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私のお兄ちゃんは完璧すぎる  作者: 朱雀 蓮
2.5章 夏休み編
66/75

ときめき奏多メモリアル 中篇 その②

最新話投稿しました。

先日の台風の影響か、自宅に生えているみかんの木が折れました。

結構ショックです。

【Why I am attracted to you】

                      ◇

 『人は忘れるために、夢を見る。』

 

 この言葉はDNAの二重螺旋構造を発見したイギリスの科学者、フランシス・レリックの言葉である。

 人は夢を見ても、目を覚ませばたいてい忘れてしまう為、まるで夢を見るのは、その夢自体を忘れるためであるかのようだ。という意味を捉えて残した言葉である。

 

 僕こと、靫空奏多は最近おかしな夢を見る。

 記憶にない、鮮烈且つ幻想的な夢。

 草原が広がり目の前には星空が輝き、隣には女の子。

 これまでも断片的に見てきた夢だが、この夏に入ってその頻度は増し、見るごとにその鮮明さは増す。

 しかも、見るたびに胸が締め付けられ、時には頭が痛くなる。

 

 この言葉をふと思い出し、僕は、この夢は忘れていた記憶の断片だと、疑い始めた。

 確信も記憶も無い、だが、僕の過去に関して言えば記憶を失う――――否、消された可能性もあったかもしれない、だとすれば、この記憶は取り戻すべきなのか・・・忘れたままでいるべきなのか。僕にはわからない。どの選択が正しいのか、僕にはわからない。

 

                       ◇

 夏休み2日目、奏多は最悪の朝を迎えていた。

 一服盛られて体調が最悪のまま一晩を少し、その余韻が夏風邪の様に纏わりついていた。

 普段なら、もう寝てしまいたいくらいなのだが、今日も予定が入っている。

 我らが後輩、幸村零との買い物である。

 現時刻は7時、夏休みなので弁当を作る必要がないため、少しルーズな生活になる。

 場所はオゾンモール、近場の施設の中では最大のショッピングセンターであり、今年に入ってからはよく利用するようになってきた。

 

 そもそも、今日は向こうから誘ってきたわけだが、どういった理由で買い物に行くのかが今だによく解ってない。

 まぁ、別に雫となら比較的普通な買い物が出来そうだし、普通に楽しめそうだ。

 昨日あったことを思えば、何でも楽しめそうだ、いやホント、あの妹紛い(クソ)共は次遭ったら殺す。

 

 と、あれこれ考えている内にベッドの上で5分費やしていた。


 よし、もう既に起きていつも通り庭で木刀を振り続けている頑張り屋さんな居候と、自室で恐らくハンバーグに夢を見ている幸せな妹と、僕の布団の上で重石の如くすぅすぅ寝息を立てている猫の為に朝食を作るとするか。

 

 寝ている猫のソナタの頭をよしよしと撫でながら、抱えると、リビングに運びソファに寝かせると、大あくびをしてソナタが目覚めた。

 

 「おはようじゃ、主様。」 

 「あぁ、おはよう。」

 

 ―—昨日、貞操を奪われかけるという、人生であった危機トップ5に入る出来事で僕を救出してくれた恩人という立場であるが、礼を言うだけで変な要求などをしてこなくなったところを見ると、とてつもなく頼りがいがある相棒となった日でもあった。

 

 ――と、主は予想しているに違いないが・・・甘いのぅ、カルピスの原液より甘いのぉ。

 儂の目的はバカンスを満喫する+限りなくこやつに恩を売ることで、この夏で、家での儂の地位を高めに確立し、グチグチ言われている食事も環境も、もっとよりよいモノにする。フフフフ、あっはっはっはっはっはっはっは!!!!

 

 ―—と、この自堕落な猫は考えているかもしれないと踏んでいるが、僕は本来この夏はこいつを山の樹海に置いてやろうと思った位だから、これからも必要な時には利よ・・・ゴホン、役立ってもらい、その代わり最低限の食事だけは約束しよう。

 

 リビングの挨拶の中で起こっている小さな心理戦の結果は、奏多の方が上手だった。


 奏多は、卵焼き、焼鮭、味噌汁、海苔、納豆、白米と和食の定番を用意し、奏多は庭で汗だくになりながら木刀を振り続けている紅葉に呼びかけ、クッションに抱き着いたまま寝ている奏を肩で担ぎながら運び、それぞれの目の前に食事を用意し、ソナタには小さめの鮭と猫まんまを出し、ソナタはそれにあり付いた。

 

 『いただきまーす!!』

 

 奏多と紅葉は、元気よく朝食にありつき、奏は寝ぼけながら味噌汁を啜っていた。

 

 「今日も朝から出てくるよ、オゾンモールに行くけど何か買ってきてほしいものある?」

 「拙者は・・・いや、特にないでござるな。」

 「あたしも無いかな。というか、何しに行くの?」

 「あぁ、零に誘われてね、2人で行こうって話になったんだ。」

 

