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私のお兄ちゃんは完璧すぎる  作者: 朱雀 蓮
第2章 転校生編
57/75

再開 姫と騎士 4 【捕獲】

最新話更新です。

遅くなってしまい、大変申し訳ございません。ですが、楽しんで読んでいただければ幸いです。

 店を出て、バイクにまたがると急に視界がぼやけ倦怠感が増した。

 「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・は、早く・・・帰らないと。」

 バイクのエンジンをかけハンドル付近のボタンを押し、バイクに搭載された自動運転モードに切り替えると身を任せるように前に持たれかけながらバイクが動き始めた。

 バイク走行中に身体を包む初夏の生暖かい風が心地よく感じてきた。

 「マスター?大丈夫ですかバイタルが大分悪いですけど・・・」

 薄れゆく視界の前にバイクのモニターから搭載されたAIであるアイが体調のデータらしきものを出してきたが奏多はフッと笑った

 「だ、大丈夫・・・大丈夫だよ、大げさだな、アイは・・・」

 「で、ですけど・・・一度病院に行った方が・・・。」

 「うるさい・・・」

 とモニターの電源自体を切るとすぐ家に着いた。

 よろよろと、バイクを降り入り口のドアに手を掛け、家に入るとリビングに灯りが付いておりリビングに入ると奏が既にソファに座っていた。

 「ただいま。」

 「おかえり~って・・・お兄ちゃん大丈夫!?顔色真っ青だよ?」

 「うん、ちょっと体調がすぐれないかな、ハハハ」

 ここしかない・・・ここにしか僕の心休まるところはない・・・

 「あんまり無理しないで、今日は夕飯私が作るよ」

 「奏が・・・?作れるのかい?」

 「う、うん!まっかせといて!!」

 と奏はリビングに立つと冷蔵庫から奏多が朝あらかじめ用意しておいた今日の夕飯の若鶏の唐揚げの処理済みの肉を取り出し、鍋に油を張った。

 火を点け油が温まったら唐揚げを勢いよく鍋に淹れた

 「か、奏・・・そんなに勢いよく一気に淹れちゃ・・・」

 奏多の心配は案の定的中し、油が飛び跳ね、肌に油がついて慌てふためく奏がそこにいた。

 「ご・・・ごめんなさい。」

 唐揚げは半分以上が黒焦げと化し、炭に近いモノもあった。

 「いただきます。」

 席に着き黒焦げの唐揚げをむしゃむしゃと食べ始めた。

 「お兄ちゃん!?駄目だよ!そんな真っ黒の食べちゃ・・・」

 奏が止めようと手を伸ばすが奏多は美味しそうに食べている。

 「美味しいよ、流石奏だ。料理のセンスもあるんだなぁ」

 と優しく頭を撫でてやると涙目になりながら一緒に黒焦げの唐揚げを食べた。

 「次は一緒に作ろう、今度はもっとおいしいモノを作ろう。」

 「うん!」

 奏はニッコリと笑い、奏多はその顔を見て心の奥底が暖かくなった

 ―そうだ・・・この笑顔だ、心をほっこりさせてくれるんだ・・・

 そして、フッと力が抜け、その場に倒れた。

 「お兄ちゃん!?しっかりして・・・・お・・・ちゃ・・・!!」

 奏の声が聞こえなくなってきて、奏多の意識は深く深く奥底へと沈んでいった

