないんだから」

「おっとしまった、失敬しました」

ヴィーシャの声にマサカツは冷静な顔で答える。


「ふーむ・・・サイラスよ、本当のことを言うべきだぞ」

「ああ、わかった、おっしゃるように駆け落ちを疑っております、娘は夕暮れになるとどこかに出かけ誰かと会っていたようでして、そのことを問いただすとなにやらごまかすような始末でして、どこからモレたのか娘が男と会っていたのを見たと言う噂が立ち始めて・・・」

「その男は?」

「顔を見た者はいないようで出自は分かっておりません」

マサカツはサイラスの言葉を聞き頭をかいた。


「娘さんが失踪したのは明るい内と暗いうち、どちらですか?」

「明るいうちにはもう姿を消しておりました」

「ふーん・・・こう言うのは夕暮れ、夜半が定番だけど・・・もし隣町に行っているとして、駅馬車に必ず乗ることになる、目撃例はありますか?」

「ありません、御者も知らないと言っています」

「そうですか・・・変装・・・いやあの事件の後だからみんな敏感になっている・・・駅馬車に隠れられそうな場所は?」

「ありません」

マサカツはため息をついて額を押さえた。

「ああ、そう言えば娘さんのお名前は?」

「チェフィーと申します」


「誰かがこの町から駅馬車で連れ出した可能性は高いです、だがそれがわからない、すみませんがお嬢さんのことは隠して町と駅馬車を洗ってみたいと思います、何かわかったらまたここに来ますがよろしいでしょうか」

「あ、はい、かまいません」

「ではこれでいったん失礼します」

そう言うと一行はドアを開け、執事に連れられて屋敷の外まで出た。


「はーー、マサカツはなんか色々わかるんだのう」

「そうですね、ほとんど情報が無いのにわかるなんて」

「いや、まだ何もわからないに等しいよ」

マサカツはフィスとミードリに返事をした。


「とりあえず駅馬車の止めてある場所まで行ってみる」

パムがそう言うので皆そのように動き出した。


「んーーー?変な物とか変な奴を運んでないかって?そんなのありゃあすぐわかるよ」

「そうよねぇ・・・」

「何だいまたエッフェゴールのトコに呼ばれたらしいじゃねぇか、そのことに関する情報かい?」

「そうなんです、なんでも大層な古美術品が消えたとかで探して欲しいって」

「そいで誰かぬすっとを捕まえてほしいとかそんなとこかい?」

御者はへらへら笑いながらヴィーシャとミードリを見ている。


「いままで・・・いえ、ここ最特に変わった大きな物を運んでないかな」

「ん?んーーーーまぁ棺桶かな、俺じゃないけど別の御者が例の脱獄囚事件で死んだ看守を隣り町まで運んだな、看守は隣町の出だったからよ、だけどよ~アイツやらかしちまって別の棺桶を運んじまってよ、また戻って目当ての棺桶をはこびなおしてんだと、おっかしいだろう?」

「御者の名は?」

「ベンスだ」


「・・・いやありがとう、助かったよ」

ヤヒスは御者に礼を言う。

「何てことねぇ、暇ぁしてたんだ」

御者はそう言って手を振った。


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