 それを聞いた瞬間、奏と紅葉の箸はポロリと落ちた。

 

 「そ、それって所謂・・・・・」

 「デートでござるな。」

 「うん、そうなるね。」

 「え・・・お兄ちゃんと幸村さん付き合ってるの?」

 

 奏の一言に食卓は静まり返った。


 「あのなぁ、デートの意味を大きく誤解してるぞ、奏。そもそもデートには仲の普通に良い男女で買い物するっていう意味があって、決して恋愛関係の者同士の上のみで成り立つものじゃないんだぞ。」

 「じゃあ、私とお兄ちゃんが買い物に行くのもデート?」

 「多分、デートだ。」

 「じゃあ、お母さんと子供が2人きりで買い物に行くのは?」

 「それは、単なる買い物だ。」

 「んもー!!解んないよ!!!」

 

 いやいや、それくらい考えればわかるだろう・・・

 

 「兎に角、僕と零は後にも先にも普通に仲のいい大切な友人だ。そんな恋仲に発展する事は万が一にもあり得ない。普段からの態度を見てそう思うだろ?」

 「お兄ちゃん、それ本気で言ってる?」

 「奏殿、奏多殿は真正の唐変木な故、もう気にしたら負けでござる。」

 「唐変木!?僕がかい?そうかなぁ・・・」

 「いえいえ、気にしないでくださいで候。あ、ところで、奏多殿。近所の商店街で葡萄などは買えるでしょうか?」

 「うん、今旬だしね。もしかして実家への土産かな?」

 「ええ、父上は葡萄や葡萄酒が好きな故、買って帰るときっと喜んでくださるに違いないで候。」

 

 事情があるとはいえ父親思いの良い子だなぁと思った。

 食事を済ませ食器を片付けると、奏多は自室に戻り、今日着ていく服を選び支度を始めた。

 時計を見ると時刻は9時、待ち合わせ時間は9時30分なので今から出れば10分前に到着できる。

 

 奏多は財布、ケータイ、ハンカチ、ティッシュ、マスク、胃薬、絆創膏を鞄に入れ、準備万端。

 

 「じゃあ、奏、僕行ってくるから。」

 「・・・うん、いってらっしゃい。」

 

 少し寂し気に見送る奏を見て、奏多は少し罪悪感を抱きつつあったが、帰りにワンホールケーキを買って夕飯をハンバーグにすればこの罪悪感も晴れる気がした。

 

 バイクに跨りエンジンを掛けると、家の中から猫のソナタが勢いよく飛んで出てきた。

 

 「おい、主様!!儂を置いていくなんてどういうつもりじゃ!!」

 「あ、すっかり忘れてたよ。ほら、入りな。」

 

 ソナタを鞄に入れ、バイクは勢いよく発進した。

 

 「we are~♪ we are~♪」

 

 ナビに入れている音楽の中からランダムに出した曲を口ずさみ運転しているとあっという間に目的地のオゾンモールに到着した、それにしても陽ざしが熱すぎる・・・

 

 駐車場にバイクを止め、時計を見ると時刻は9時15分、予定より早く着いてしまった。

 

 「もう零着いてるかな・・・寝坊しそうな線が限りなく濃厚だから時間を10分過ぎたら一応電話しとくか。」

 

 と流石に外で待つのは熱いので陰っている建物の近くで待とうと入口に向かうと、入り口付近に10人程度の小さな人だかりが出来ていた。

 何事かと思い奏多も野次馬に交じり、皆の視線の先の方を見ると、なんと其処にはテントが立てられていた。

 テントには【R・Y】とイニシャルらしき英単語がかかれていた。

 

 「・・・まさかね。」


 奏多は恐る恐る携帯の零の番号をコールすると、勢いよく

 

 ――ピリリリリリリ

 

 とテントの中から籠った音で聞こえた。

 

 なるほど、寝坊して遅刻だけは避けたいから夜の内にテントを設置して寝ていたと・・・うん、確かに遅刻はしないし、嫌というほど目立つから直ぐに出会える。だが、その先にあるのはSNSに投稿されるという悲しい現実に他ならない、昨今では何か奇妙なモノ、面白いモノを他人のプライバシーなどお構いなしに撮影しては語彙力のない馬鹿な日本語で投稿して、SNS上で人気、所謂バズるというやつだ。


 それに関してみるとマスコミもどこよりも数字を上げる為に立ち入り禁止区域に入りながら撮影し、警察に停められている事件も偶に見かける。


 幸いにも朝一番というところが大きいのか、まだそんなに人が多いわけでも無いので今なら軽い謝罪で事を済ませられる。

 

 奏多はハァとため息を吐き、テントの近くにいる警備員に話しかけた。

 

 「すいません、もしかしたら僕の連れかもしれないです・・・」

 