 そして目が覚めると、良く見る真っ暗な天井が広がっていた。

 そこはリビングのソファだった。

 頭にはクッションが枕代わりに敷かれ、下半身には毛布が掛けられていた。

 リビングに設置された時計を見ると時刻は0時30分近くを刺しており、起き上がると頭の中は不思議にすっきりしていた。

 「あ・・・」

 薄暗いリビングのテーブルにウトウトと頭を揺らす奏がそこに居た。

 今気がついたが、頭に濡れたおしぼりが乗っている。恐らくここまでの看病は奏がやってくれたのだろう・・・ありがたい。

 身体を起こし背中を伸ばし体操する感じで身体を動かすとバキバキと音が鳴り体もすっきりした。

 そして、奏にそっと近づくと、頭が前に後ろに傾いている奏を見ると、軽くよだれを垂らしながらニヤニヤとしている。

 「・・・お兄ひゃ~ん・・待って~、ハンバーグ~」

 何の夢を見てるんだろうと気になったが、きっと疲れている奏の頭をよしよしと撫でてやると、ハッと奏がピーンと姿勢を正し起きた。

 「・・・あ、あれ・・・ハンバーグの妖精さんは・・・?」

 なんか脂ぎってそうな妖精だな・・・

 「じゃあ、明日の晩ご飯はハンバーグにするね」

 「うん~、ありがと~・・・って!お、お兄ちゃん!大丈夫なの!?急に倒れて・・・揺さぶっても起きないし・・・まさか。私の料理のせい・・・」

 「い、いや・・・今日は体育の時間中に頭にボールがぶつかってね・・・ちょっと気分が悪かったんだ。でも、もう大丈夫、頭も体もすっきりだよ!」

 とクルッと一回転宙返りをした、元気であると証明するにはいささかオーバーだが、これほど動ければ大丈夫だろうと奏も安心した。

 「でも、今日はもう寝るよ・・・ふぁぁぁ眠気は凄いからね、ちょっとシャワーを浴びて汗を流してから寝るよ。」

 「うん、それとね・・・紅葉さんまだ帰ってないの・・・」

 「・・・え?帰ってきてない?」

 奏の一言でのほほんとしていた奏多の意識は一気に引き締まった。

 「う、うん・・・私、11時位まで起きてたんだけど、一向に帰ってくる気配がなくて・・・」

 それはおかしい・・・街中に不良に絡まれたとしても負ける要素は一切ないし、そこら辺の大人でも軽く圧倒する彼女の実力であるから、事故か・・・あるいは自身より強い相手との遭遇・・・

 「ねぇ、ひょっとして事故にでも巻き込まれたんじゃ・・・」

 「その線もあるが・・・多分違う・・・」

 「どうして?」

 奏が首を傾げて聞いてきた

 「万が一のために僕はあらかじめ紅葉さんの所持品の中に3つ、この家と住所を書き留めたモノを持たせてある。もし事故に巻き込まれた場合、真っ先にこの家の電話が鳴る、だがもう0時を過ぎている、だからもし事故に遭ってる場合でも既に連絡は来ているはずだよ。」

 「なるほど・・・って、だとしたら何で帰ってこないの?」

 「う~ん、わからない・・・一応連絡取れるか試し・・・あ、ケータイにメッセージが来てた・・・」

 メッセージを開くと

 【19時33分―奏多殿へ:今宵は乙姉妹たちの屋敷を假宿として使いますので、ご心配なさらぬよう。明日は3人揃って学校を欠席すると連絡してほしいで候。おやすみなさい。】