 かもしれないですではなく、間違いなくそうなのだが、敢えて仄めかすことで連れである僕もヤバい奴に見られないようにする為の敢えての言い回しだ。

  

 中を覗くと、案の定スヤスヤと気持ちよさそうに防熱素材なのかヒンヤリした空間の中で眠っていた。

 

 「おーい、零。起きろ。」

 

 真っ白なほっぺをぷにぷにと触っても反応なし、やはり呼びかけるだけではダメか。

 奏多はなるべく警備員に見られないように零を目覚めさせる為の儀式 (第4部:昼休み を参照)

を行うと、ぱちりと目を覚まし、ふぁぁぁぁと大あくびをする。

 

 「あ。おはよう、奏多。」

 「『あ。』じゃない、お前何でココで寝てるんだ?」

 「移動時間及びその他の時間の大幅な削減。」

 「成程な、確かに前日から構えておけば朝に使う移動時間を大幅に削れるし、待合には遅れない。だがな、この公衆の面前でやるにはいささか目立つぞ。」

 「そう・・・次は気をつける。」

 「素直で結構。じゃ、テント片付けるぞ。手伝うから」

 「必要ない。テントから出て。」

 

 キッパリと断られ言われた通り奏多はテントから出ると周囲の痛い目を気にしつつ、一刻も早くテントをどうにかしなければならない気持ちでいっぱいいっぱいだった。

  

 「ポチっとな。」

 

 零はテントから出ると、テントに付いているボタンを押すと、何と一瞬にしてコンパクトに折りたたまれポケットに入るサイズにまで縮小した。


 「行こ。」

 

 当り前の如くその場を離れる零に対し零の事を理解している奏多は特に驚愕も無かったが、周囲はそうはいかなかった。

 

 先に語った通り幸村零は天才である。その才能は特に開発技術や科学に特化しており、彼女自身の研究も幾つも論文で発表されている。彼女の実年齢は中学2年生であるが、いきなり飛び級して高校一年生となっているのだ。


 「それにしても、また新しい開発したんだね。」

 「うん、最新のテント。ポケットサイズにまで畳めて、冷房の様に内部の温度を自身が設定した温度のまま保てるようにした。」

 

 と四角に折りたためられたテントをポケットにしまい、奏多の手をギュッと握ってきた。

 奏多の手をギュッと握るその小さな手は涼しい場所にいたためか手がヒンヤリして冷たかった。

 

 「それにしても、零、今日は何時もみたいなパジャマみたいな服じゃなくてちゃんと服選んだんだね。」

 

 水玉模様のシャツに紺色のカーディガンに白のスカートと清涼感溢れる見た目だったが、良く見るとシャツの襟もとに値札がついたままだった。


 「・・・似合うかな?」

 「うん、とっても。可愛いよ。でも、値札が付いてるから取ってあげるよ。」


 奏多は爪先で器用に値札のプラスチックを切り、近くのゴミ箱に捨てた。


 「・・・ありがとう。」

 

 頬を赤らめさせている。涼しい所にいて急に暑い所に出たから火照ったのかな?早く店に入ろう。

 

 開店早々だが少し賑わいを見せ始めている店に入り、エアコンの涼しさを肌で感じながら店を歩く。

 

 「さてと・・・零、今日は何を買うんだ?」

 「色々。」

 

 色々て・・・というか、先程から背中の猫がモゾモゾしている。

 

 『おい、主様。いい加減外に出れないのか?窮屈で死にそうじゃ。』

 

 ん、何だ・・・頭に直接聞こえてくる?

 

 『うむ、どうやら主様との絆が上がったのか、儂ら神同士での会話方法の一つである【念話】が聞こえるようになったらしいのう。』

 

 え、何?この世界って絆レベルってものが存在するのか?

 

 『すべては神のみぞ知るという奴じゃ。』

 

 いや、神はお前だろう。ていうか、多分最初からこれで会話で来たんだろ、嘘つくな。

 

 『バレたか!!』

 

 「奏多、大丈夫・・・?」


 おっと、どうやらクソ猫との念話中にも現実は漫画やアニメとは違い普通に経過するらしい。

 

 「うん、ちょっと考え事をね。て・・・ここは!!」

 

 零が止まった先には、女性専用の水着ショップだった。

 店内には女性しかおらず、互いの水着選びや試着したりして楽しんでいる正に男子が入ってはならない禁断の花園だ。

 

 「それにしても、何で水着?海かプールにでも行くのかい?」

 「奏多聞いてないの?えっと・・・あの、金髪の人が皆で旅行に行くって話。」

 「あぁ、レイラさんか。零にも連絡あったの?」

 「いや、偶々夏休み前に話しかけられた。」

 

 なるほど、僕の近しい知人には片っ端から誘っているらしい。

 でも、このままでは男子一人になってしまうと直感し、流石に心細いので大前に連絡したところ、追っかけてるアニソンシンガーの武道館・ドーム・メッセ・トリプルツアーと被ってるから行けないと連絡があった。あと、ちょっと手伝ってほしいことがあるから時間があるとき連絡くれとあったので、とりあえず来週には大前宅にいかなければならない、はぁ・・・僕の夏休みは消えていく。

 

 「じゃあ、水着選んできなよ。僕待ってるからさ。」

 「・・・奏多が選んで。」

 「へ?」

 

 マジか・・・服ならともかく、まさかの水着選びか、しかも女子の・・・

 

 「え、えっと・・・流石に水着は自分で選んだ方がいいんじゃないか?」

 「・・・駄目?」

 

 くぅぅぅ・・・・この小動物の如き目が断らせにくくする。

 

 結果、僕は水着ショップに入ってしまった。

 定員からも他の客からもジロジロみられている感がある、指さしてヒソヒソ話している人もいるしやはり変態と思われているのかな・・・

 

 「あの人、すっごいスタイル良くない?」

 「ホント!!顔もすっごいイケてるし、モデルさんかな?」

 「しかも、女の子連れてるし、デートかな?」

 「いや~、あの身長的に妹とかじゃない、もしくは親戚の子とか。」

 「優しいお兄さんて感じ~?いいなーあたしの兄貴もあんな爽やかだったらなぁ・・・」

 「ねー。」

 

 奏多の心配とは裏腹に女子達の間では寧ろ優しいお兄さん扱いになっていた。

 

 「ねぇ、奏多どれがいいかな?」

 「うーん、そうだな・・・」

 

 零は少し小さめの体系だ、派手なビキニ系は無しだな。こう、ワンピース系か、フリルの付いた感じの奴がいいか?スポブラみたいに水着が獲れないタイプでも良いかも・・・

 

 奏多は少し悩んだ末に、手に取ったのはバンドゥビキニというものだった。

 零はそれを手に取ると、颯爽と着替え、その姿を現した。

 

 リボンを結んだような形のビキニで、ストラップレス可能なデザインなのが特徴な水着。肩紐を外すと、首周りからデコルテにかけてすっきりとした印象を受け、バストを中央にキュッと寄せたデザインになっていて自然と胸囲を寄せているように見える。大胆な肌見せではなくさりげない肌見せが可愛さを際立たせる。

 一言で言えばかなり似合ってて可愛い。

 

 「どう・・・かな?」

 

 肌を見せるのが恥ずかしいのか、モジモジと頬を赤目らせている

 

 「うん、自分で選んで何だと思うけど、似あってるよすっごく。可愛い。」

 「買う。」

 

 と直ぐに着替えレジに行き代金を払うと颯爽と奏多の元に戻ってきた。

 

 「次。」


 と腕を引っ張られて次に訪れたのは本屋だった。

 

 オゾンモールの本屋にはかなりのジャンルの本が置いてあり、ここに来れば大抵の本は買えると言い切れるくらいの数だ。

 

 とはいっても、夏休み中に買いためた本を消化しなければならない奏多には本を買う余裕が無かった。なので本屋に入っても零の後ろを付いていきながら適当に本を眺めていると最新刊コーナーに置いてあった一冊の本に目が留まった。

 

 「仁先生の最新作が出ている・・・・」

 

 奏多が手に取ったのは【最果てのザナドゥ】署:仁 颯 という小説で奏多が今一番好きな小説家の作品だった。

 

 そもそも(じん)(はやて)とは、3年前突如として現れ、処女作【星のサンドリオン】で新人賞と芥川賞で2冠した謎の新人ミステリー作家で、小説作家としては珍しく人前に出ることが無く、授賞式は愚かサイン会ですら現れることはなく、代理に出席させたり、自分のサインの入った本だけをサイン会会場に送るといった事で話題となり、年齢、性別、国籍、正にすべてが謎に包まれた作家なのだ。

 その為、SNSやホームページも開設しておらず出版状況がゲリラ状態なので何時発売かもわからないためこうして偶然出会うのも珍しくない。

 

 前作の【夕闇のナヴィガトリア】もかなり面白く、最新刊が出れば出るほど書き方も発想もより濃く、よりミステリアスになり、先読みが全くできない正に完ぺきなミステリー本作家であると断言できる。

 

 「・・・それ面白いの?」

 「うん、仁先生の作品にハズレはないからね。零も読んでみる?」

 

 零はコクリと頷き、本を手に取る。

 

 「【ザナドゥ】って何?」

 「ザナドゥは元々モンゴル帝国のクビライがモンゴル草原に作った上都から来たのが語源だけど、イギリスの詩人サミュエル・テイラー・コールリッジがそれを理想的な都として謳ったから幻想郷、桃源郷という意味として使われるようになったんだ。」

  

 新しい知識を知って、喜んでいるのか零の目はキラキラしている。

 