 ・・・あいつら、絶対なんかする気だ・・・

 「?どうしたの顔が怖いよお兄ちゃん」

 「いや、紅葉さんは友達の家で泊めてもらうって、心配は要らないとさ」

 「そっか!ならよかった・・・ふぁぁぁぁ、あ~眠く成ってきた」

 「それなら早く寝なさい、僕も風呂から上がったらすぐに寝るから。」

 と奏はあ~いと抜けた返事で返すと2階へと上がっていった

 すると、ソファの下から黒い影がピョント出て奏多の肩へと飛び乗った

 「あ、ソナタ」

 「な~にが『あ、ソナタ』じゃ、たわけ。儂の第2の寝床を独占しおって!」

 「因みに第1の寝床は?」

 「無論、主の布団じゃ!」

 正直、一緒に毎晩寝ているが、1週間に3回は抜け毛で布団とパジャマが毛だらけになるのでそろそろ第3の寝床を作らねば・・・

 「僕は今から風呂へ入る。お前はどうする?」

 「入る。」

 と風呂場へ行くと風呂のバスタブには水が張っており、手をいれると、生ぬるかった

 なので、半分くらいのお湯を抜き、最大熱のお湯を全開で注ぎ込んだ。

 ものの3分でバスタブは暖かいお湯で満たされた。

 とりあえず、全身を洗い、ざぶんとお湯に浸かった。

 「ふ~・・・」

 「あ~良い湯加減じゃ・・・」

 人間の姿となっているソナタは見た目100%幼女にしか見えず、一般の人がこれを見れば、直ぐに僕はパトカーに入ることになるだろう。

 「・・・にしても、お主、性欲とか無いのか?その・・・お前さんくらいの年頃の男子なら自身で自らの逸物を慰めるんじゃろ?」

 「ああ、マスターベーションの事?所謂、性欲処理ね。う~ん、性欲は・・・ない事はないし、あることはあるって感じかな・・・普通なら週で1回や2回はするのが一般らしいけど、僕は中学2年、つまり3年前に試しに1回やってみてそれ以来無いかな・・・って、けっこう自分で言うの恥ずかしいんだけど。」

 「そ、そうか・・・すまん、にしても、主は今現在素っ裸の幼児体系の女子と肌と肌を密着している状態で一切何も感じんのか?」

 「うん、特には・・・」

 「なんか悔しい・・・おほん、とにかくお前さんの将来の女房は大変じゃのう。」

 「出来ればの話だけどね」

 だがそこでソナタは首を傾げ奏多の顔をマジマジと見つけた

 「ん?お主、あの異国の姫君と結婚するんじゃないのか?」

 ―何でそうなる・・・

 「いやな、逆にあんなに露骨にお主を愛しとる上に一国の姫君、逆玉の輿結婚としては大成功だと思うがのう・・・」

 ―言われてみれば・・・普通ならすんなりそうするのだろうが、生憎、僕は普通ではない、異常だ、しかも極めて異常だ

 「だからのう、あやつはお前さんの事情を大体理解しとるうえで・・・尚、愛しとるという事は・・・アヤツはそれなりの覚悟と度量があるという事じゃ。」

 ―・・・覚悟?

 「あれでも一国の姫君、毎日が安心できるとは限らん、誘拐や、暗殺の手に掛かった事もあるじゃろう、普通ならどこぞの強くてでかい大国の者とでも勢力的且つ身の安全を守れる婚約をするじゃろう、だが、あの女は一度自身の身を救ってくれたお前さんを選んでおるのじゃ、普通の人間ならあり得んな」