 「で、零はそもそも本屋で何に何を買いに来たんだ?」

 「本。」

 「それは分かってる。本屋だからね。僕が聞いてるのは・・・って、もうレジに行ってる。」

 

 零の意図が全く分からず奏多も遅れてレジに並び本を買った。

 

 「次。」

 

 と今度も手を引っ張られて連れてこられたのはフードコーナーだった。

 

 「って、もうご飯にするのか・・・」

 

 時刻は11時、意外と時が進むのは早く、お昼頃としても早い。

 

 「そうか、お前朝ご飯何も食べてないのか・・・じゃ、仕方がない。簡単に済まそう。零どれにする?」

 「奏多が選んで。」

 「え、でも、こういうのは自分で―――」

 「奏多が選んで。」

 

 無表情なうえこのトーンで離されると断りにくい。

 とはいえ、何にするか・・・まずはフードコーナー全体の把握だ。

 

 このオゾンモールのフードコーナーに展開する店は計19軒、の内5軒は飲み物専門店、もしくはスイーツ系なので却下。

 そして、まず省かれるのは熱いモノだ。といってもこの熱いものに含まれるのは石焼きビビンバやラーメン、うどんなど、容器が蒸気を発している物や熱々の汁物に限る。

 だが、うどんはぶっかけや冷かけなど冷たい種類もあるのでこれは良いだろう・・・


 だが、零は恐らく腹ペコの状態・・・出来れば直ぐに出来上がり種類も豊富でバランスもとれるモノがいい・・・そう、そんな理想的なモノは――――

 

 「じゃあ、ハンバーガーにしよう。」

 

 ド定番を選んだ。自分でもつまらない男だと思ってしまった。

 

 「分かった。」

 

 それだけを言い、零と奏多はハンバーガーショップに向かった。

 

 「いらっしゃいませ!ご注文をお伺いします。」

 「チキン照り焼きハンバーガーのセット、サイドはポテト、ドリンクはアイスティーのストレート、ミルクと砂糖は無しで。零はどうする?」

 「同じの。」

 「畏まりました、チキン照り焼きセット、ポテト、アイスティーストレートでお間違いないでしょうか?」

 「いいのか?零、もっといろいろ種類あるよ?」

 「構わない。」

 「じゃ、じゃあ大丈夫です。」

 「はい。では、お会計―――――」

 

 と料金を払い、1分ほど待つと出来立てのハンバーガーとポテトが運ばれ、奏多と零は近くの椅子に座り、少し早めの昼食にあり付いた。

 

 出来立てという事もあるのか、中々美味い。ポテトもサクサクでほくほくだし、ハンバーガーもバンズがふっくらしており、パティの照り焼きチキンも熱々でレタスもシャキシャキだ。

 零も満足しているのか、黙々と同じものにあり付いている、それにしても、今日の零は変だ・・・何だか僕に全てを委ねている気がする。

 どうしよう、訳を聞いてみるか・・・いや、もし違えば自信過剰のナルシ野郎になってしまう。

 偶々、全て彼女の思ったことと一致しているだけ、店選びもどこでも良いという考えに違いない。成程、普段から無駄な思考を使わないように日々そうしているわけか、参考になる。

 

 15分程度で昼食が終わり、少し休んでいると、目の前に座っている零がコクリコクリと、眠そうにしていた。

 それもそのはず、この時間帯は必ずと言っていいほど零は寝ているのだ。

 

 「零、大丈夫?」

 「う・・・ん。大・・・丈夫」

 

 少なくとも鼻提灯を出している時点で大丈夫ではない・・・仕方ないな。

 

 奏多は零を背負い、フードコーナーを離れた。

 

 フードコーナーを後にし、奏多はショッピングモールにありがちの疲れた足に優しいソファのある休憩場所に辿り着いた。


 「すまない、零少し待っててもらえるかすぐそこのトイレに行ってくるから。」

 「わか・・・zzzzzzzzzzzzz」

 

 一応反応はあるし、トイレで数分離れるだけだから大丈夫だろう。

 

 と、その慢心が油断を招いた。高々2、3分しか経っていないはずなのに、ソファに寝て居たはずの零は消えていた。

                  

                        ◇

 奏多がトイレに向かって42秒後、零は人混みの騒音に折角の気持ちいい眠りを妨げられ、直ぐに目を覚ました。

 すると、隣のソファに泣いている女の子が居た。

 見た目からして小学生か幼稚園児か位だろうか・・・といっても身長は私と変わらない。

 周りに親が折らず泣いていることから迷子だと推定できる。

 

 どうしよう、奏多を待つか・・・いや、奏多は何故かここから真反対にあるおもちゃ屋の【トイレザス】に行くといっていた気がする・・・しばらくは帰らない。

 

 「うぅ・・・ヒック、ヒック、ママァ・・・どこぉ?」

 「・・・大丈夫?迷子?」

 「う、うん・・・ママと、一緒に、グスッ、お買い物に、来たんだけど、ママが・・・いなくなっちゃった。」

 

 うん、典型的な迷子だ。仕方がない、迷子センターに連れていくか。


 「ついて来て、迷子センターに行けば君のお母さんがいるかもしれない。」

 「で、でも・・・ママや学校の先生は知らない人に付いていったらダメだって・・・」

 「なら、はい。」

 

 と零は鞄から【日本技術国際研究所特別研究員 幸村 零】と書かれた名刺を渡した。

 

 「これなら知らない人じゃない、もしこれで私が貴方に悪い事をしても直ぐにバレる。」

 「う、うん・・・。」

 

 零は女の子の手を取り、ここから少し遠い迷子センターに向かった。

 その間、零と女の子は話しながら向かった。

 

 「お姉ちゃんは何年生なの?」

 「高校1年生。」

 「え~?あたしと身長そこまで違わないのにすっごーい!!」

 「身長は関係ない。」

 「あたし、勉強苦手だから・・・お母さんによく怒られるの、『もっと勉強しなさい』って。」

 「ふーん。」

 

 全く共感も同感も出来ない話であり、子供だ。

 

 私は最初から【天才】と呼ばれていた。

 幼稚園の時は周りがアンパンマンの絵本を読んでいる時、私は科学雑誌のNewtonを読んでいたし、小学生の時にはトリストラム・シャンディを読んでいた。

 同級生と呼べる人間とは話が合わないし、周りの研究員にも理解されていない感がある。

 

 真に私を理解してくれている人間は3人だけだ。そのうちの2人の両親は私がしたい事をすればいいと放任しがちだが、私がしていることを本当に素晴らしいモノだと理解し、褒めてくれる。弟は私とあまり話さないのでどう思っているのかは知らない。

 そして、もう一人は奏多だ。

 

 彼は初対面から不思議な雰囲気の人間だった。私の話に付いてくるどころか、逆に私の知らないことを教えてくれたりする私より天才な人物だと思う。

 奏多は常に冷静で周りをしっかりと見て、多対一を決して許さず、大人だろうが子供だろうが間違っている人間を時には強い言葉で説教する。私もそれに救われた。

 一見、周りから見ればめんどくさいと思われそうだが、顔も性格も良いせいか決して評判が悪くなることはない。

 

 そんな彼に私は惹かれた。それから私は私なりにアプローチをしているのだが、彼は一向に気がつかない、それは周りも同じだ。彼の鈍感さはナマケモノ並みである。

 

 だが、それ以上に彼はそういう色恋沙汰には一切興味、元より彼は女性という生物に性的な関心がないのだろう。

 

 「ねぇ、お姉さん。お姉さん。」

 

 私がはっと我に返ると、女の子が私に向かって声を掛けていた。

 

 「大丈夫?ボーっとしてたよ。」

 「うん、大丈夫・・・」

 「それでね、あたしお母さんに褒められるにはどうすればいいのかな・・・」

 

 何ださっきの話の続きか・・・

 そして、ふと私は奏多の昔言っていた言葉を思い出していた。

 

 「貴方の得意な事は何?」

 「え?」

 「貴方がこれだけは友達や親にも負けないって言えるほどの特技とか」

 「う、うーん・・・追いかけっこなら誰にも負けない、あき君とか、まきちゃんにも負けたことない。」

 「その2人の事は知らないけど、なら追いかけっこ・・・つまり走ることで一番になればいい、誰よりも早く、陸上競技会の大会で常に一番や二番になれるくらいに走れるようになれればいい。」

 「陸上競技?それで一番になったら、お母さん喜んでくれるかな?」

 「きっと、喜んでくれる。」

 

 こんな何の確証も無い元気付けなど、何か意味があるのだろうか・・・奏多が悩んでいる人にしていることを見よう見まねでやっているだけだ。ただの見様見真似、彼の様に真に人の為を思っては言っていない。

 

 「そっか・・・私、陸上ってやつでで一番を目指せばいいんだ!!」

 

 彼女の笑う顔が目に入ると、適当に言っているせいでもあるか罪悪感が沸いてくる。

 彼はどういう気持ちで人の人生相談などをしているのか・・・彼の心境を知りたい。

 

 と、話している内に迷子センターと書かれた看板が目に着き、その入り口付近にはソワソワと周りを見渡す母親らしき女性がいた。

 

 「ママ!!」

 「恵!!」

 

 二人は同時に走りだし娘は母親の胸に飛び込み母はその娘を抱擁した。


 「もう!一人で行っちゃいけないってあれほど言ったのに!!」

 「ごめんなさい・・・」

 

 すると母親はこちらに向きやってくると、深く頭を下げてきた。

 

 「うちの娘が迷惑を掛けてゴメンなさいね。あなたもお母さんやお父さんとはぐれたの?」

 