 -・・・。

 「まぁ、それでも決めるのはお主じゃ、お主のちゃんとした返事を聞けばあの女も大人しくなるじゃろう」

 ―それなら・・・

 「それなら、僕は・・・・」

 奏多は湯船からザバーッと立ち上がり風呂から上がった

 「ありがとう、ソナタ。」

 「?今の会話で何か決まったのか?」

 「ああ、決めた。」

 決断をした少年は寝る、愛猫と共に布団に入って寝る。

 自ら決めたことを貫くために、今はゆっくりと急速に入る。

                        ◇

 ・・・同時刻、レイラが住んでいる山奥の屋敷

 月夜の照らす夜に3つの影が屋根を伝い忍の様に駆ける。

 そして、1人が腰の刀で器用に屋根の一部を切り取るとすっぽりと大きな穴が出来た。

 そして、その穴から屋敷に侵入した3人は、周囲に誰もいないことを確認し、口を覆った黒いマスクを取った

 「よし、潜入成功・・・」

 「・・・ちょろい」

 「ふ~ですが拙者は内心ひやひやでござる。」

 そう、乙姉妹、佐々木紅葉の3人は現在、屋根裏に侵入していた

 「よし、それじゃあ現状の確認、屋敷の中は計14人、そのうちボディーガードは9人がボディーガード、2人メイド、2人は執事、そしてターゲットの1人」

 「流石に身元までは分からないけど、ボディーガード以外は多分楽勝、ボディーガードの9人は3:3:3で始末して残り4人を始末、そしてターゲットを捕獲・・・」

 「了解でござる!にしてもお2人の情報量は凄いでござるな。」

 「でも、まだ屋敷の見取り図がないんだよね~それがないと仕事しにくいんだよね~」

 「しっ!真下の廊下に誰か来た・・・」

 と屋根裏からのぞける程度の穴をあけ、下を覗いていた刹那が二人の口をふさいだ

 二人も変わり番こで下を覗くと黒服の男が3人ほど屋根裏の3人のいる真下で話していた。

 「そちらに異常は?」

 「特にないな」

 「ああ、こっちもだ」

 「よし、全域特に異常なしと・・・ったくお嬢も人使いが荒いなぁ」

 「全くだぜ、つい先週、王立の学園の2年間の長期学習日程が終わるや否や、すぐさまジャパンに行くと国王様に行って通常のハイスクールに転入・・・警備するこちらの身にもなって欲しいもんだな」

 「でも、お嬢は優しいし、こんなわがまま初めてだしな」

 「ああ、だからこそ許せるってもんだ」

 「そうだ、この後飲みに行くか?巡回の時間もあとちょっとで交代だし」

 「おっ、いいね!何処行く?」

 「そうだな~ジャパンの飲み屋は良いと聞くな~」

 「よし、じゃあ今日はそこにしよう!よ~し、残り時間も頑張るとするか」

 と3人の会話を耳を立てて聞いていた3人は顔を合わせるとなんだか微妙な雰囲気になっていた

 「・・・中年オヤジの仕事の愚痴を生で見た」

 「・・・虚しいだけ」

 「ええ、そうでござるな・・・」

 ・・・数秒の空虚が屋根裏を支配して我に返った紅葉が今後の計画について今一度確認し始めた

 「とりあえず、拙者と刹那殿は館内の散策、永遠殿は屋根裏から情報収集・・・ですな」

 「うん、とりあえず今日の内に、お兄ちゃんに関する記録を全部消す。」

 「この館内のパソコン系のモノ全部、hack&blockしてやる・・・」

 永遠は脇にパソコンを抱え手をワキワキしている

 「ではとりあえず2時間またこの場で会いましょう・・・では、ご武運を」

 とそれぞれ屋根裏から3方向にばらけ、行動を開始した。

 屋敷はとてつもなく広く、レイラの部屋の特定をするのにも時間がかかっていた。

 別れて20分が経過したころ、此処へ入る前に耳へつけていたインカムが鳴った。

 「こちら、ふぉ・・・じゃなかった永遠、この屋敷の見取り図を入手、ケータイに転送、そして現在、私は図で言うと3階の端、刹那は・・・なんで2階の廊下を堂々と・・・まぁいいや、現在2階書斎室の前にいる、今は人がいないようだからとりあえずそこ入って。で、紅葉は今、3階の物置・・・そこを出てすぐ右手に倉庫がある、そこに入って。それで各自資料を探して、見つけ次第回収、私も今からハッキングを開始する・・・」

 ここで改めて、乙永遠もといⅣの解説をしよう、Ⅳは格闘技術はⅢに比べては多少劣るところがあるが、逆に情報収集、細工、武器の改造など、技術面に関しては奏多より上である、その腕前は3年前仕事の一環でアメリカの人口衛星を3分45秒ハッキングしターゲットの居場所を特定したほどの腕前であった。