 どうやら迷子仲間と勘違いされているようだったので、先程と同じように名刺を差し出すと、キョトンとした顔でこちらの顔を眺めてきた。


 「こ、高校生でしたか・・・す、すいません見た目で判断してしまって。」

 「慣れてるから良い・・・です。」

 

 どうも敬語は苦手だ、むずむずする。

 

 改めてお礼を言うと、母親はこちらに何度もお辞儀をしながら、女の子は手を振りながら、その場を離れた。


 きっと、あの子は陸上がしたいと車の中か、家で言い始めるだろう、私があんなことを言ったせいで彼女の自分で考えるべきことを他人からの指示で行ってしまう。それではだめだ。

 人間は、自分がしたい事をすればいい、そういう生物だ。言われたままに行動する生物ではない。心のままに生きる生物だ。現に私は・・・私は・・・・私・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は

 

 意識が飛びかけた、否、眠くなった。何時もの睡眠癖が出てしまい、倒れた。

 

 だが、私に衝撃が伝わることなく、優しく抱擁された。

 

 「全く・・・居なくなったと思ったら、迷子センターの付近まで来てたなんて、僕が迷子になったと思ったかい?」

 「奏多・・・」

 

 間一髪、彼は倒れそうになった私をお姫様抱っこしていた。

 

 「・・・ナイスキャッチ。」

 「そりゃどうも。ハァ、こっちはすっごい心配したんだぞ、トイレから帰ってきたら居ないんだもの。」

 「・・・トイレザスに行くんじゃなかったの?」

 「何を寝ぼけてるんだよ、聞き違えるか?普通。」

 「ゴメン・・・」

 「良いよ、慣れっこだ。君のそう言う勘違いはね。」

 「怒ってる?」

 「いや、寧ろこうでなくっちゃって感じ、君らしくていいよ。」

 「私らしい・・・って何?」

 

 この人にとって私はどう映っているのか、知りたかった。彼は私をどう思っているのか、知りたかった。

 

 「いつも冷静で、物事を良く見て深く考える秀才、見た目も可愛いし、良く寝るっていう可愛い一面を持つ個性的且つ面倒を見てあげたい愛しく大好きな後輩。」

 

 顔から火が出そうなほど真っ赤になった。ここまで褒められたり可愛いと言われると、本当に恥ずかしい。お姫様抱っこされた状態で言われているのに相乗して余計に照れてしまう。

 

 「だ、大丈夫か?顔真っ赤だよ。」

 「う、うん・・・」

 

 大丈夫なわけない、大好きなどいわれてしまったら、多分後輩としてなんだろうけど、それでも嬉しい。

 

 「で、これからどうする?流石にもう眠さが限界かな?」

 

 奏多の腕に抱かれている零の顔は真っ赤になってはいるが、睡魔との戦いのせいで高熱にうなされる少女のようになっている。

 

 「うん、もう無理。」

 

 あらゆる意味で無理だった。

 

 その後、奏多は零を背負い店を出ると、バイクに乗せて発進した。

 奏多の背中で眠りながら夏の風を感じ、私は家路をたどった。

 

 「あらあら、この娘ったらまた寝ちゃったのね。」

 

 奏多の目の前には身長は奏多より少し高い零そっくりの女性が立っていた。

 彼女は幸村(もも)、零の母親だ。

 だが零とは違い、感情豊かで身体の発育もいい、何というか顔だけ似た親子のようだ。

 

 「奏多、いつもごめんなさいね。零ったら昨日張り切っちゃって夜中から出て行っちゃったの。もう、朝ベッドからいなくなったと思ったら書置きがあって、よほど奏多君とお買い物するのが楽しみだったんでしょうね。」

 

 実を言うと、奏多は零の家に何回か来たことがある、そのすべてが学校で寝たまま動かない彼女を運ぶという目的だ。

 百は零を受け取り、頭をなでた。

 

 「この子、ここ1年くらいで学校に行くのが楽しみみたい。フフッあなたのおかげかしら。」

 「どうですかね、彼女はマイペースですから。」

 「うふふ、奏多君にはいい迷惑かしら。」

 「いえ、そんなことはないです。もう慣れて日常みたいなものですから。」

 

 そう話していると、一人男の子が自転車に乗って帰ってきた。

 

 「あら、(はじめ)、おかえりなさい。」

 「・・・ただいま。」

 

 彼は幸村一、零とは年子で現在中学1年生、学校は近場の公立中学らしく奏多も挨拶程度しか関わり合いがない。

 容姿はかなりのイケメンでクール系で白髪、だがかなりの無口らしく表情筋が零よりもないらしく、ほぼ変化がないらしい。

 

 「こんにちは、一くん。今日も暑いね。」

 「・・・はい、そうすね。」

 

 一はペコリとお辞儀し、家の中に入っていった。

 

 「もう、一ったら、ごめんなさいね、あの子はいっつもああで・・・」

 「いえ、別に構いませんよ、返事してくれるだけで十分です。」

 

 すると、百の背中で寝ていた零がその小さな体を大きく伸ばし、目を覚まし、きょろきょろと周りを見渡した。

 

 「あ、お母さん・・・おはよう。」

 「おはよう、ふふふ、お寝坊さん。」

 「奏多、送ってくれたんだ。」

 「おはよう、よく寝てたね。」

 

 零は大あくびをし、百の背を降りると、零は奏多の手を引っ張った。

 

 「え?何?」

 

 無言で家に引き入れられ、焦る彼方を見て、百はくすくすと笑う。

 

 「あらあら、零ったら、素直に家に入ってって言えばいいのに。」

 

 その言葉を聞く前に奏多は零に幸村家へと引きずり込まれていった。

 

 「座って。」

 

 と連れられて座らされたのは零の部屋だった。

 部屋一面に数式や設計図、床にもそれにちなんだ紙や資料がばらまかれており、奏多は慎重に座る位置を確保した。

 

 座って1分も経たないうちに百がお茶とケーキを持って現れた。

 

 「それではごゆっくり~」

 

 この母あってこの娘ありといえるほど個性が強い母親だ。

 

 「ねぇ、奏多・・・今日――—―—」

 

 零は今日あったことを話し、自身の思うことを話した。

 

 「なるほどね、心に思っていないアドバイスをしたと・・・」

 「・・・ダメだよね。」

 「うーん、聞く限りその子の長所を伸ばすための話をしたんだろ?それなら別にいんじゃないか?もし、零のいったことが仮にその子の為にならなくても、その子が親に褒めてもらえるように努力をするのは確かだろう?努力は人を裏切らない。元々才能を持ってる人間にも届きうる可能性が誰にでもあるんだ。」

 「でも、もし・・・その子が―—―——」

 「何事もマイナスにモノを見てはいけないし、君が深く思うより人間は多く失敗をする。」

 「でも、失敗したら・・・」

 「だから、失敗はするものなのさ、人間はね。それをバネにして強く成長するんだ。人には無限の可能性があるんだ。だから人類はここまで進化したし、夢をかなえているんだ。」

 

 どうして、この人はそれを断言できるのだろう。どうして、そんなに人の可能性を信じられるのか・・・私にはわからない、だけど、彼にはその答えがわかっている。その真実を知っている、きっとこの世の数人にしかわかっていない答えを、彼は知っているのだ。


 ————だから、私は


 「まぁ、上から目線でものを言える立場じゃないんだけど、零が心配することは一つもないよ。寧ろ人に勇気を与えた素晴らしいことだと思うよ。」

 

 と頭をポンポンと撫でる。

 

 「・・・・・・。」

 

 零は何も言わなかった。そして眠くなったのか、彼女は自らの布団に顔を沈めた。

 

 「寝ちゃったか・・・じゃ、僕もお暇しよう。」

 

 出されたケーキとお茶を口に放り込み頬張りながら部屋を出ると、奏多は百に挨拶をして幸村家を後にした。

 奏多のバイクがエンジンを吹かしたのを聞くと、零はむくりと起き上がり、自分の肩をぎゅっと抱いた。

 

 そして理解した。

 

 ————どうして、私は君に惹かれたのか。


                         ◇

 同時刻―――――???????

 

 現在、オレ事、宮本信長の目の前にいるコイツは明らかに不機嫌そうだった。

 オレの傷はここ数日で癒え、喉も治った・・・と同時にこいつがこの場に来る頻度も増えた。

 

 「ねぇ、聞いてくれよ~」

 「聞かない。」

 「実はさぁ~」

 

 この糞(あま)・・・人の話を聞かないのか?

 

 「実はお偉いのおっさんのお誕生日パーティーとやらに招待されてね、コネ作りのためにも行くべきなんだろうけど、僕、大勢の居る中に行きたくないんだよなぁ・・・」

 「なら、行かなければいいだろう。あと、もうここには来るな。鬱陶しい。」

 「ちぇ、連れないなぁ・・・ま、いいさ、もしかしたらばったり街中で彼に遭えるかもしれないしね。」

 「なんだ、開催地は日本か?」

 「うん、日本食大嫌いだけど、日本のアニメとか漫画は大好きだから行ったら絶対秋葉に行くのさ。」

 

 女研究員はスキップしながら部屋を飛び出し、信長は部屋の鍵を静かに閉めた。

 

如何だったでしょうか?

執筆が忙しすぎて全くの手憑かず・・・はぁ、早く長期休暇来てくれ!!!!


次回予告 陸上大会の舞台は大阪!!この夏日本一最速のJKランナーが決まる!!次回 ときめき奏多メモリアル 中篇 ③ 【優勝したら・・・】 お楽しみに!!

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