 「3階監視カメラ、2階監視カメラ、ジャック完了・・・次は館内のコンピューターシステムを・・・」

 と館内のコンピュータを全て指揮に置くためのダウンロードを開始し、それと同時に館内の状況を詮索中の2人にとある異変に気がついた

 ここまで順調に行き過ぎている・・・逆におかしい・・・

 「こちら、永遠、二人とも警戒して、何かがおかし・・・」

 「そうですね、今のところ順調ですよ。」

 「・・・っつ!」

 背後からの声に反応した瞬間、首筋に凄まじい電流が走った。

 「・・・ッあああああああああああああああああ―――――」

 「永遠!?永遠!どうしたの!?」

 とインカム越しに響く声に刹那が書斎の扉を飛び出すと黒服が3人が構えていた。

 「そこまでだ、大人しくし・・・」 

 「どけ・・・」

 「あ?」

 「どけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」

 先頭に居た黒服をサングラスごと顔面を殴り、後ろで武器を構えている二人もあっという間にのした瞬間、そのずっと後ろ廊下の奥からの気配に刹那は身構えた。

 「し、執事・・・?」

 「おや、先程捕まえた方と瓜二つですね」

 「お前か・・・永遠を・・・私の妹を傷つけたのは!!」

 と腰のホルスターからナイフを取り出し、完全に臨戦態勢に入った

 だが、メイドは全く動じずその場から一歩も動いていなかった。

 「貴方は大きな見落とし・・・いえ、根本的な間違いをしていますね。」

 と鼻で笑われるのを確認するや否や、刹那は一瞬にして廊下の端まで移動し執事の首筋にナイフを突き立てた

 「さっき捕まえた奴は何処だ!何処にいる!」

 「・・・聞いても無駄ですよ・・・どうせ」

 と執事はバトラー服の腕の袖からスプレー缶の様なものを手品の様に手にすると、後ろでナイフを突き立てる刹那にプシュッと浴びせた

 「貴方も行くのですから。」

 「なっ!?ゴホゴホ・・・なん・・・だ・・・頭が・・・ボーっと・・・」

 と薄れゆく意識の中で、かつて兄的な存在であるⅡつまり今の奏多に教えてもらった様々な戦術の心構えの一節を思い出していた。

 『では、質問する。潜入或いは、情報抹消の為、適地の施設に潜りこむとする、その前にまず能力のある人間がすることは?』

 『武器の調達!』

 『技の修業・・』

 二人の答えにⅡは頭を抑えため息を溢した

 『違う、まずするべきは敵を知ることだ、どの程度の戦力があるか、また強力な傭兵を雇っている可能性もある、もしいれば、過去まで調べる勢いで敵の全てを知れ、だが、これには注意しておくべきことがある。』

 『注意?』

 『しすべきこと?』

 『ああ、中には我々の様に過去を持たないものもいるかもしれない、情報が無い敵程厄介なモノはない、特に従者や側近の世話人とかだ、もし万が一俺抜きで作戦を遂行する際、それを怠るなよ』

 『アイアイサ~』

 『イエッサ・・』

 それを思い出し、もっと下調べし解くんだったと後悔しながら刹那の意識は完全に途絶えた。

 「これで2人目・・・ん?・・・はい、ええ、2人目の侵入者は捕まえた、3人目が籠城して出てこない・・・そうですか、ではその部屋の空調機に睡眠ガスを散布してください、窓は全てオートロックして、はい、では確保出来次第地下に放りこんでください。」

 と通信機で指示すると、刹那を見下ろし、装備していた武器を取り上げると伸びている黒服たちにそれぞれ蹴りを入れ無理やり起こさせた。

 「寝ている暇があるのなら、さっさと侵入者を地下へ運んでください、2分以内にできなければ、減給しますよ」

 と慌てて刹那を運んでいく黒服を見送り、執事は真っすぐ、2階の奥の部屋へと足を運んだ

 「ご報告いたします、狼藉物が3人ほど侵入し、現在2人は地下牢、1人は今頃倉庫で寝ているはずです」

 「そう・・・きっとダーリンの資料でも消しに来たんでしょう・・・無駄な事を」

 「それで、どういたしますか?あの3人への罰は・・・」

 「このまま監禁してて頂戴、武器や道具を忍ばせていそうなものは全部没収、フフフ、これでダーリンをこの屋敷に招く都合が出来ました・・・」

 「では、私は3人が目覚め次第、尋問します」

 「ええ、聞き出せるダーリンの情報を全部聞きだして」

 「・・・はい。」

 と執事は部屋を後にし、階段を下りる途中で壁をドンと殴った

 「・・・靫空 奏多!!」

 怒りの籠った声と共にその名前を発しながら、執事は階段をゆっくり降りていった。

 

 


 




次回:捕まった3人、怒る執事、決断する奏多、笑う姫、様々な感情が交差する中、少年は・・・何を思う。次回、『私のお兄ちゃんは完璧すぎる』 再開 姫と騎士5【嫉妬】 お楽しみに。

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